**** 2012/03/07 ******************************************** ☆★ EE Club mail magazine ★☆ ~英語を“楽習”しましょ~ ******************************************* 第171号!**** 昨日発売の本誌4月号は、創刊25周年・リニューアル超特大号! 表紙イラストも一新です。ぜひ店頭で手にとってみてください♪ http://ee.asahipress.com/?uiaid=easy1 ─[PR]───────────────────────────   ■   財団法人だから、リーズナブル♪   ■ リーズナブルに質の高い英会話レッスンが受けられる ELEC ───────────────────────────── 英語を習いたいけど、ちょっと……なんて後込みしてませんか? 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Many  different industries find there are times when additional        resource is needed, for example, the IT, engineering and  creative industries often require key skill sets for  particular short term projects, while in other  industries, notably healthcare and teaching, permanent  staff are often in short supply and freelancers fill the  gaps. In these instances, employing permanent staff  would be time-consuming and a financial burden, so  interim contracts provide a solution in a way that's  cost-efficient for the company while being financially  rewarding for the freelancer.  短期間の一時的な契約で働き、その継続期間は1カ月から1年  以上と多岐にわたるプロのフリーランサーたちは、非常に重要  な役割を担っています。さまざまな産業において、追加の労働  力が必要とされる場合があります。例えばITやエンジニアリ  ングやクリエイティブ産業などでは、関連する特殊な技能を持  った人材が、短期間の特定のプロジェクトで必要なことがよく  あります。一方で他の産業、特に医療や教育産業などでは正社  員が足りないことが多く、フリーランサーが人材の不足を埋め  ます。このような場合、正社員の雇用には時間がかかり、経済  的な負担も大きいため、一時的な契約による雇用が解決策を提  供してくれます。この方法は、企業にとっては費用対効果が高  く、フリーランサーもまた割の良い報酬を得られるのです。 △────────────────────────────△  ・ short term: 短期(の)  ・ interim: 一時的な、臨時の  ・ contract: 契約  ・ last: 継続する、続く  ・ over:(数量・程度が)~より多く  ・ professional: 専門的な、プロの  ・ hugely: 非常に  ・ important role to play: 果たすべき重要な役割(play a    role で「役割を果たす」)  ・ industry: 産業  ・ additional: 追加の  ・ resource:人手、人材  ・ creative industry:クリエイティブ産業、創造産業(芸術、    映画、ゲームなど、知的財産権を持った生産物に関わる産業)  ・ key: 重要な、主要な  ・ skill set: 関連する一連の技能  ・ particular: 特定の  ・ notably:特に  ・ healthcare: 医療、ヘルスケア  ・ permanent staff: 正社員、常勤職員  ・ in short supply: 不足して  ・ fill the gap: 埋め合わせをする、補完する  ・ instance: 例、場合  ・ time-consuming: 時間のかかる  ・ financial burden: 経済的な負担  ・ solution: 解決策  ・ in a way that: ~という方法で  ・ cost-efficient: 費用効率の高い  ・ rewarding: 報酬の良い [出典] FCSA“About the Flexible Workforce”     http://goo.gl/1hJh6   【short term】(短期の)の【term】には「学期、任期、刑期」と いう意味もあります。例えば【fixed term】で「定められた任期」 という意味になります。【terms】 と複数形になると、契約の条項 や規約という意味になり、ビジネスで扱う契約書には頻出する単語 です。 【interim】 は「一時的な、暫定の」という意味で、公式な場でよ く使われます。例えば【interim CEO】 は「暫定CEO」という意 味になります。この計画は一時的なもので、今後変わる可能性があ りますよ、と言いたい場合は【interim plan】を使えばよいわけで す。ビジネスの現場で頻出するのが 【interim appraisal】(中間 評価)という表現です。これは、会計年度途中の業績評価という意 味になります。 【in short supply】 は「足りない」という意味ですが、厳密に訳 すと「供給が足りない」という意味です。経済学を勉強した方なら おなじみの単語ですが、日常生活やニュースでもよく出てくる表現 です。例えば【Apples are in very short supply.】(リンゴの供 給がすごく足りない」となります。農産物が不作の年に新聞をにぎ わす表現です。 2.ノマドは、実は高給取り!? 日本ではこの【flexible workforce】(柔軟な労働力)は「貧乏、 不安定」で、企業に搾取(さくしゅ)されるかわいそうな人々とい うイメージが先行しがちです。非正規雇用の人は賃金の安い派遣社 員や契約社員、パートやアルバイトの人が多いためでしょう。 しかし、イギリスでの事情は違います。【flexible workforce】は 付加価値の低い労働を提供する人々ではなく、その多くが「専門家」 であるからです。 例えば、前述のFCSAの会員は専門性がかなり高い「専門家」が 多く、64%がIT、14%がエンジニアリング、そして7%が会 計や金融関連の仕事に従事しています。付加価値の低い単純労働や サービス業に従事する人々は【flexible workforce】ではないので す。 会員の平均年収は4万3556ポンド(1ポンド=130円換算で 約560万円)で、60%以上の会員が1年に6万1000ポンド (約790万円)稼ぎ、28%が8万5000ポンド(約1100 万円)以上を稼いでいます。 今は円が強いので、円換算だと大した稼ぎには見えませんが、イギ リスの物価や生活水準を考えた場合、1ポンドは約180円に相当 します。 この「適正為替」で考えた場合、4万3556ポンドは約780万 円、6万1000ポンドは約1000万円、8万5000ポンドは 約1500万円です。イギリスの平均年収は大体2万5000ポン ドですから、1ポンド=約180円と考えると約450万円となり ます。 日本の民間企業で働くサラリーマンや役員、パート従業員の平均年 収は平成22年で約412万円ですから、1ポンド=約180円の 「適正為替」は妥当だと分かります。(http://goo.gl/e3NBc) ちなみに、私が普段仕事をしているロンドンのIT業界には、数多 くの【flexible workforce】が働いています。その多くはプログラ マーやプロジェクトマネージャーなど、大変高度なスキルを持った 熟練技術者です。日本のIT業界では管理者になって現場を離れて いると思われる40~50代の【flexible workforce】が大勢いて、 雇用者側である企業の管理職よりもはるかに高い給料を得ています。 例えば、比較的若い人が担当するアナリストレベルの仕事でも、日 給は500ポンド(1ポンド=130円換算で6万5000円、1 ポンド=180円換算で9万円)ほどです。スキルを持った人が少 ない分野ですと、1日で1000ポンド(130円換算で13万円、 180円換算で18万円)稼ぎます。月20日働くと、月収360 万円です。 なぜ【flexible workforce】の年収が高いかというと、仕事が不定 期であること、成果が目に見える形で出てパフォーマンスが評価さ れやすいため、雇用者側である企業はいつでも契約を解除すること ができることなど「不安定要因」があるからです。それをカバーす るために【flexible workforce】の給料は割高になっているわけで す。 一方、そのような専門家がフリーランサーを選ぶ理由は「ライフス タイルの選択」にあります。FCSA会員の41%が「仕事に柔軟 性があるので仕事と生活のバランスが取りやすい」、27%が「仕 事を個人でコントロールできるから」と答えています。日本では、 自営業やフリーランサーになる人の多くが「上司に管理されたくな い」からだそうですが、ここイギリスでもやはり管理を嫌う人が少 なくないのです。 またイギリスでは、会社員の間でも柔軟な働き方を好む人が増えて います。大手携帯電話会社であるボーダフォンが行った調査では、 調査対象の75%の会社員は、柔軟な働き方で仕事の能率が上がる としています。また、時間や場所に柔軟に対応することで、給料を 上げるよりも従業員の定着率がよくなります。転職条件に「柔軟な 働き方」を挙げる人も増えています。お金よりも生活の質を重視す る人が増えているのです。(http://goo.gl/sVQu6) 【flexible workforce】はスキルベースで雇用されるので、性別も 国籍も関係ありません。成果さえ出せば評価されます。ですから、 彼らの中には多くの外国人がいますし、妊娠中の女性や子育てを終 えた女性も大勢います。このようなことも【flexible workforce】 の人気が高まっている理由です。 3.グローバル化する「自由な働き方」 【flexible workforce】の増加はイギリスだけではなく、世界中で 起こっています。その理由は、インターネットを使うことで通信費 が劇的に低下したことや、インターネット経由でできる「知識ベー スの仕事」が増えたことにあります。 ▽────────────────────────────▽  All evidence points to a huge increase in freelance work  throughout the economy, and the world.“The business is  flying,”says Matt Barrie, CEO of freelancer.com, who  describes the internet as delivering“a tectonic shift  to society by disrupting the global labour market”.  Freelancer.com is like eBay for freelances: employer  offers work, freelances bid for the job, and they have  become one of biggest websites in the world. Some 930,000  projects have been outsourced to date, for $80m (£50m)  of earnings.“One freelancer in India makes close to $1m  a year building $65 websites. He now has 80 people  working in three design facilities, thanks to building  his reputation as one of our top freelancers.”  すべての証拠が、イギリスの経済全体だけではなく、世界中で  フリーランスの労働が大幅に増えていることを指し示している。  「ビジネスは飛ぶよう勢いで伸びている」と言う freelancer.  com の最高経営責任者マット・バリー氏は、インターネットが  「世界の労働市場を引っかき回して、社会に地殻変動」を起こ  していると評する。freelancer.com はフリーランサー向けの  オークションサイトのようなものだ。雇用者が仕事を出品し、  フリーランサーがその仕事に入札するというもので、それは世  界で最も大きなサイトのひとつになっている。これまでに93  万件ほどのプロジェクトが外部委託に出され、約8000万ド  ル(5000万ポンド)の利益を上げている。「インドのある  フリーランサーは、65ドルのウェブサイトを作って、年間で  100万ドル近い売り上げを上げています。彼のところでは現  在80人が3カ所のデザイン施設で働いていますが、それは我  々のサイトで彼がトップフリーランサーのひとりだという評判  が確立されたおかげなのです」 △────────────────────────────△  ・ evidence: 証拠  ・ point to: ~を指し示す、指摘する  ・ increase: 増加  ・ throughout: ~のすみからすみまで、至る所に  ・ fly: 飛ぶ、飛ぶように動く  ・ CEO: 最高経営責任者(chief executive officer の略)  ・ describe A as B: AをBだと言う、評する  ・ deliver: ~を提供する、届ける  ・ tectonic shift: 構造的転換  ・ disrupt: ~を崩壊させる、混乱させる  ・ labour market: 労働市場  ・ eBay: イーベイ(アメリカ最大のオークションサイト)  ・ offer: ~を提供する、用意する  ・ bid for: ~に入札する  ・ some: 約~  ・ outsource: ~を外注する、外部委託する  ・ to date: 今まで  ・ earnings: 収益、利益  ・ facility: 設備、施設  ・ thanks to: ~のおかげで  ・ reputation: 評判 [出典] guardian.co.uk. August 5, 2011 http://goo.gl/sp38z 【fly】 は「飛ぶ」という意味ですが、この記事では「飛ぶような 勢いでドンドン伸びる」という「勢い」を表しています。ただ単に 「増えている」と言うよりもスピード感があって面白い表現です。 これと似たような表現に【skyrocketing】というのがあります。名 詞の【skyrocket】 は「ロケット花火」、動詞は「急上昇する」と いう意味で、【skyrocketing】で「快進撃の」という意味になりま す。激烈な勢いで伸びるベンチャー企業や新興国の勢いを表すのに 使われます。 【tectonic shift】は本来「地殻変動」という意味ですが、ここで は「社会の構造に大変な変化が起こっている」という意味で比喩的 に使われています。 【outsource】 は読んで字のごとく、「アウトソースする、外注す る」です。「外注業者」は【outsourcer】です。一方、その反対は 【insource】。つまり、以前は外注していた仕事を社内で処理する ことを【insource】と言うわけです。IT業界では【outsourcing】 は要件の取りまとめや契約の管理が大変なので、【insource】に戻 している会社も少なくありません。 【thanks to】 は、覚えておくとなかなか便利な表現です。例えば 【Thanks to my parents, I could become a CEO.】 で「両親のお かげで社長になれました」となります。スピーチやインタビューで 使うと好印象大の言い回しです。個人主義の英語圏でも、家族や周 囲の人への感謝は忘れてはなりませんし、外部要因も成功の要因で すから。ごう慢な人はどこでも好かれません。 ちなみに金額はすべて1ドル=80円換算で、約8000万ドルが 約64億円、65ドルが約5200円、100万ドルが約8000 万円です。 4.ある意味で「恐ろしい時代」 このようにインターネットでどこでも仕事ができるようになったこ とから、雇用される年数などではなく、スキルや成果重視の働き方 に動いているのは、イギリスだけではないのです。しかし、これは ある意味で大変恐ろしいことです。 前述のインドのフリーランサーやイギリスのIT業界の【flexible workforce】のようにスキルがある人は、国境も時間も関係なく、た くさんのお金を稼ぐことが可能になります。 才能がある人にはどんどん仕事が集中します。しかし、誰にでもこ のようなスキルがあるわけではありません。 また、【flexible workforce】は初日から「その道のプロ」として 働くことができなければならないので、就業年数の少ない若者や、 付加価値の高いスキルがない人々は、労働市場から疎外されていき ます。 イギリスで昨年夏に発生した暴動の引き金のひとつは、若い人や貧 しい人が、このような「労働市場の地殻変動」から取り残されてい ることへのいら立ちが原因ではないか、とみられています。インド やバングラデシュのエンジニアが年収1億円を得ることができる一 方で、スキルがないイギリスの若い人には仕事がないのです。 【flexible workforce】の給料が上がる一方で、店員や農場の従業 員、秘書など付加価値の低い労働を提供する人々の給料は下がって います。 「ノマドワーキング」や「フリーエージェント」にあこがれる日本 の若者は多いようです。ネットで「ノマド」と検索すると「ノマド になりたい!」と夢と希望にあふれたサイトやブログがたくさん出 てきます。 しかし、ノマドワーキング、フリーエージェントが当たり前の働き 方になっていくということは、「激烈な格差社会の到来」を意味す るのです。 日本の若者は、このような社会の到来に十分な準備ができているで しょうか? |||--□■ 谷本真由美・TANIMOTO Mayumi ■□--||| 神奈川県生まれ。シラキュース大学大学院修士課程修了。ITベン チャー、コンサルティングファーム、国連食糧農業機関(FAO) などを経て、現在はロンドンの金融機関で情報システムの品質管理 とITガバナンスを担当中。その傍ら、ロンドン大学教授である夫 とともに日本人の英語指導にもたずさわっている。 趣味はハードロック/ヘビーメタル鑑賞、漫画、料理。 ツイッター→ http://twitter.com/May_Roma ブログ→ http://eigotoranoana.blog57.fc2.com/archives.html ☆ CNN.co.jp ☆‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥☆ CNN.co.jp ☆ CNNの最新ニュース、話題の事件、こぼれ話などを配信中! http://www.cnn.co.jp ☆ CNN.co.jp ☆‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥☆ CNN.co.jp ☆ ■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【4】 あとがき 冒頭で英会話スクールのご紹介、語学新刊発売のお知らせを いたしましたが、3月にもなるとやはり気持ちをまた入れ替 えて英語学習をしよう!という気になります。 寒かった冬が終わり(まだまだ冷えますが…)、桜の時を心 待ちにするこの時期。英語をじっくりと学ぶのには最適かも しれませんね。 今月18日には TOEIC 公開テストも控えていますし、 目標を 立てるのにもよさそうです。 自分の最近の英語学習状況ですが、冒頭で紹介した『世界の トップ経営者に聞く!』この音声CDを通勤時に聴いています。 かなり、本気で聴いています。 ハワード・シュルツ、カルロス・ゴーン、ビル・ゲイツ、ジ ム・スキナー、三木谷浩史と…、千差万別なインタビューに 触れていると、本当に“生の英語”でリスニング学習をして いる実感があります。 皆さまも、機会があれば書店でチェックを。(橋) □■今号の一冊・・・ 『CNN リスニング・ライブラリー 世界のトップ経営者に聞く!』 http://www.asahipress.com/bookdetail_lang/9784255006352/?uiaid=easy5 --------------------- ◆次号は3月21日配信予定です。 ◆当メルマガへのご意見・ご感想は以下アドレスにお寄せください。 → eeclub@asahipress.com ◆バックナンバーはこちら → http://ee.asahipress.com/eeclub/easy.html?uiaid=easy4 ────────────────────────────── メルマガの『文字や記号がずれて読みづらい』方は・・ Outlook Express をお使いの場合、 (オプション)-(読み取り)-(フォント) で[MS明朝]や[MSゴシック]に設定して下さい。Mac や他のメー ラーをお使いの場合Osaka等幅など「等幅フォント」をお勧めします。 ────────────────────────────── 朝日出版社:営業部 〒101-0065 東京都千代田区西神田3-3-5 TEL  :03-3263-3321 FAX  :03-5226-9599 E-MAIL:eeclub@asahipress.com http://www.asahipress.com/?uiaid=easy0 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━