**** 2009/07/15 ******************************************** ☆★ EE Club mail magazine ★☆ 〜英語を“楽習”しましょ〜 ******************************************* 第109号!**** 関東地方では平年より早めに梅雨が明け、いよいよ夏本番ですね。 外回りには厳しい時期です。 水分補給はまめにしましょう! http://ee.asahipress.com/ ■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ contents ━━━━ 【1】 好評発売中!『トレインイロ』のご案内 【2】 桂かい枝さん、インタビュー裏話 【3】 連載= Express Yourself KYな英語・第三弾 【4】 あとがき ♯やってみなはれ meets … ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■ 【1】 好評発売中!『トレインイロ』のご案内 □『トレインイロ』   下東史明=著  定価1,575円 ― 鉄道のカラダは、こんなにもイロかった。 日本全国の鉄道から選りすぐりの車両デザインを凝縮して閉じ込め ました。 全ページフルカラー、洗練されたデザインで、気になる あの車両を美しく再現。これはまるで鉄道のファッションショー! 個々に付されたオリジナルのコピーが「鉄ゴコロ」をくすぐる、今 までにない、鉄道のビジュアル・ブック! ⇒ http://www.asahipress.com/bookdetail_norm/9784255004792/ ◎ページ見本 http://www.asahipress.com/bookdetail_norm/sample/9784255004792/ <ホームページ購入特典> 朝日出版社ホームページよりお申込の方に限り、“鉄道車体”特製 ポストカードをプレゼントいたします♪ ▼▽━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【2】 桂かい枝さん、インタビュー裏話 EE8月号の巻頭インタビューは、世界に落語を広めている英語落語 家、桂かい枝さんの再登場です! 前回、2004年9月号の時点では 11カ国を訪問、公演数は130でしたが、 現在は12カ国66都市、公演 数も300回を超え、記録を更新中です。 もちろん英語力も赤丸上昇 中です。 今回は東京での落語公演を拝見した後にお話を伺いましたが、公演 では絶妙なトークで客席を沸かせて大いに盛り上げてから、英語落 語の『The Zoo(動物園)』を演じました。 トークといい、英語落 語の面白さといい、プロの力量に感服すると同時に、久しぶりに泣 くほど笑う体験をさせてもらいました。 かい枝さんは昨年の半年間、ご家族とアメリカ各地をキャンピング カーで周り、落語を広めてきましたが、その体験の一部をここでご 紹介します。本誌と併せてお楽しみください。 …………………………… (以下、桂かい枝さんインタビュー) 思い切って日本の仕事を休んで、家族でアメリカに行ったのは、家 族で半年もアメリカで過ごすなんて、一生でこんな機会は二度とな いだろうから、行っとこうと思ったんです。あちこちでホームステ イもさせてもらったんですが、居間で落語をしたりすると、近所の 人も集まってきて喜んでくれて仲良くなるということがよくありま したね。 アメリカ人は「高座」というのがどんなものかわからへんから、い ろんな高座が用意されました。舞台の左右いっぱいに会議用テーブ ルを長く並べたものとか、キャンプ用のえらい高い台の上とか、ピ アノバーのピアノの上とか、足が1本しかない小さいコーヒーテー ブルの上とか。どんだけ不安定やねん。乗っただけで大爆笑されま した。 日本語は、「拙者」とか「うちらは」とか「手前どもは」とか、一 言でその人の仕事や階級までを表すことができるけど、英語の主語 は "I" ひとつだから、説明を補足していかなきゃならない。 僕の 英語落語では、まだ登場人物が少ないですけどね。それに落語には 笑いだけでなく、人情を表現したものもたくさんある。今度は、英 語落語で外国人を泣かせてみたいですね。 ★…---…---…---…---…---…---…---…---…---☆ CNN ENGLISH EXPRESS のホームページ! 英語上達に効果抜群のコンテンツが盛りだくさん! http://ee.asahipress.com/ ☆…---…---…---…---…---…---…---…---…---★ ▼▽━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【3】 連載= Express Yourself      <ビミョ〜>な日本語、英語で言ってみよう! 〔 第69回 ★ KYな英語・第三弾〕 KYという言葉が日本で幅広い世代に知られるようになったことの一 因には、政治家に対して使われたり、政治家本人が互いに使うよう になったことが挙げられると思います。政治家が「KY」と言われる 場合は、状況にもよりますが主に、「国民感情・有権者の意識とズ レている」、「政局が読めていない」などの意味を持ちます。「政 治におけるKY」に相当する英語としては: ┏━━━┓ ┃aloof ┃ ┗━━━┛ があります。 は人やその態度などが、よそよそしい、うち 解けない、距離がある、という意味です。たとえば、2004年のアメ リカ大統領選挙では、当時現職のブッシュ大統領と闘った民主党の 大統領候補、ケリー上院議員が であると批判されました: ┌───────────────────────────── John Kerry was criticized as being 【aloof】 and unable to connect with people. (ジョン・ケリーは【親近感が持てない】、大衆と「つながる=心  に訴えかける」ことができない、ということで批判された) └───────────────────────────── ┌───────────────────────────── The term 【aloof】 was an effective attack on John Kerry's character, as it contrasted with George W. Bush who was positioned by his supporters as an "ordinary guy," more in touch with people. (【aloof】という言葉は、ジョン・ケリーの人格(人物・性格) に対する効果的な攻撃となった。 自陣営によって 「普通の男」 として位置づけられ、 より人々の心をつかんでいる、 とされた ジョージ・W・ブッシュと (【aloof】 なケリーは) 対照的で あった) └───────────────────────────── 政治家にとっての【connect】の大切さは、は2007年8月の Express Yourself、 『Are You Connected? 「つながっている」政治家は信 頼できる政治家』で扱っておりますので、以下のURLでバックナ ンバーをご覧ください↓ http://blog.asahipress.com/express_yourself/2007/08/are_you_connect_b7d9.html 人と人が互いに し、 ことは、アメリカ社会ではと ても大切なことです。 ただ単に物理的に人と「繋がる」「触れる」 ことを意味するだけではありません。 は、「心」 と繋がる、という意味ですから、「親近感が持てる」「ハートを掴 む」ことと同義だと理解するとよいでしょう。 も人々の心に触れている、人々と繋がっている、 心を掴んでいる、という表現です。 「KY」 も、その場にいる人々 の「心」 が 「読めているか・いないか 」 ということですから、 が「できていない人」、 つまり: ┌───────────────────────────── Someone who 【is out of touch with】 people around him(her). (直訳:周囲の人と【心が繋がっていない】人) └───────────────────────────── ┌───────────────────────────── Someone who 【is unable to connect with】 others. (直訳:他者と【心が繋がらない】人) └───────────────────────────── となります。このような英語表現は他にも以下のものがあります: ●socially insensitive 直訳すると「社会的に鈍感」となるこの表現は、「社交センスが鈍 い」という意味で使われます: ┌───────────────────────────── "My fiance※ is so 【socially insensitive】. He kept eating non-stop and did not even try to join the conversation at my friend's party last night." (「私の婚約者は超【KY】なのよ。昨晩なんて友だちのパーティー でひたすら食べ続けているだけで会話に参加しようとすらしな かったのよ」) └───────────────────────────── ※fiance 正しくは e にアクセントがつきます。 ●clueless 会話でよく使われる表現で、「理解(力)や知識がまるで無い」と いう意味です: ┌───────────────────────────── "The new manager is 【clueless】 about our team. He needs to learn how things are run around here." (「新しい部長はまったく僕らの部署のことを【わかってない(KY)】 ね。彼はここの流儀を勉強する必要があるね」) └───────────────────────────── ●tone deaf もともと「音痴」という意味ですが、「その場の『調子』から外れ ている人」ということで、out of touch, insensitive (無神経) という意味で「KY」的に使われることがあります: ┌───────────────────────────── Many voters feel that today's politicians are 【tone deaf】, unable to see what is it that people really want. (多くの有権者は今の政治家は【鈍感・無神経(KY)】だと感じて  いる、人々が本当に何を求めているのかが見えていないのだ) └───────────────────────────── ただこれはやや「きつい」印象を与える口語表現なので、使う時に は注意が必要です。 「KY」に対応した英語を考えて来ましたが、「人の気持ちに対して 敏感である」 ことは、 日本でもアメリカでも当然ながら重要視さ れていることがよくわかります。このため「KYな人」に対しては必 然的にネガティブな表現が多くなります。では逆に、「KYな人」を 好意的に捉えるような表現はないのでしょうか? そんな表現が、私が好きなジャズ・アルバムのタイトルに使われて います。 エリック ・ ドルフィーの最高傑作と言われる "Out to Lunch!"です。 は、文字通り「昼ご飯を食べに行っ ている」という意味もありますが、状況によっては「まるでこの場 にいないみたいに空気が読めていない人・ズレている人」という意 味で使われます。ただ、「KY」を全否定している訳ではありません。 「ランチに行ってしまっている」わけですから「もうお手上げ、や れやれ」といった諦念がただよい、「ズレ」を是認しているような 感さえあります。 エリック・ドルフィーは、様々な新しい手法を編み出し、ジャズ界 に革命を起こした人です。既存のものからあえて「ズレ」ることに よって誰も聞いたことがないような新しい音楽を創造することがで きるのだ、という音楽家の想いが "Out to Lunch!" というタイ トルに込められているように思います。アドリブの魔術師だったエ リック・ドルフィーは、伝統的な音楽の価値観からすれば、時とし て では、 と思われるほど、調子っぱずれの音を奏で ることもあったかもしれません。しかし、彼のように確かな技術と 経験(そして才能)を持ったアーティストが引き起こす「ズレ」や 「狂い」は全て必要不可欠な「ズレ」と「狂い」、言ってみれば、 完全な技術と感性に裏打ちされ、「計算し尽くされたKY」なのです。 ドルフィーは、こんな言葉を残しています: ┌───────────────────────────── "When you hear music, after it's over, it's gone in the air. You can never capture it again." (「音楽を聴いて、終わってしまえば、それは空気の中に消えてし まう。それは永遠に再び捕らえることができないものになる」) └───────────────────────────── 「KY」。つきつめて考えると、人の心も、宇宙の真実も、神の音楽 も、我々人間にとっては「とらえることができない」ものなのでは ないでしょうか。本来「読めない」ものだからこそ、そこから何か を「読みとりたい」と願う。それこそが常に新しいものを創造しよ うと求めて止まない人間のエネルギーの源なのかもしれません。 ◇◆執筆者プロフィール◇七尾藍佳◇◆ 日本テレビ系列、『NEWS ZERO』フィールドキャスター。 2002年東京大学教養学部卒。 1978年ワシントンDC生まれ。 東京大学在学中には、チリ、カトリカ大学へ交換留学。 公式ブログ→ http://ameblo.jp/nanao-aika/ ウェブコラム「Salut!」→ http://www.bloomingmarket.com/ (リンク先ページ左下【Salut! Nana's Fashion Tribute】より) 公式ホームページ→ http://www.blooming-net.com/ 新メルマガ「七尾藍佳の最強恋愛論」 → http://premium.mag2.com/mmf/P0/00/78/P0007808.html ◆当連載へのご意見・ご感想は下記までお寄せください。  → nihongi★asahipress.com   ( お手数ですが、★を@ に変えてお送り下さい) ◇『Express Youself』WEB 版はこちら【◎ URLが変わりました!】  → http://blog.asahipress.com/express_yourself/ ☆ CNN.co.jp ☆‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥☆ CNN.co.jp ☆ CNNの最新ニュース、話題の事件、こぼれ話などを配信中! http://www.cnn.co.jp >>ブログやホームページに貼り付けてCNN最新ニュースを 受け取れるウィジェットサービスも開始! http://www.cnn.co.jp/widget/instruction.html ☆ CNN.co.jp ☆‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥☆ CNN.co.jp ☆ ■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【4】 あとがき 一昨日から報じられている、キリン・サントリーの経営統合 交渉入りは衝撃的でした。 国内のトップ2である両社がまさか…という思いと同時に、 見ているところが違うなぁと新聞を読みながら、しばし呆然 としてしまいました。 海外市場での地位確立を図る両社の思惑が一致したとの見方 が大勢です。確かにキリンもサントリーも海外企業の買収を 進めているのは報じられていましたが、よもや水面下で経営 統合の交渉を進めていたとは…。一ビールファンとしては、 まったくの寝耳に水で、驚くばかりです。 経営統合に向けては企業風土の違いをはじめとして、難しい 点が多いとは思いますが、日本の超一流“企業”から世界の 超一流“カンパニー”へと変わる、生みの苦しみでしょう。 まぁ、しかしびっくりしました。 というか、本当に先を見据えている人ならそんなに驚くこと でもないんだろうなと思い、冷や水を浴びせられたような気 になりました。 大局を見つめる力はどうやったらつくのかな。そんなことを 考えさせられたニュースでした。(橋) □■今号の一冊・・・ 『怖い絵 3』 http://www.asahipress.com/bookdetail_norm/9784255004808/ --------------------- ◆次号は8月5日配信予定です。 ◆当メルマガへのご意見・ご感想は担当の橋本までお寄せください。 → hashimoto@asahipress.com ◆バックナンバーはこちら → http://ee.asahipress.com/eeclub/easy.html ────────────────────────────── メルマガの『文字や記号がずれて読みづらい』方は・・ Outlook Express をお使いの場合、 (オプション)-(読み取り)-(フォント) で[MS明朝]や[MSゴシック]に設定して下さい。Mac や他のメー ラーをお使いの場合Osaka等幅など「等幅フォント」をお勧めします。 ────────────────────────────── ◆当メールは、EE Club にご登録いただき、配信を希望された方に 配信しています。 当メールの配信先変更/配信中止は、下記 URL よりログインして いただき、「会員情報変更」にてお願いします。 https://club.asahipress.com/ 朝日出版社:営業部 〒101-0065 東京都千代田区西神田3-3-5 TEL  :03-3263-3321 FAX  :03-5226-9599 E-MAIL:eeclub@asahipress.com http://www.asahipress.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━