**** 2011/11/02 ******************************************** ☆★ EE Club mail magazine ★☆ ~英語を“楽習”しましょ~ ******************************************* 第163号!**** 11月です。今年も残すところ2ヶ月を切りました。やるべき仕事、 やりたい仕事を年内に片付けられるか不安ですが…がんばらねば。 http://ee.asahipress.com/?uiaid=easy1 ■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ contents ━━━━ 【1】 人文書/新刊・好評既刊のご案内 【2】 EE12月号紹介(11月5日発売) 【3】 連載= London Calling ――イギリス英語に耳をすませば 【4】 あとがき ♯ドラフト会議 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■ 【1】 人文書/新刊・好評既刊のご案内 □『暇と退屈の倫理学』 ★重版出来! 國分功一郎=著  定価 1,890円(税込) http://www.asahipress.com/bookdetail_norm/9784255006130/?uiaid=e11 ― 気鋭の哲学研究生が問う「人間らしい生活」の探求 朝日新聞やニューヨークタイムズのインタビューで注目を浴びる、 気鋭のスピノザ研究者が「3.11以降の生き方」を問う。はつ剌と、 明るく、根拠をもって「よりよい社会」を目指す論客のデビュー。 何をしてもいいのに、何もすることがない。だから、没頭したい、 打ち込みたい……。でも、ほんとうに大切なのは、自分らしく、自 分だけの生き方のルールを見つけること。 ◎ブログにて「序章」公開中! http://asahi2nd.blogspot.com/ ………………………………… □『社会は絶えず夢を見ている』   大澤真幸=著 定価 1,890円 http://www.asahipress.com/bookdetail_norm/9784255005836/?uiaid=e12 いつも 「リスク社会」 は可能性として語られてきた。ついに到来 した「震災・津波・原発」の惨状を見据え、ありうべき克服を提起 する強靱な思考。連続講義第一弾。 ………………………………… □『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』   加藤陽子=著 定価1,785円 http://www.asahipress.com/bookdetail_norm/9784255004853/?uiaid=e13 ― 高校生に語る、日本近現代史の最前線 かつて、普通のよき日本人が「もう戦争しかない」と思った。世界 最高の頭脳たちが「やむなし」と決断した。世界を絶望の淵に追い やりながら、戦争はきまじめともいうべき相貌をたたえて起こり続 けた。 その論理を直視できなければ、かたちを変えて戦争は起こり続ける。 だからいま、高校生と考える戦争史講座。日清戦争から太平洋戦争 まで。講義のなかで、戦争を生きる。 ▼▽━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【2】 EE12月号紹介(11月5日発売) ◆ CNNスペシャル  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 10月5日に、偉大なイノベーターであり天才的なプレゼンターとし て世界中に知られた、 アップル前 CEO のスティーブ・ジョブズ氏 が亡くなりました。 今月号の「CNN スペシャル」はジョブズ氏を追悼する特別企画とし て、氏の製品発表会でのプレゼンテーションを通して、その偉業を 振り返ります。ジョブズ氏は、1984年に発表したマッキントッシュ から2011年の iPad2に至るまで、数々の革新的製品を世に送り出し てきました。 今回は、iMac、iPod、iPhone、iPad などのプレゼン テーションの一部を、年代順にお届けします。 ジョブズ氏の話し方、間の取り方など、音声を聴くと「さすがだな」 と思わされます。会場の臨場感もたっぷり。ぜひお聴きください! ◆ 特集  ̄ ̄ ̄ ̄ 自分の意見を持っていることを重要視する英米では、意見が言えな い人は軽視されがちです。特にビジネスの世界では、「意見がない 人はいないのと同じだ」とさえいわれるほどです。 ところが、多くの日本人は自らの意見を積極的に述べることに慣れ ていないため、英米人を相手に母語ではない英語で意見を言い、主 張することは超えがたい壁となっています。 そこで今回は、ミーティングやプレゼンテーションなどの場面で、 自分の意見や主張を相手に効果的に伝えるときに使える英語表現を 紹介します。これらの表現をうまく活用すれば、自分に有利な形で 交渉を進める「タフ・ネゴシエーター」への道が一歩開けるはずで す。 ◆ トーク・アジア  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ グーグルの前最高経営責任者(CEO)で、 現会長のエリック・シュ ミット氏のインタビューをお届けします。シュミット氏は2001年に CEO に就任し、創業間もないグーグルをこの10年で世界的企業に成 長させました。グーグルは現在、基本ソフト(OS)である「アンド ロイド」を搭載したスマートフォンやタブレット型端末が世界的に シェアを拡大し、さらに成長を続けています。 今回のインタビューでは、「アンドロイド」だけでなく、ネットに 接続していればどんなデバイスからでも、データを保存したり、ソ フトウェアが利用できる「クラウド」についても語っています。 ◆ アンダーソン・クーパー360°  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 「9.11テロで救助活動の消防隊員にがん発症が増加」と題してお送 りします。9.11テロから10年目の今年、崩壊した世界貿易センター ビルの現場で救助などの活動にあたった消防隊員のがんに関する研 究が、医学誌『ランセット』で発表されました。 その研究結果によると、現場で活動したニューヨーク市の消防隊員 は、活動しなかった同市の消防隊員に比べて、がんにかかる確率が 19%高いということです。 これでビルの炎上や崩壊で生じた、発がん物質を含んだ粉塵を大量 に吸い込んだことが、がん発症の要因となることが明らかになりま した。現在、がんは補償の対象外ですが、今回の研究結果により、 がんを発症した人々も補償を受けられるようになることが期待され ています。 ◆ フォアフロント  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ Epidermal Electronics(表皮電子機器) と呼ばれる最新の医療セ ンサーについてお伝えします。 米イリノイ大学の研究チームが超薄型の医療センサーを開発してい るのですが、その厚さは髪の毛の直径よりも薄い40マイクロメート ル。タトゥー・シールのように皮膚に直接はりつけられ、皮膚の動 きに合わせて伸び縮みします。 従来は、脳波や心拍数を測るには配線や電極などを身体に取りつけ なくてはなりませんでしたが、このセンサーが実用化されれば、そ うしたわずらわしさから開放されそうです。 ★…---…---…---…---…---…---…---…---…---☆ CNN ENGLISH EXPRESS のホームページ! 英語上達に効果抜群のコンテンツが盛りだくさん! http://ee.asahipress.com/?uiaid=easy1 ☆…---…---…---…---…---…---…---…---…---★ ▼▽━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【3】 連載= London Calling ――イギリス英語に耳をすませば                       執筆/谷本真由美 [#07] グルメなイギリス 1.世界の食が楽しめるイギリス 「世界最高の不幸は、イギリス人の料理人を雇って日本の家に住む こと」という冗談が世界的に有名になるほど評判の悪いイギリスの 食ですが、ここ十数年のイギリスの食の変わり方は、かつては想像 できなかったほどです。 イギリスの食が激変したのは、1980年代のサッチャー改革以降 だといわれています。サッチャー改革でイギリスはビッグバン[注] と、金融業界を中心とする好景気を体験します。同じ時期に欧州の 航空業界が自由化され、グルメで有名な欧州近隣諸国へ飛行機に乗 って片道5000円ほどで行くことができるようになりました。 ------------------- [注] ビッグバン: 86年にサッチャー首相によって行われた証券 制度改革のこと。それまでロンドンのシティが牛耳っていた金融部 門の規制緩和によって外国資本の参入が認められた。 ------------------- EU加盟で労働力の移動が自由化され、舌の肥(こ)えた大陸欧州 人がイギリスにやってきて、レストランを開いたり、食に目覚めた ばかりのイギリス人を外食に連れ出しました。 その結果、イギリスの食はニューヨークやパリには劣るものの、大 幅にレベルアップしました。スーパーには寿司が並び、本屋は料理 本が溢れ、雑誌もテレビも食に関するものばかり。スーパーに行け ば世界中のワインが並び、田舎でも普通のスーパーでエスニックな 食材が簡単に手に入ります。毎週末どこかで食に関するお祭りが開 催され、ホームパーティーで出てくるのは、イタリア式のブルスケ ッタやフランス式のパテ、もしくはベトナムのフォーだったりしま す。 国際都市ロンドンには、東京に比べて多種多様な人種が住んでいま すから、世界各国の本格的な料理を楽しむことが可能です。私が以 前住んでいたイタリアは食の大国ですが、実はどこに行ってもイタ リア料理(本来は郷土料理と言うべきですが)ばかり。外国料理は 少なく、輸入食材や外国の食材を入手するのは大変です。イギリス にいる方がさまざまな種類の食が楽しめるので、外食も自炊も楽し いのです。 そんな変貌を遂げたイギリスの食については、BBCのサイトの料 理コーナーを見ても分かります。多種多様なレシピが並び、日本で は馴染みのない料理も見られます。(http://goo.gl/vJsA5) 2.ムール貝のマリネ、クリーム仕立て このサイトに掲載されている料理のひとつを見てみましょう。寒く なってきたので、そろそろ旬のムール貝のレシピです。 ▽────────────────────────────▽  1. Wash the mussels under plenty of cold, running water.  Discard any open ones that won't close when lightly  squeezed.  2. Pull out the tough, fibrous beards protruding from  between the tightly closed shells and then knock off any  barnacles with a large knife. Give the mussels another  quick rinse to remove any little pieces of shell.  3. Soften the garlic and shallots in the butter with the  bouquet garni, in a large pan big enough to take all the  mussels ― it should only be half full.  4. Add the mussels and wine or cider, turn up the heat,  then cover and steam them open in their own juices for  3-4 minutes. Give the pan a good shake every now and  then.  5. Remove the bouquet garni, add the cream and chopped  parsley and remove from the heat.  6. Spoon into four large warmed bowls and serve with  lots of crusty bread.  1.ムール貝はたっぷりの冷たい流水の下で洗います。軽く押  しても口が開いたままのものは、取り除きます。  2.固く閉じた貝の口からはみ出ている、硬くて繊維質のひげ  を引き抜いてから、フジツボはすべて大きなナイフでそぎ落と  します。ムール貝をもう一度簡単にゆすいで、貝殻の小さな破  片をきれいに洗い流します。  3.ムール貝を全部入れても半分ほど空きがでるくらいの大き  い平鍋にバターを溶かし、ブーケガルニを加えて、ニンニクと  エシャロットを柔らかくなるまで温めます。  4.ムール貝とワインまたはリンゴ酒を加え、火を強くします。  蓋をして貝から出た汁で3~4分蒸し煮にして、ムール貝を開  かせます。時々、鍋をよく揺すります。  5.ブーケガルニを取り出し、クリームと刻んだパセリを加え  て火から下ろします。  6.温めた大きな深皿4枚にスプーンでよそって、皮のパリッ  としたパンをたくさん添えて食卓に出します。 △────────────────────────────△  ・ mussel: ムール貝  ・ plenty of: たっぷりの  ・ running water: 流水  ・ discard: ~を取り除く  ・ squeeze: ~を(両側から)押しつぶす  ・ pull out: ~を引き抜く、取り出す  ・ tough: 硬い  ・ fibrous: 繊維質の  ・ beard: ひげ  ・ protrude: 突き出る  ・ knock off: ~をたたいて落とす  ・ barnacle: フジツボ  ・ rinse: ゆすぎ  ・ soften the garlic and shallot: ニンニクとエシャロット    を柔らかくする  ・ bouquet garni: ブーケガルニ(数種類の香草を束ねたもの)  ・ pan: 浅い鍋、平鍋  ・ take: ~を入れることができる  ・ cider: リンゴ酒  ・ turn up the heat: 火を強くする  ・ cover: ~に蓋をする  ・ steam...open: …を蒸して(貝を)開かせる  ・ juice: 汁、出汁(だし)  ・ give...a good shake: …をよく振る  ・ every now and then: 時々、時折  ・ spoon into: スプーンを使って~によそう  ・ serve with: ~と一緒に出す  ・ crusty bread: 皮の部分が硬くて厚いパン  [出典] BBC, FOOD/RECIPES http://goo.gl/QawOx イギリスでは、スコットランドやアイルランド産の【mussel】(ム ール貝)が豊富なため、1キログラム当たり2~3ポンド(300 円前後)で売っています。日本と比べるとずいぶん割安です。問題 はキロ単位で売られているため、少量では買えないことです。 【running water】 は「出しっぱなしの水」、すなわち「流水」で  す。【run】には「(液体などが)流れる」という意味があります。    【tough】 は、食に関連してよく出てくる単語です。なぜなら、イ ギリスには硬い肉や、水分が少なく硬い野菜が多いためです。これ は日本に比べると土壌に含まれる水が少ないこと、土壌にカルシウ ムが多く含まれること、家畜の育て方が日本とは違うことに関係が あります。硬い肉や野菜を食べるには、よく煮込んだり、じっくり オーブンで焼く必要があるので、イギリスの料理には煮込みや、何 時間もかけて焼くような調理法が少なくありません。 【knock off】 は口語で「~をやめる」という意味です。「(相手 を)ぶちのめす」という意味もありますが【knock off the work】 (仕事を終える)という表現を使う機会の方が多いです。一般的な 【finish】(~を終える)とは少々異なる言い方です。 【cider】 は、イギリスでは炭酸飲料ではなく、主にリンゴから作 られる発泡性の果実酒を指します。リンゴのほかにナシが使われる こともあります。 【cider】はイギリスではビールと並んで人気の 飲み物で、中世から作られています。料理にもよく使われます。 【juice】は日本でいうジュースではなく、なんと「出汁(だし)」 という意味です。「食べ物から出る液」という意味で、例えば「肉 汁たっぷりのステーキ」は【juicy steak】 になります。その反対 の「パサパサのステーキ」は【dry steak】です。【juicy】は果物 がみずみずしい、(話などが)好奇心をそそる、(契約などが)利 益の多い、という意味でも使われます。 このレシピの執筆者であるリック・スタイン氏は、BBCの看板シ ェフのひとりで、90年代の初めからイギリスのテレビで活躍して います。裕福な家庭に生まれ、学費の高い私立学校に通い、オック スフォード大学を卒業。フランス語も話すインテリで、同級生には 政治家や著名弁護士が多くいます。 彼はイギリス南部の海岸沿いの地域、コーンウォールに店やホテル を4件持ち、フランス料理を中心とする魚介料理のレシピを発表し ています。離婚歴が1回あり、現在は自身の広報を担当する女性と、 オーストラリアに住んでいます。 イギリスでは、シェフは通常、労働者階級の「熟練工」の仕事であ るため、従来はスタイン氏のような経歴の持ち主がシェフになるの はあり得ないことでした。しかし、最近では食を提供する人の社会 的地位の向上により、裕福な家庭や高学歴のシェフがテレビで活躍 しています。 3.「面白いかどうか」がイギリス流 このように、食がずいぶん充実してきたイギリスですが、なんと最 近では、不動産価格にまで食が影響を及ぼすようになっています。 ▽────────────────────────────▽  What makes a winning location? An easy commute, decent  schools, scenic setting, value for money ― and now the  foodie factor.  According to research from Knight Frank, places with  Michelin-starred restaurants and a vibrant foodie culture  have outperformed the rest of the property market in the  past decade, sometimes by as much as 20 per cent.  The Thames-side village of Bray, home to The Fat Duck,  which has three Michelin stars, has outperformed the  surrounding area by 16 per cent since chef/patron Heston  Blumenthal secured that third star in 2004.  良い不動産の立地条件とは何だろうか。通勤に便利で良い学校  があり、眺めのいい環境で値段に見合う価値がある――今では  これらに「食」の要素が加わる。  ナイト・フランク社の調査によると、ミシュラン格付けの星が  付いたレストランがあり食文化に活気がある場所は、過去10  年にわたり、不動産市場のその他の物件に比べて、時には20  パーセントもその価値が上回っている。  テムズ川沿いにあるブレイ村は、村にあるミシェラン三ツ星レ  ストランの「ファット・ダック」のオーナーシェフのヘストン  ・ブルメンタール氏が2004年にその3つ目の星を獲得して  から、周辺地域に比べて不動産価格が16パーセントも上昇し  た。 △────────────────────────────△  ・ winning location: 勝ち組の場所(ここでは不動産の優良    物件の立地条件のこと)  ・ commute: 通勤、通学  ・ scenic setting: 眺めのいい環境  ・ foodie: 食通、グルメ  ・ Knight Frank: イギリスの大手不動産会社  ・ Michelin-starred: ミシュランガイドで格付けされた  ・ vibrant: 生き生きとした、活気に満ちた  ・ outperform: ~を上回る  ・ property market: 不動産市場  ・ the past decade: 過去10年間  ・ Thames-side: テムズ川沿いの  ・ home to: ~の本拠地である  ・ patron: オーナー、パトロン  ・ secure: ~を獲得する  [出典] Mail Online, October 21, 2011 http://goo.gl/5R01J 【scenic】は「風光明媚(めいび)な」という意味で、景観にこだ わるイギリス人が好んで使う表現です。 【scenic artist】で「風 景画家」、【natural scenic site】 で「自然風景地」という意味 になります。 【value for money】 には「金額に見合う価値」という意味があり ます(略称は 【VfM】です)。資本主義の発祥地の民であるイギリ ス人は、基本的に「効率主義」という名前のケチですので、価値が ないものにはお金を払いません。ここでいう「価値がないもの」と は、「自分が価値を認めないもの」という意味です。【good value for money】で 「すごく得した、すごく価値があった」という意味 になり、【poor value for money】で「損した、価値がなかった」 という表現になります。例えば【That hotel was good value for money.】は「すごくお値頃感のあるホテルだったわ」となります。 この表現、日常生活でも頻繁に出てきますし、ビジネスや行政では 頻出用語です。例えば、何かプロジェクトを実施する際には、その プロジェクトを実施した場合の効果を 【VfM】で数値化して公表し ます。税金の高いイギリスでは、納税者はお金の使われ方に敏感で すから、政府は政策の 【VfM】を調査し、実施前に一般公開するこ とが少なくありません。中央省庁や国立大学のサイトには 【VfM】 の例が掲載されています。 【foodie】はイギリスの「おしゃれさんワード」のひとつで「美食  家」という意味です。イギリスのリベラル系大手新聞であるガーデ ィアン紙は、人権や環境問題を取り上げることが多く、贅沢(ぜい たく)は敵だという感じの論調が多いのですが、最近では、そのガ ーディアン紙でさえ【foodie】という言葉を使った題名の記事を掲 載しているほどです。「すべての【foodie】(美食家)が体験すべ き50のこと」と題した記事で、12番目に「日本の高松でうどん をすすること」を勧めています。(http://goo.gl/UV3Vv) 【outperform】は「~を上回る、~より良い業績を上げる」という 意味で、大変前向きな意味の表現です。【outperform the market】 で「市場で良い業績を上げる」という意味になります。 【patron】は、日本で使われる「パトロン」よりも広義で使われま す。活動や店などを「金銭的に支援する人、お金を出して運営する 人」という意味で、店やチームのオーナーも含みます。イギリスで ヘビーメタルバンドのコンサートに行くと、入場の列に【patron】 と書いてあることがあります。これは「チケットを買って見に来て くれたお客さん」という意味で、ただ単に【audience】(観客)や 【customer】(顧客)というよりもしゃれた感じがします。 【The Fat Duck】は、上の記事でも触れているように、ミシュラン の三ツ星に輝くイギリスの有名レストランです。オーナーのブルメ ンタール氏は、窒素や金属などを使った実験的な料理をするテレビ 番組で有名になった【TV Chef】(テレビ番組で料理をするシェフ) です。このお店、田舎であるブレイ村にあるのに大人気。お試しメ ニューはひとり180ポンド(約2万円)と、決して安い値段では ありません。その内容は、ブルメンタール氏の代表的なメニューで ある「窒素で凍らせたカクテル」や「カタツムリのお粥(かゆ)」 から、お皿に乗ったiPod(「海の音」という名の立派なメニュー) まで、かなり「挑戦的」なものばかりです(何せ食べられないもの までお皿に乗っていますから)。(http://goo.gl/EMhKp) 味や素材よりも「面白いかどうか」「芸術的かどうか」で評価され ているのがイギリスらしいです。 このレストラン、2008年にはイギリスで最高のレストランに選 ばれているのですが、翌年には400人ほどの食中毒患者を出して 一時閉鎖されていました。しかし、人気は衰えておらず、ブルメン タール氏はテレビで大活躍、お店の周辺の不動産価格も下がってい ません。 失敗しても良いところがあれば応援する、というイギリスらしいエ ピソードですね。 |||--□■ 谷本真由美・TANIMOTO Mayumi ■□--||| 神奈川県生まれ。シラキュース大学大学院修士課程修了。ITベン チャー、コンサルティングファーム、国連食糧農業機関(FAO) などを経て、現在はロンドンの金融機関で情報システムの品質管理 とITガバナンスを担当中。その傍ら、ロンドン大学教授である夫 とともに日本人の英語指導にもたずさわっている。 趣味はハードロック/ヘビーメタル鑑賞、漫画、料理。 ツイッター→ http://twitter.com/May_Roma ブログ→ http://eigotoranoana.blog57.fc2.com/archives.html ☆ CNN.co.jp ☆‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥☆ CNN.co.jp ☆ CNNの最新ニュース、話題の事件、こぼれ話などを配信中! http://www.cnn.co.jp ☆ CNN.co.jp ☆‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥☆ CNN.co.jp ☆ ■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【4】 あとがき 先日行われた、プロ野球ドラフト会議の結果を眺めつつ。 夏の甲子園で素晴らしい投げ合いをみせた金沢高校・釜田君と 聖光学院・歳内君。釜田君は楽天、歳内君は阪神に2位指名さ れました。 リーグは分かれましたが、2~3年後には交流戦で続きを見る ことができるでしょうか。楽しみです。 他の甲子園組では、夏の準優勝チーム・光星学院の川上主将が ヤクルトの1位(外れ)指名。開星の白根君はソフトバンク、 九州国際大付の三好君は楽天の指名です。 広陵高校時代に準優勝投手となった明治大学の野村投手は広島 から1位指名を受けました。佐賀北との決勝戦で味わった思い を胸に、六大学で遂げた成長。プロで再び上がる甲子園のマウ ンドはいかなるものになるでしょうか。 そして、今回のドラフトは日本ハムの指名が際立ちました。 東海大・菅野投手の交渉権獲得にはじまり、都市対抗野球で完 全試合を達成したJR東日本東北の森内投手、そして、早稲田 大学「ソフトボール部」の大嶋捕手を指名…とドラフト会場を どよめかせました。 ドラフト会議を経た選手たちが、プロの舞台でいかなる飛躍を みせるでしょうか。来シーズンが今から楽しみです。(橋) □■今号の一冊・・・ 『マンガでみるスポーツ科学 速く走るコツ』 http://www.asahipress.com/bookdetail_norm/9784255005683/?uiaid=easy5 --------------------- ◆次号は11月16日配信予定です。 ◆当メルマガへのご意見・ご感想は以下アドレスにお寄せください。 → eeclub@asahipress.com ◆バックナンバーはこちら → http://ee.asahipress.com/eeclub/easy.html?uiaid=easy4 ────────────────────────────── メルマガの『文字や記号がずれて読みづらい』方は・・ Outlook Express をお使いの場合、 (オプション)-(読み取り)-(フォント) で[MS明朝]や[MSゴシック]に設定して下さい。Mac や他のメー ラーをお使いの場合Osaka等幅など「等幅フォント」をお勧めします。 ────────────────────────────── 朝日出版社:営業部 〒101-0065 東京都千代田区西神田3-3-5 TEL  :03-3263-3321 FAX  :03-5226-9599 E-MAIL:eeclub@asahipress.com http://www.asahipress.com/?uiaid=easy0 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━