vol.03 2005/06/14 ┏┓ ┗■ EE Club mail magazine 笑える英語の実践講座  └──────────────────────── _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 当メルマガは、英語および英米文化のツボを、ジョークを 通じてモノにしようというものです。「へ~」と思わずう なってしまうウンチクもてんこ盛り。しらずしらずのうち に英語力がつく、ちょっとエンタな英語講座です。 _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/              http://www.asahipress.com/ ===[PR]===================== ◆新世代ディクショナリー 『E-DIC 英和|和英(イーディック)』( CD-ROM 版)  定価 3,990 円(税込)  総見出し72万。例文10万単語・熟語はもちろん、 会話から専門語までひける超大型英語辞書。  http://www.asahipress.com/e-dic/index.html   ◆新刊:『聴くための英文法』  本当にリスニング力をつけたいあなたに贈る脳科学に  基づいた画期的学習法!  http://www.asahipress.com/2005/eibunpo.html ========================== ●英語のユーモアのポイント ユーモア、ジョーク、あるいはそれに派生する言葉遊びは、 文化と密接な関係があるだけに、英語力だけでは読み解け ないことがあります。 しかし、英語国民はジョークを日常的に発するし、「ユー モア感覚」として、これを理解する能力に大きな価値を置 いていますから、英語学習者には避けて通れない関門です。 さらに、語呂合わせから頭韻転換までさまざまな変形があ り、それぞれに奥が深いものです。英語の持つこうした 「ふくらみ」や「ひだ」を具体的に紹介しつつ、その読み 取り方のポイントを説明してまいります。 ■□ 第3回 □■ 今週のお題:「総理の英語」 ★【さあ、笑えますか】 日本の某総理(とくに名を秘す)がアメリカのクリント ン大統領(当時)と会うことになりました。「滑り出し くらいは英語で話して雰囲気を盛り上げたら」という外 務省側の配慮で、英会話のニワカ特訓を受けることにな ったのです。 握手するときまず大統領に “How are you?” と切り出 すと、相手は多分 “Fine. And you?” と聞き返してく るから、そのときは “Me, too.” と答えるようにと、 外務省側は懇切に指導しました。「分かった、分かった。 それくらいオレにだってできる」と簡単に答えた総理で したが、実際の展開は... When the prime minister met Clinton, he mistakenly said “Who are you?” Mr. Clinton was a bit shocked but still managed to react with humor: “Well, I am Hilary's husband, ha ha ha...” Then the prime minister replied confidently “Me, too, ha ha ha...” Then there was a long silent moment in the meeting room. ★【語句と和訳】 mistakenly 「間違って」 a bit shocked 「少々ショックを受けた」 still managed to react with humor 「ここまでは何と かユーモアで切り抜けた」 confidently 「自信たっぷりに」 (クリントンに会うと、総理は間違えて「あんたは誰?」 と言ってしまった。クリントン氏はちょっとショックを受 けたが、ここは何とかユーモアで応じることができた。 「いやあ、私はヒラリーの夫ですよ、ハ、ハ、ハ」。 次いで首相は自信たっぷりに答えた。「私もですよ、ハ、 ハ、ハ」。すると、会見室には長い静寂が訪れた) ★【笑いのツボ】 How are you? と Who are you? を言い間違えた首相。後 は教えられたとおり答えたから、とんだ英会話になってし まったのです。ヒラリー夫人は、当時から夫をはるかにし のぐ賢夫人として有名で、現在上院議員を務め、次期大統 領の有力候補です。「あなたは誰ですか?」と正面から聞 かれたクリントン氏は、思わずぐっと詰まりました。 「(かの有名な)ヒラリーの夫ですよ」と、かろうじてユ ーモアで切り返したのですが、わが首相は「私もそうなん ですよ」と、更なる高度なユーモア(?)で応じたから、 ややこしくなりました。 ★【ちょっとウンチク】 歴代総理で通訳なしに英会話ができたのは、宮沢元首相く らいで、あとはチョボチョボ。中にはパフォーマンスでご まかし、テレビ画面の前ではさぞ滑らかに英語でしゃべっ ているかのように見せるのが得意な首相もいました。 通訳を入れても、西欧古典などに教養の少ない政治家が多 いので、例えば、ギリシャ神話などがさりげなく挿入され たりすると、それを通訳するには苦労すると、経験者から 聞いたことがあります。 この某首相の話は、米側が漏らしたのではなく、日本の駐 米大使館だといわれました。インターネットなどで世界中 にひとときのお笑いを提供し、はからずも日本の指導者の 英語レベルを見せつける結果となった次第です。 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇ ◆ 談 話 室 ◆ ◇◆◇◆◇◆◇◆◇ ★動物などの群れ まず、次の語句をどう訳しますか? a school of little fish a pride of lions a murder of crows a gang of buffaloes もし「めだかの学校」「ライオンの誇り」「からすの殺害」 「野牛のギャング」などと訳したら、全部ペケ。 正しくは「小魚の群れ」「ライオンの群れ」「からすの群 れ」「野牛の群れ」が答です。 英語には動物や魚、鳥など、種類によって「群れ」を表す 表現が決まっていて、日本語にない複雑さを示します。例 えば、 a band of Gorillas(ゴリラの群れ) a colony of ants(蟻の群れ) a pack of wolves(狼の群れ) a pod of whales(鯨の群れ) a school of dolphins(いるかの群れ) といった具合です。一方、個体の場合は、英語ではすべて、 one、two、three...ですむのに、日本語は虫が一匹、二匹、 大きい動物は一頭、二頭、鳥やウサギは一羽、二羽、紙な ら一枚二枚と、数え方が複雑なのが外国人に戸惑いを与え ます。群れの場合は、ややこしいのは英語の方です。 **************************************************** 筆者:宮本倫好(みやもと・のりよし) 略歴:神戸外国語大学卒業。コロンビア大学大学院終了。 産経新聞ロンドン、ニューヨーク特派員などを経て文教大 学教授。国際学部長、副学長を経て現在名誉教授。元日本 時事英語学会長。英語関連著書多数。 **************************************************** ===[PR]============================================= ◆好評既刊:『クボジュンのえいごっこ』  子どもたちに「英語の体」をつくってもらいたい――  久保純子さん(フリーアナウンサー&3歳児の ママ)  の思いから生まれた、とってもユニークでとっても役立  つ、そしてとっても素敵な本の誕生です!  http://www.asahipress.com/2005/kubojun.html ==================================================== ◆当メルマガに関する感想やご意見を寄せください。 murakami@asahipress.com ◆当メールは、EE Club にご登録いただき、配信を希望された 方に配信しております。 当メールの配信先変更/配信中止は、下記URLよりログイン していただき、「会員情報変更」にてお願いします。 https://club.asahipress.com/ 朝日出版社:営業部 〒101-0065 東京都千代田区西神田3-3-5 TEL  :03-3263-3321 FAX  :03-5226-9599 http://www.asahipress.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━