**** 2006/06/07 ******************************************** ☆★ EE Club mail magazine ★☆ ~英語を“楽習”しましょ~ ******************************************** 第34号!***** いよいよドイツワールドカップの開幕が迫ってきました。 寝不足な毎日になりそうですね。 http://www.asahipress.com/ ■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ contents ━━━━ 【1】 新刊のご案内 【2】 EE7月号紹介 【3】 連載=日本人英語につける薬 【4】 あとがき ♯こども哲学、刊行開始 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■ 【1】 新刊のご案内 □『仏像のひみつ』   山本勉=著 川口澄子=イラスト 東京国立博物館の人気展示が一冊に。 この本で、かんたんに、おおまかに、でもしっかりと、仏像の ひみつを知りましょう。これからお寺や博物館で仏像に出会う のが、そして鑑賞するのが、とても楽しくなるのを約束します。 ⇒http://www.asahipress.com/2006/butsuzo.html □『エイズ感染爆発と SAFE SEX について話します』 本田美和子=著 HIV/エイズ治療の最前線で働く医師が、20 代の女性と共に座談 会の形式で、エイズ感染爆発という「いま、そこにある危機」を 話し合い、また、1人の若い患者さんとの対話を通じて「感染し てからの HIV との付き合い方」を考えます。 ⇒http://www.asahipress.com/2006/safesex/index.html ▼▽━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【2】 EE7月号紹介 ◆ 特集  ̄ ̄ ̄ ̄ 靖国参拝、消費税アップ、勝ち組・負け組、オタク、萌え──日本 で話題となっているさまざまな事柄を英語で伝えるとしたら、どう 表現したらいいでしょう?今号の特集では、英字新聞などでよく使 われている、今の日本を伝えるのに必要なボキャブラリーにスポッ トを当てています。英文メールなどでこうした事柄に言及する際は もちろんのこと、ニュースの2カ国語放送を英語で聴くときにも役 に立つはずです。 ◆ 特別企画  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 中国で念願の初公演を行ったローリング・ストーンズ。中国政府の 検閲で、過激な歌詞を含むとされた「ブラウン・シュガー」などの 演奏が禁止されましたが、彼らの 44 年間にわたる音楽活動のグレ イテストヒッツ 18 曲を演奏し、約 8000 人の観客を魅了しました。 ストーンズはこれまで2回、中国でのコンサートを計画しましたが、 実現していませんでした。ミック・ジャガーとキース・リチャーズ に、念願の初公演を果たした胸中について語ってもらいました。 ◆ アンダーソン・クーパー 360°  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 北極圏で起きている異常現象について検証します。ここ2~3年、 ホッキョクグマが溺れ死んでいるのが多数発見されているというの です。本来、泳ぎが得意なホッキョクグマですが、地球温暖化の影 響で海氷が溶け、より広がった海で獲物であるアザラシを見つける のが困難になったことが原因だと考えられています。今年、ホッキ ョクグマは絶滅危ぐ種のリストに挙げられ、生息数は今後 45 年間 で少なくとも 30% は減少するとみられています。問題はホッキョク グマだけにとどまりません。生態系を揺るがすこの現象は、私たち 人間にも大きな影響を及ぼすことになるのです。 ◆ ショウビズ・トゥデイ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 『ウルトラヴァイオレット』に主演のミラ・ジョヴォヴィッチが登 場します。9歳でモデルとしてデビューし、これまでに 150 誌以上 の表紙を飾ってきたほどのスーパーモデルですが、『フィフス・エ レメント』『バイオハザード』シリーズなどのヒットにより、女優 としてのステータスも築き上げてきました。そんな彼女が新作での アクション・シーンで苦労したことや、武道への情熱などを語ります。 ◆ ラリー・キング・ライブ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 合衆国大統領夫人のローラ・ブッシュがゲストとして登場します。 最低支持率を更新中のブッシュ大統領ですが、その一方でローラ夫 人は 80% に達するほどの高支持率を国民から得ています。ファース トレディーとして、彼女はどのように政権にかかわっているのでし ょうか。中間選挙を控え、低迷する政権のために、現在はスポーク スマンさながらの活躍を見せる彼女ですが、本番組でも同政権の外 交政策の意義を切々と訴えています。 $--…---…---…---…---…---…---…---…---…-…---…--$  EEを友達にすすめてアフィリエイト報酬をゲットしよう!     ◎詳しくはこちら ⇒ http://ee.asahipress.com/ $--…---…---…---…---…---…---…---…---…-…---…--$ ▼▽━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【3】 連載=日本人英語につける薬 〔 第31回 ● 「スゴイ」英語感覚を身につけよう 〕 外資系コンサルタント企業で対自動車会社の通訳業務をしばらく続け ていたが、その契約が終了し、フリーの立場になった。 おかげで、その後はかかわる内容も多様化しているが、先日は外資系 企業の仕事で、セキュリティー対策の講習の通訳を務めた。 講師はアメリカ人で、生粋のニューヨークっ子(New Yorker)。ニュー ヨーク警察時代にはジュリアーノ元市長の警備なども担当した人だ。 潜在的犯罪者(potential offender)を見抜く方法や、誘拐犯(kid- napper)との交渉(negotiation)の仕方などの講習を、 世界中でし ている。 この人と仕事の合間に雑談していて “9.11”(9・11 テロ)のことを 聞いたら、 “They did a phenomenal job.” (やつら、とてつもないことをやってのけたな) と、憎むべきテロリストたちのことをあっさり、しかし大いに褒めた。 相手を称えるのは英語文化の特徴ともいえる。 この“phenomenal”は、アメリカ人が好んで使う言葉で、「とてつも なくすごい」といった意味を持つ。 “good”や“excellent”よりも さらに上の感じだが、とても頻繁に使われる。 ところが、この言葉は “phenomenon”(現象)という名詞から来てい て、“phenomenology”(現象学)という哲学があるくらいだから、も ともとはちょっと“heavy word”なのだ。 けれども、現在の用法では“phenomenal”はイギリス人やニュージー ランド人の好む言葉、“remarkable”と同じようなものだと考えると しっくりくる。 名詞の“phenomenon”は単数形で、“phenomena”が複数形である。し かし、“a phenomena”と言う人もいるし “phenomenons”と言う人も いる。 いまや間違える人のほうが大多数(majority)になりつつある ので、それらの言い方も容認される(acceptable)ようになっている。 そもそも“phenomenon”と“phenomena”の発音が近すぎるから、混乱 しやすいのだろう。 この“phenomenon”の短縮形が“phenom”だ。 ところが、この短縮形 は、人について用いる場合がほとんどである。 “Michelle Wie is the biggest phenom to hit golf since Tiger Woods.”  (ミッシェル・ウィーは、ゴルフ界において、タイガー・ウッズ  以来のフィノムだ) というのはネット上の記事(http://golf.about.com/od/michellewie/) だが、 このように「抜きん出た才能・能力を持った人」という意味で 使われる。 以上のように、“phenomenon” からの派生語はわれわれ非英語圏出身 者にはとっつきにくい面のある言葉だが、 使用頻度は(特にアメリカ 人の間では)高い。 何かを見たり聞いたりして「スゲェー!」と思っ たら、“Phenomenal!”と言えばいい。 先ほどの講師(instructor)の話に戻ると、 あのテロ攻撃について、 彼はこう語った。 “The 9/11 terro-attacks impacted America so much it has not been the same country since.” (9・11 の衝撃が強すぎて、  あれからアメリカは変わってしまった) これは、 彼のようなアメリカ人だけでなく、アメリカをよく知る外国 人の口からもたびたび聞かされる言葉であるが、こういうときは“the States”などと言わず、やはり“America”と言う。 そして、過去形と完了形の使い分けが重要でないと思っている人には、 それが重要なことがここでわかる。 前半は過去形で、後半は現在完了 でなければならないのだ。 ここでの“since”の置き方のきれいさも、 感じ取ってほしい。 ところが、この“impact”(影響を与える)という動詞使いは「正しく ない」「スラングだ」として、非承認(disapprove)や反対(object) をする学者・権威者(authorities)が英語圏には多くいる、という事 実があるのだ(Dictionary.com、Wiktionary など参照)。 さて、上述のセキュリティー・トレーニングの反響は? “The training program was a phenomenal success. The participants were so impressed with and impacted by the course that they expressed their wish for  more advanced training next year.” (トレーニングは大成功に終わった。  参加者は、このプログラムに大いに感銘・影響を受け、  来年はさらに上級コースを希望している) ◆ Shawn's Mini-Info (ショーンのミニ情報)◆ 先月、翻訳の仕事で、WTO(世界貿易機関)の公開文書を参考にする機 会がありました。 その中に、アメリカ人の CEO(最高経営責任者)の 公式発言記録として、次のような記述が見られました。 “(....) As a result that impacted us quite a bit.” (その結果、当社に大きな影響があった) WTO の公式文書ですよ。“impact”の動詞使いは「正しくない」と主 張する大先生たち、“Think about it!”(考えてみてください!) 私がお勧めするのは、この“impact”という言葉を、動詞でであれ名 詞でであれ、積極的に使うことです。 “influence”や“effect”よ り、ずっと“impact”があります。 「衝撃」という元の意味の強さもありますが、この言葉の持つハッキ リした「響き」のせいだと思います。 ◆ Let's Take It Easy on Kids (子供には優しくいこう)◆ 仕事の合間、見方によっては「失業中の通訳者」(unemployed inter- preter)として、月曜の朝、見た光景です。 公園で、アメリカ人の5歳くらいの男の子が、お父さんとフリスビー 遊びをしていました。まだ小さいので、なかなかうまく投げられない し、取れません。けれど、一度、もう少しで取れそうになりました。 そのときの子供の一言: “I almost catched it.” (もう少しでキャッチできたよ) この“catched”はもちろん間違いで、 正しい過去形は“caught”で す。こういう動詞の不規則変化の間違いは、子供にはよくあり、アメ リカやカナダでも見られる「現象」です。この場合、お父さんは訂正 しませんでした。小学校に入るころには正されるのだから、あわてる ことはないのです。 ◆ New Yorker's Lingo (ニューヨーカーの物言い)◆ 上記のセキュリティー対策の講師は、トレーニングで大切なことのひ とつは、“stump the chump”をしないことだと言っていました。 この“stump”は「困らせる、 途方に暮れさせる」という意味の他動 詞で、“chump”は「愚か者、まぬけ」を指す口語です。 つまり、演習(exercise) を難しくしすぎて、「弱い者いじめ」のよ うになることを避けることが大切だ、と言うのです。 どこか、子供への教え方と似ていませんか? (注) この言い方が、ニューヨーク独特という確認は取れていません。 同席のアメリカ人が、 “It ain't Michigan for sure. It must be New York.” (ミシガンじゃあ言わないなあ。ニューヨークに違いない) と言ったことに基づいているだけです。私もまだ数日前に初めて聞い た言い方です。 ◆ Classified: Position Wanted ◆ Seeking an interpreting (E/J)and/or teaching (English) position. Well experienced with solid track records in both fields. Japanese male, age 50, in excellent health. Based in Tokyo but will travel. If interested, please contact Shawn at number or address below. == 執筆者プロフィル Shawn Seki (ショーン・セキ) 30 年を北米で、20 年を日本で過ごす。和洋を行ったり来たりの人 生。自称「本邦初の現代口語英語評論家」。持論は、「英語は生き ている」、「英語はからだにイイ」。 現在、フリー通訳・翻訳者として活動中。 TOEIC 講師、外国人社員のための日本語講師としても実績がある。 本人へのご意見・ご連絡は下記まで。 ご意見お待ちしております。 PHONE : 090-9291-4085 E-MAIL : skiskiski2000@hotmail.com ∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥☆SBS ELT NEWS☆    ~ 最新の輸入英語教材をご紹介 ~ http://www.schoolbookservice.com/ ☆SBS ELT NEWS☆‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵ ■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【4】 あとがき 先月末、朝日出版社より「こども哲学」というシリーズが 刊行されました。フランスの小学校で開かれた哲学の授業 から生まれた絵本なのですが、とても愛おしくて味わい深 い、何度も読み返したくなるような仕上がりになりました。 本が刷りあがってきて、一読してすぐにページに目がくぎ づけになりました。「こういう本が読みたかった!」わく わくする思いと同時に、この本をたくさんの読者に届けた いという気持ちでいっぱいでした。 誰しもが幼い頃抱いたであろう、素朴な疑問。時とともに おざなりにしてきてしまった、純粋な疑問。そんな根源的 な問いかけを真っすぐ見つめ、考えぬくことの面白みを気 づかせてくれる本です。 発売にあたっては、数多くの書店員さんのご協力を頂きま した。「こういうコーナーに置いたらいい」「あの本と並 べるとわかりやすい」たくさんのアドバイスを頂きながら 書店さんをつぶさに歩いたものです。 手前味噌な話になりましたが、機会があればぜひご一読を。 見えない答えを探る楽しみをきっと味わえます。(橋) □■こども哲学 全7巻刊行開始! 『よいこととわるいことって、なに?』『きもちって、なに?』 http://www.asahipress.com/2006/tetsugaku/index.html --------------------- ◆次号は6月21日配信予定です。 ◆当メルマガへのご意見・ご感想は担当の橋本までお寄せください。 → hashimoto@asahipress.com ◆バックナンバーはこちら → http://www.asahipress.com/eeclub/mm.html ────────────────────────────── メルマガの『文字や記号がずれて読みづらい』方は・・ Outlook Express をお使いの場合、(オプション)-(読み取り)-(フォント) で[MS明朝]や[MSゴシック]に設定して下さい。Mac や他のメー ラーをお使いの場合Osaka等倍など「等倍フォント」をお勧めします。 ────────────────────────────── ◆当メールは、EE Club にご登録いただき、配信を希望された方に 配信しています。 当メールの配信先変更/配信中止は、下記 URL よりログインして いただき、「会員情報変更」にてお願いします。 https://club.asahipress.com/ 朝日出版社:営業部 〒101-0065 東京都千代田区西神田3-3-5 TEL  :03-3263-3321 FAX  :03-5226-9599 E-MAIL:eeclub@asahipress.com http://www.asahipress.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━