**** 2007/06/20 ******************************************** ☆★ EE Club mail magazine ★☆ ~英語を“楽習”しましょ~ ******************************************** 第59号!***** 関東地方に梅雨入り宣言が出されて一週間になりますが、晴れた 陽気が続きますね。水不足になってしまいそうで、心配です。 http://www.asahipress.com/ ■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ contents ━━━━ 【1】 料理書、最新刊のご案内 【2】 石井苗子さん、インタビュー裏話 【3】 連載= Express Yourself 【4】 あとがき ♯おいしさのひみつ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■ 【1】 料理書、最新刊のご案内 □『体の中からきれいになる ミクニごはん』 三國清三=著  定価1,680円 気になるダイエット、生活習慣病の予防・改善を目的とした初めて の本格的なアンチエイジング・レシピ集。おいしく食べる、和食・ フレンチ・中華53品! ⇒ http://www.asahipress.com/2007/mikuni.html □『どうしてもわからなかった おいしさのひみつ』 ウー・ウェン=著 川口澄子=画  定価1,575円 いま、最も注目されている料理研究家、ウー・ウェンさんの大人気 クッキングサロンの本。北京の家庭で作られている小麦粉料理の作 り方のひけつを初公開! ⇒ http://www.asahipress.com/2007/oishisa.html ▼▽━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【2】 石井苗子さん、インタビュー裏話 EE7月号の巻頭インタビューは、女優としてだけでなく、東京大学 医学部の客員研究員、さらにはストレスカウンセラーとしても活躍 中の石井苗子さんです。 石井さんは同時通訳者から『CBS ドキュメント』のキャスターへ、 そして映画『あげまん』では女優としてデビューという多彩なキャ リア・チェンジを重ねてきました。高校卒業後、渡米し、シアトル 近郊のルーテル教会牧師宅に寄宿した彼女の多様な英語遍歴は本誌 で紹介していますが、ここではアメリカ生活の中で最も印象的だっ たというボランティアについてのお話をご紹介しましょう。 …………………………… (以下、石井苗子さんインタビュー) アメリカではいろいろな体験をしましたが、牧師様から習った、日 本とはまるで違うボランティアに対する考え方が印象的ですね。ボ ランティアに必要なのは、ボランティア精神だけでなく、ボランテ ィア活動家―牧師様は活動家でした―とボランティア活動の3つで あると、定義がはっきりしているんです。簡単に言うと、ボランテ ィア活動家というのは金と人を集める。単に集めるだけでなく、目 的を定めて組織化しなければなりません。そして老若男女問わず、 集まった人々がボランティア活動を実践し、活動家の集めたお金が その活動のための資金になるわけです。 目的を統一しないと活動がバラバラになってしまうので、活動家に は活動の目的を1つに絞る役割があり、活動を成功させるという強 い意志が必要です。「仕事」なら給料がいいほうへ行ってもいいの ですが、ボランティアは途中でやめないというのが鉄則です。日本 のボランティア観とはずいぶん違いがあるわけです。こうしたアメ リカ流のボランティアに対する考え方を日本にそのまま持ち込むの は無理があるのかもしれませんが…。 $--…---…---…---…---…---…---…---…---…-…---…--$  EEを友達にすすめてアフィリエイト報酬をゲットしよう!     ◎詳しくはこちら ⇒ http://ee.asahipress.com/ $--…---…---…---…---…---…---…---…---…-…---…--$ ▼▽━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【3】 連載= Express Yourself   <ビミョ~>な日本語、英語で言ってみよう! 〔 第20回 ★ “deal”と向き合う:        Deal with “Deal” and Treating “Treat”〕 前回の『Express Yourself』では厄介な英語、“dare”を取り上げ ました。「やっと意味が理解できた!」という感想を多くいただい た一方で「使いこなすのは大変そう」というご意見もありました。 でも! 私だって「英語を使いこなす」にはほど遠いんです。 よく言われることですが、英語はフランス語など、他のヨーロッパ 言語に比べると、女性名詞・男性名詞もないし、動詞活用もかなり 簡略化されていて、「とりあえず習得する」のは一番簡単な言語。 でも語彙が多い! そして基本的な文法構造が単純だからこそ、慣用的な表現がやたら 多く、それらを「使いこなす」、つまり「マスターする」のはいち ばん難しい言語なのだそうです。 “English is an easy language to learn,  but it is the hardest to master.” (英語は簡単に学べるが、マスターするのは最も難しい) まるでみなさんのやる気をそいでいるように聞こえるかもしれませ んが、むしろその逆です! ネイティブだって「マスターするのは難しい」というくらいですか ら、知らない単語や表現があって当たり前、不安になる必要は全く ありません。だからこそ、楽しく、きちんと理解しながら新しい表 現を覚えていくのが「マスター」への何よりの近道です。(→本文 の最後に[注1]miniコラム【ノン・ネイティブの文豪たち】) 前回出てきた“bargain”という表現、 日本語と同じくセールとい う意味もあるけれど、商談を成立させる、から「交渉する」という 意味でも使われることをご紹介しました。 類語として、“deal”があります。「取引」や「合意」を意味しま すが、特にお金や商品が介在しないような場合でも使われます。 (→【“deal”の辞書的意味】は[注2]参照) ひとまず、“deal”を使う英文を読んでみましょう。 ◎―――――――――――――――――――――――――――――◎ A: I have to run※, so could you please receive the phone call   from my customer for me? B: Sure! But could you pick up my document from the firm   on your way back? It'll be very helpful.   It's just across the street from our building. A: Deal! Let's do that! ◎―――――――――――――――――――――――――――――◎ 日本語訳はこうなります。 ◎―――――――――――――――――――――――――――――◎ A:すぐ出なきゃいけない※んだけど、お客さんからの電話に私の   代わりに出てもらってくれる? B:いいよ! でも帰りに法律事務所から書類をピックアップして   くれるとすごく助かるんだけど。このビルの向かいだから。 A:商談成立! そうしよう! ┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━   ※“have to run”=「走って出ないといけない」             「飛び出さないといけない」  ┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◎―――――――――――――――――――――――――――――◎ 会話の最後の“deal”を「商談成立」と訳しましたが、「了解!」 くらいに軽い意味合いでよく使われます。 「よしわかった!」「よしきた!」といったノリ。 “dare”と同じく、簡単なようでいて難しい、ちょっと厄介な英語 ですね。厄介といえば…… 「厄介な人(もの)」を英語で言うときも“deal”が出てきます。 “(someone, something) hard to deal with.” =「厄介な人(もの)、扱いづらい人(もの)」 なぜ「扱う」と「商談」がひとつのコトバで表されてしまうのか? これもちょっと想像力を働かせてみると覚えやすいでしょう。 “deal”はもともと、 “bargain”と同様に「商い」に関係したコ トバです。 “This store deals with cosmetics.” (この店は化粧品を扱っています、売っています) 商店が「扱っている」、「商い、取引をしている」から、“deal” は「扱う」と「取引」の両方を意味するのです。口語では、 “What's the deal?” (なにごとなの?) のように、“deal”が「何かのトラブル」をそのまま意味すること もありますが、この表現は、同僚が会話しているところに参加する ときに「調子はどう?」というあいさつ程度に、“What's up?”と 同様に使われることもあります。 ミーティングに途中から参加するようなときに「で、どういうこと になってるの?」ときく形もよく耳にしますね。 また、“deal”は「問題処理」にもなります。 “I'll deal with the issue.” (その案件は私が処理しましょう) 似て非なるのが“treat”。“deal”と同様、 「取り扱う」「処理 する」ですが、“deal”よりも「繊細な対応」を意味することが多 いと思います。たとえば、 “That issue needs to be treated with care.” (その案件は取り扱いに注意を要します) その案件は取り扱いに注意すべき、繊細な案件なので取り扱いも細 心の注意を要する、ということになります。 この“deal”と“treat”の「扱い」の違いはどこからくるのか? 「トリートメント」というコトバを思い出してください。 “treatment”は痛んだ髪をいたわってくれる、 言ってみれば髪の 毛への「手当」。 “treat”は病人・けが人への「治療・処置」も 意味します。 商取引から派生した“deal”、手当から派生した“treat”では、 「扱い方」が変わってくるのも当然ですね。 だから、“treat”の 扱いは「そ~っ」と、“deal”は「びしっ」と、というふうに覚え ればいろいろ応用が効くでしょう。 “deal?”   (了解?) [注1]miniコラム【ノン・ネイティブの文豪たち】 ┌─────────────────────────────┐ 映画『黙示録』にインスピレーションを与えたという文豪、Joseph Conrad(ジョゼフ・コンラッド)や、『ロリータ』のVladimir Nabokov(ウラジミール・ナボコフ)のように、英文学の巨匠には、 母国語が英語でない作家が数多く出ていることからも、英語は「門 外漢」に広く門戸を開いている言語だということがわかります。 いつ始めても遅くない、そしていつからでもネイティブに追いつき、 追い越すことができる言語なんです! └─────────────────────────────┘ [注2]【“deal”の辞書的意味】 ┌≪E-DICより引用≫ ────────────────────┐ 《自動詞》(1)扱う,取り扱う;従事する;(書物などが)論じる,  扱う (2)対処する,処理する,方策をとる (3)行動する,  振る舞う;相手にする,付き合う,交際する (4)取引する,売買  する (5)【トランプ】札を配る,親になる (6)〔口語〕麻薬の  売買をする 《他動詞》(1)分配する,分け与える (2)【トランプ】(札を)配る (3)〔口語〕(麻薬を)売買する (4)(打撃などを)与える └─────────────────────────────┘ ◇◆執筆者プロフィール◇七尾藍佳◇◆ コラムニスト(得意分野は国際関係&文学)。 2003年4月より3年半、TOKYO FM 朝の番組でパーソナリティ。 2006年10月より日本テレビ夜の報道番組『NEWS ZERO』(月-金)にて フィールドキャスターとして活躍中。http://nanaoaika.com/ 昭和53年5月26日 アメリカ合衆国ワシントンD.C.生まれ。 日本とスイス、韓国、チリ、サンフランシスコなどで生活。 東京大学教養学部地域文化研究科アメリカ文化卒業。チリに留学し て「南から北アメリカを考える」ほどの「アメリカ」オタク。 双子座O型、趣味はダイエットおよび美容全般。チクワ好き。 ◆当連載へのご意見・ご感想は下記までお寄せください。  → yonezawa@asahipress.com ■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【4】 あとがき 料理研究家ウー・ウェンさんの最新刊が発売となります。 中国料理のひけつのほか、知っているようで知らない、中国の 食文化にまつわる話が収録されているのですが、これがなかな かの読み応えです。 国や地域によって異なる、食文化を知るには実際にその地を訪 れてみるのが一番ですが、本を読んでみて想像をふくらませる のも楽しいものです。 日本でも欠かせないものとして定着している中華料理ですが、 中国の家庭料理とは異なるところも多いようです。一例として 挙げられているのが、餃子。日本でおなじみの焼餃子は、中国 では余りものの水餃子を油で焼いたものにあたるそうで、なん とも驚きです。 本家からしてみれば、間違った伝わり方をしていると思われる かもしれませんが、異なる文化を柔軟に取り入れる、日本人の 特性ならではのような気がします。 生活にもっとも密着した、食文化を知るのはおもしろいですね。 食卓をのぞいて、そこで暮らす人たちの顔が浮かぶようです。                           (橋) □■読んで楽しい食文化講義が満載!・・・ 『どうしてもわからなかった おいしさのひみつ』 http://www.asahipress.com/2007/oishisa.html --------------------- ◆次号は7月4日配信予定です。 ◆当メルマガへのご意見・ご感想は担当の橋本までお寄せください。 → hashimoto@asahipress.com ◆バックナンバーはこちら → http://www.asahipress.com/eeclub/mm.html ────────────────────────────── メルマガの『文字や記号がずれて読みづらい』方は・・ Outlook Express をお使いの場合、 (オプション)-(読み取り)-(フォント) で[MS明朝]や[MSゴシック]に設定して下さい。Mac や他のメー ラーをお使いの場合Osaka等倍など「等倍フォント」をお勧めします。 ────────────────────────────── ◆当メールは、EE Club にご登録いただき、配信を希望された方に 配信しています。 当メールの配信先変更/配信中止は、下記 URL よりログインして いただき、「会員情報変更」にてお願いします。 https://club.asahipress.com/ 朝日出版社:営業部 〒101-0065 東京都千代田区西神田3-3-5 TEL  :03-3263-3321 FAX  :03-5226-9599 E-MAIL:eeclub@asahipress.com http://www.asahipress.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━