**** 2006/10/18 ******************************************** ☆★ EE Club mail magazine ★☆ ~英語を“楽習”しましょ~ ******************************************** 第43号!***** 今週末からいよいよ日本シリーズの開幕です。ペナントの総決算。 新庄選手の最後の勇姿に期待です。 http://www.asahipress.com/ ■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ contents ━━━━ 【1】 明日締め切り!「EE Club 英検第6回」 【2】 渡辺真理さん、インタビュー裏話 【3】 連載= Express Yourself 【4】 あとがき ♯日本シリーズを前に ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■ 【1】 明日締め切り!「EE Club 英検第6回」 「EE Club 英検」では、隔週でネイティブがよく使うフレーズを取 り上げて行きます。ヒントと例文を参考にご解答頂き、正解者には 抽選で書籍・グッズをプレゼントします♪ ★…---…---…---…---…---…---…☆ 明日(10/19)、応募締め切り! ☆…---…---…---…---…---…---…★   正解者から抽選で3名に書籍・グッズをプレゼント!             ▼ ▼ https://club.asahipress.com/member/customer/quiz/index.php ▼▽━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【2】 渡辺真理さん、インタビュー裏話 EE11月号の巻頭インタビューは、アナウンサーの渡辺真理さんです。 TBS の『News 23』、 テレビ朝日の『ニュースステーション』と、 それぞれ局の顔ともいうべき報道番組に出演していた渡辺さんは、 外国人や英語が身近に感じられる環境で育った生粋の「ハマっ子」。 幼いころから家で英語の歌に囲まれて成長したそうですが、それだ けでは英語は上達しません。飛躍的な向上につながったのは、高校 時代のスパルタ教育のおかげ。そのスパルタぶりは本誌でご紹介し ていますが、 ここでは、『News 23』時代のエピソードをご紹介し ましょう。 …………………………… (以下、渡辺真理さんインタビュー) アナウンサーの条件として、英語力は必須かと問われるとそうでは なく、もちろん「できるに越したことはない」と思います。入社試 験にもありませんでした。外国人へのインタビューの場合、VTR で 編集される場合は、私が英語で聞いてスーパーが出る、もしくは日 本語で聞いて、相手が英語で答える、などいろいろな場合がありま すが、どの方法にするかはディレクターの選択です。生放送では時 間が短く限られていますから、私がインタビューする場合は、あら かじめ質問を考えて、通訳の方に文法が間違っていないか、失礼な 言い方をしていないかなどをチェックしてもらいます。 英語でインタビューして一番印象的だったのはヨーヨー・マさんで す。私がクラシックに明るくないことに加え、ヨーヨー・マさんも 演奏の本番前のインタビューで、ぴりぴりなさっているのではない かと、緊張して伺いました。そうしたら終始笑顔を絶やさず、人を 包み込むようなお人柄で、リハーサル会場自体がリラックスムード。 器の大きさが一番印象に残っています。 $--…---…---…---…---…---…---…---…---…-…---…--$  EEを友達にすすめてアフィリエイト報酬をゲットしよう!   ◎詳しくはこちら ⇒ http://ee.asahipress.com/ $--…---…---…---…---…---…---…---…---…-…---…--$ ▼▽━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【3】 連載= Express Yourself <ビミョ~>な日本語、英語で言ってみよう! 〔 第4回 ★自分の言葉で話すこと 〕 秋の風が大分涼しく感じられる今日このごろ、お変わりなくお過ご しでしょうか…日本語ではお便りを書く際にこのような季節感のあ るご挨拶で始めるのが決まりですが、季節感というのは地方によっ てかなり差があることを最近は実感しています。 スタジオを飛び出して、事件があると日本各地に飛び回っておりま して、先週は、下田、富士小山、下関、境港とまぁいろんなところ に行きました。東京ではすっかり秋だと思っていたら、境港に着い たら暑いの何の!下田も静岡なので暖かかったです。 さて、先週の取材の中心はやはり北朝鮮の核実験にからむものでし た。安倍総理大臣が異例の単独制裁に踏み切り、北朝鮮籍の船が10 月14日から日本に入港できなくなるということで、北朝鮮の船が多 く入港する下関と境港に行ったんです。 テレビを見ていますとニューヨークの国連をめぐる駆け引きが激し いようで、各国の国連大使の姿がテレビに映りますね。皆さん当然 ながら英語が達者なんですけど、なかでも英語の「上手さ」で際立 っているのが中国の王光亜国連大使ですね。 日本の外交官は皆さんもちろん英語はお上手なんでしょうけど、そ れよりも下手なことを話すのが怖いのか、日本語を話すときと同じ リズムで「えー、うー、あのー」みたいな「区切り」が入っちゃう んですよね。それを尻目に王大使、颯爽(さっそう)と国連の廊下 を駆け抜けるときに、世界中の記者団に囲まれ、「決議案の交渉は どうですか?!」と聞かれ、こう答えました。 “It's all about ‘seven.’” さらに質問が飛んできて、またこう答える。 “It comes down to chapter seven.” これを見てその堂々とした姿に「おっ」と思い、以来彼の動向をチ ェックしています。彼の答えを日本語に直します。 「すべては『7』にかかってるね」 「結局7章の問題なんですよ」 てな感じ。すごくカジュアルに答えているのをお分かりいただける でしょうか。 “ ~ is(are) all about A” 「~はすべて<A>の問題だ」、あるいは「~はすべて<A>にかか っている」という意味です。 日本でも“All About”(オールアバ ウト)というサイトが人気ありますけど、あれは、何かについて知 りたいとき 「そのすべて」=“all about (something)”が分かる という意味合いでこの熟語を使っているのでしょう。 ただ、王大使の使い方は、ただ「情報」がたくさんある、という意 味ではなく、もっと示唆的な意味合いが込められています。この違 いを知ることが大事です。ウェブサイトで使われる場合は、<A> に当たる部分は恐らく膨大でしょう。例えば「国連」と引けば辞書 的に膨大な量の情報=<A>が出てくるはずです。 ところが大使の 使い方、むしろ会話ではこちらのほうが圧倒的に頻繁に用いられま すが、 <A>に当たる部分は限りなく一つの<点>のような少ない 情報に収斂(しゅうれん)されていることを表します。 よく、インタビューや、この王大使への「ぶら下がり」(要人など に「ぶら下がる」ようにして記者が連なるのでこう呼ばれます)な どで記者やキャスターが使う日本語に 「この問題の焦点はどこですか?」 「結局争点はどこなんですか?」 といった表現がありますね。久米宏さんはよくこういう言い方を効 果的に使っていましたが、その伝統が古館さんにもきっちりと原稿 で引き継がれていて興味深いですよね。アメリカでは、以前のメル マガでも少し触れた CNN のラリー・キング氏の得意技です。 「つ まるところ、どうなのよ?」という雰囲気があるんです。 “~ is(are) all about A” を質問に変えることもできます。 例えば、「決議案をめぐる一連の交渉は一体何が問題に(争点に) なっているんですか?」と聞きましょう。 “All these talks surrounding the resolution, what are they  all about?” 主語は<All these talks (surrounding the resolution)>です。 ちなみに“all these talks”というのも、 実は使われ方によって ちょっと癖の出てくる表現でして、ものすごくたくさんの会合や交 渉が行われていて、それが一体どこに向かうのか、何を話している のか分からず、記者サイドとしてはやきもきしているぞ~、という 「ややうんざり」感が出てきます。例えば、会社で会議ばっかりつ づいていて何も決まらないときに「ぼやく」ように使うのも正しい 用法です。 “All these talks (meetings), and nothing has been decided.” (話し合い(会議)ばっかりで何にも決まりゃしないよ) 日本語だと、“all these ~”は「~ばっかり」に当たりますね。 王大使に仮に“all about”を用いて質問したとすると、 「話し合 いばっかりしていますが(やや失礼かも?!)、結局のところ何が 問題なんですか?」となります。恐らくそんなふうには聞かれてい ないかもしれませんが、 “all about”はこのように質問の中で使 うとすごく便利です。 “~ is(are) all about A”ですが、各国の折衝(せっしょう)と ぎりぎりの話し合いが進められる中で、結局問題はすべて「7章」 の取り扱いに行き着くということを端的に王大使は表現しました。 要するに「武力行使」の可能性を中国・韓国としては盛り込んで欲 しくない、これに対してどれだけアメリカが譲歩するか、というこ とが “all about”のたった二つの単語に隠されていたわけです。 恐るべし英語の使い手、王大使。 さて、“~ come down to A”について。 これは、「~は<A>の問題である」、あるいは「~は<A>にかか っている」という意味合いで非常によく使われますから、覚えてお いた方がいいでしょう。しかもかなり英語を使いこなしている感が 出ます。例えばどんなふうに使われるのかというと、 “The quality of a mail magazine comes down to how much it  makes you feel like reading.” (メールマガジンのクオリティはどれだけ読みたいと思わせるかに  かかっている) この場合、<A>に当たる部分が長くて <how much it makes you feel like reading>の全体になります。 これがメルマガのクオリ ティを決める、ということですね(このメルマガ読みたいと思いま す?ドキドキ、笑)。 この“~ come down to A”は、 ビジュアルに想像すると分かりや すいと思います。ずらずらずら~~とさまざまな事柄が<上>に並 んでいます。 それらから矢印↓を“down”=「下」にある<A>の ところにび~っと引っ張ってください。国連をめぐるいろいろな動 きがすべて<下>にある「7章」に集約されていき、最終的に「7 章」に「落ち」着くことが分かるのではないでしょうか。要するに そういうことなんです。とても肉体派な感じ(?)のする表現なん ですね、これは。 法治国家であるアメリカ合衆国では、みんながよく知っている法律 は、その条項の「数」だけで言い表されることが非常に多いです。 例えば一番よく使われるのが “take the fifth” 直訳すると「5番目を取ります」になっちゃう。これではまるで意 味が分かりません。でもアメリカ人は何だかすぐ分かるんですね。 これを聞いた人は何を思うのかというと、「ああ何も話さないんだ な」です。なんでそうなるのか? 「5番目」=“fifth”はアメリ カ憲法修正第5条のことです。第5条は、簡単に言いますと法廷で 自分が証言したことが自身の不利益な形で利用される危険性がある 場合には話さないことを権利として与えているんですね、いわゆる 黙秘権のようなものです。 マッカーシズム吹き荒れる「赤狩り」の時代にも多くのハリウッド の脚本家が「あなたは共産党員ですか」と聞かれ、 “I take the fifth.” (ノーコメントです) と答えたことはよく知られています。それは、こんなばかげた赤狩 りには「答える必要がない」という強い意志の表明でもあったわけ です。 そんなわけで王大使は、よく知られている法律は「数字」で言うと ころに至るまで、アメリカの文化に精通した英語を使いこなしてい らっしゃる。これは、交渉の場においては相当の武器であるはずで す。しかも何だか説得力ありそうな感じしませんか、この人。それ は、自分の責任において、自分の言葉で話している印象を与えるか らです。 日本の国連大使は、官邸と帳尻(ちょうじり)を合わせた外務省の 意向がペーパーにされていて、記者に何か聞かれたらその部分に該 当するところを「そのまま読んでいる」感じがします。となると、 交渉相手は「あ、こいつに話しても埒(らち)あかないな、自分の 責任で話してないな」とナメてかかってくるでしょう。どうも今回 の国連決議をめぐる交渉で日本が置いてけぼりにされている印象が 否めないのは、この辺りにその原因の一端があるような気がしてな りません。 ◇◆執筆者プロフィール◇七尾藍佳◇◆ コラムニスト(得意分野は国際関係&文学)。 2003年4月より3年半、TOKYO FM 朝の番組でパーソナリティ。 2006年10月より、 日本テレビ夜の報道番組『NEWS ZERO』の フィールドリポーター。http://nanaoaika.com/ 昭和53年5月26日 アメリカ合衆国ワシントンD.C.生まれ。 日本とスイス、韓国、チリ、サンフランシスコなどで生活。 東京大学教養学部地域文化研究科アメリカ文化卒業。チリに留学し て「南から北アメリカを考える」ほどの「アメリカ」オタク。 双子座O型、趣味はダイエットおよび美容全般。 ∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥☆SBS ELT NEWS☆    ~ 最新の輸入英語教材をご紹介 ~ http://www.schoolbookservice.com/ ☆SBS ELT NEWS☆‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵ ■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【4】 あとがき 冒頭でも触れましたが、プロ野球日本シリーズがまもなく 開幕されます。 今年は、北海道日本ハムファイターズと中日ドラゴンズ、 初顔合わせです。辣腕監督に率いられた両チームだけに、 1点の重みを感じさせる試合展開を期待したいものです。 パリーグで導入されたプレーオフ制度も、今季で3年目。 同制度には賛否両論ありますし、ペナントレースで順位が 出るにもかかわらず、短期決戦のプレーオフでリーグ優勝 が決まってしまうことには少なからず疑問を感じます。 ただ、やっぱり短期決戦はおもしろい。 レギュラーシーズンと一味違う、一戦にかける選手の気迫 を感じると、そんな疑問はどこへやら。すっかり夢中です。 西武松坂の熱投、ソフトバンク斉藤の涙…。 感動と興奮をもらい、野球の面白さを改めて教えてもらっ た気がします。 来季はプレーオフ全試合が地上波で観れるといいですね。                        (橋) □■今号の一冊・・・ 『Take It Easy!! 永井大のラクトレ』 http://www.bookman.co.jp/details329.html --------------------- ◆次号は11月1日配信予定です。 ◆当メルマガへのご意見・ご感想は担当の橋本までお寄せください。 → hashimoto@asahipress.com ◆バックナンバーはこちら → http://www.asahipress.com/eeclub/mm.html ────────────────────────────── メルマガの『文字や記号がずれて読みづらい』方は・・ Outlook Express をお使いの場合、 (オプション)-(読み取り)-(フォント) で[MS明朝]や[MSゴシック]に設定して下さい。Mac や他のメー ラーをお使いの場合Osaka等倍など「等倍フォント」をお勧めします。 ────────────────────────────── ◆当メールは、EE Club にご登録いただき、配信を希望された方に 配信しています。 当メールの配信先変更/配信中止は、下記 URL よりログインして いただき、「会員情報変更」にてお願いします。 https://club.asahipress.com/ 朝日出版社:営業部 〒101-0065 東京都千代田区西神田3-3-5 TEL  :03-3263-3321 FAX  :03-5226-9599 E-MAIL:eeclub@asahipress.com http://www.asahipress.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━