**** 2007/12/19 ******************************************** ☆★ EE Club mail magazine ★☆ ~英語を“楽習”しましょ~ ******************************************** 第71号!***** 今年も残すところわずかとなりました。多忙を極める時期ですが、 体調崩さぬよう気をつけましょう! http://ee.asahipress.com/ ■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ contents ━━━━ 【1】 英語学習書、好評発売中! 【2】 ピーター・フランクルさん、インタビュー裏話 【3】 連載= Express Yourself <LTM>って何の略? 【4】 あとがき ♯2007年の漢字 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■ 【1】 英語学習書、好評発売中! □『経済ニュース英語リーディング教本』 ~ The Wall Street Journal の記事で集中レッスン ~ 小西和久=監修・執筆 Dow Jones Business English=編 定価1,785円 経済英語のボキャブラリー、ニュース英語特有の語法・文法を徹底 解説。国際ビジネスで必要な英語力の習得を目指す社会人や学生の 方々にとって、より効果的な学習ができるよう編纂した入門書。 ⇒ http://www.asahipress.com/2007/news_english.html □『新 TOEIC テスト 速読速解7つのルール』 神崎正哉+ダニエル・ワーリナ=著  定価1,365円 リーディング Part7を時間内に解く! TOEIC のプロ(43回受験、 990点13回)が選りすぐった、本試験の残された時間でスコア を稼ぐ秘策がぎっしり! ⇒ http://www.asahipress.com/2007/toeic7.html □『ドリル式 アメリカの小学生教科書で英語力をきたえる』 ジェニファー・キャントウェル=著  定価1,365円 ネイティブ・キッズの常識問題に挑戦! アメリカの小学生向けの 教科書等を素材に、英・数・理・社の問題をドリル形式で楽しみな がら、本物の英語力を身に付ける! ⇒ http://www.asahipress.com/2007/school.html ◎EE Club 特別割引はこちら https://club.asahipress.com/member/customer/member_enter.html ▼▽━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【2】 ピーター・フランクルさん、インタビュー裏話 EE1月号の巻頭インタビューは、世界的な数学者であり、さらには ジャグラー、語学の天才としてもよく知られるピーター・フランク ルさんです。ピーターさんは母国語のハンガリー語を含め、大学で 教えられるレベルの外国語は12カ国語というから驚くほかありませ ん。ピーターさんの頭の中は一体どうなっているのか不思議でなり ませんが、その秘訣は桁外れの集中力がカギのようです。おそらく 数学やジャグリングで培った能力でしょうが、余人にはとうていま ねのできない集中力です。ピーターさんのお勧め英語術は本誌で一 部紹介していますので、ぜひご覧ください。ここでは、ピーターさ んの指摘する「日本語と英語は似ている」という面白いエピソード を中心にご紹介しましょう。 …………………………… (以下、ピーター・フランクルさんインタビュー) 英語と日本語は、語彙(ごい)の二重性において似ています。日本 語には、輸入された漢語と日本固有の大和言葉である和語がありま すね。「考慮する/考える」のように、同じ意味でも言い方が異な ります。英語もゲルマン系のゲーリック語とラテン系のフランス語 の混ざり合った言葉ですから、例えば「全体の」という同じ意味な のに、 ゲーリック語の whole とフランス語からの entire と2つ の言い方があります。学術的な単語については、日本語では漢語が 多く、英語はラテン語・ギリシャ語系が多い。日常会話に使われる 語では、日本語は和語が多く、英語ではゲーリック語が多い、とい う特長があって、こういう2つ以上の言い方があるというところが 似ていますね。 もうひとつ似ているのは、イギリスでは、使う英語でその人の社会 的地位がわかるとよく言われますが、日本語もそういう側面がある ところですね。美しい話し方というのは万国共通で、すべてを正確 に表現し、その人の人格が出るような話し方が美しいですね。話し 言葉だけではなく文章も同じです。一貫性のとれた文章が美しい。 例えば単純な単語だらけの話し言葉の中に、自分の知識をひけらか すために難解な単語をちょこちょこ入れる、というのはカッコ悪い と思います。 それから、日本では外来語をやたらカタカナにして使いますが、僕 は好きではないですね。どうしてもカタカナを使うのであれば、ス ペルで書いて、カタカナのルビを入れたほうがいいと思います。そ のほうが少なくとも正確なスペルは覚えられますから。 ★…---…---…---…---…---…---…---…---…---☆ CNN ENGLISH EXPRESS のホームページ! 英語上達に効果抜群のコンテンツが盛りだくさん! http://ee.asahipress.com/ ☆…---…---…---…---…---…---…---…---…---★ ▼▽━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【3】 連載= Express Yourself <ビミョ~>な日本語、英語で言ってみよう! 〔 第32回 ★ Season's Greetings!     <LTM>(?)どうもありがとうございました!〕 とうとう今年最後の『Express Yourself』になりました。 年賀状は用意したものの、膨大な名刺の山を前に途方に暮れている 私です。寒さもだいぶ本格的になってきましたが、街を歩いている と、クリスマスのイルミネーションでなんだかうきうきします。 アメリカでも、この頃から“Holiday Season”(感謝祭とクリスマ スをあわせてこう呼びます)気分が盛り上がってきます。 そんなわけで今回は「年の瀬」に関係した表現をピックアップしま しょう。 物事の顛末(てんまつ)として「最終的に」という表現をよく使い ます。これに相当する英語表現では、「年」ではありませんが「一 日の終わり」が関わっています: ┌──────────────────────────── “At the end of the day, I feel that my priority lies with my family than with my professional career.” (最終的には、仕事よりも家族の方が優先順位が上だと感じます) └──────────────────────────── がむしゃらに仕事を頑張ってきた人が、ある日、自分の幸せは「家 族」にこそあるのだ、ということに気が付いた瞬間のコトバと言え るでしょう。 紆余曲折(うよきょくせつ)を経て、「最終的」に人生の結論にた どり着いたとき、 英語では“at the end of the day”=「一日の 終わりに」を使います。 この“at the end of the day...”には「暮れなずむ夕陽」を眺め るような「感慨にふける」感覚が込められています。「年の瀬だな ぁ」と感慨にふける感覚と近いものがあります。 流れゆく「時」を表す「日々」や「年月」に対して「感慨」を抱く のは日本もアメリカも同じようです: ●1.“feel one's years”=「年を感じる」 ┌──────────────────────────── “She felt her years when she attended  her granddaughter's college graduation ceremony.” (孫娘の大学の卒業式に参列したときに彼女は自分の年を感じた) └──────────────────────────── ●2.“end one's days”=「一生を終える」 ┌──────────────────────────── “She ended her days happily surrounded by her dearest family.” (彼女は最愛の家族に囲まれながら幸せにその一生を終えた) └──────────────────────────── ●3.“in one's day”=「若い頃には、最も活躍していたときには」 ┌──────────────────────────── “In my day, a boy had to get the permission of  a girl's parents to ask her out.” (私が若い頃は、女の子をデートに誘うにはその子の両親の承諾を  得なければいけなかった) └──────────────────────────── 上記の例文に出てくる“day/days”は、「走馬燈(そうまとう)の ように駆けめぐる日々」という印象を与えます。老いてから、目を 細めるようにして過ぎ去った日々を振り返る…という感覚は万国共 通なのでしょう。 ちょっとしっとりしたので、 “practical”=「実用的」な「年・ 月日」に関係する英語表現をご紹介しましょう。 ●“as a wrap up of the day” =「今日一日を総括して、結論として」 ┌──────────────────────────── “As a wrap up of the day, we had a good exchange of ideas.” (結論として、今日はよい意見交換ができた) └──────────────────────────── この表現は、特に一日の終わりにしか使えないということはありま せん。会議や商談が終わった段階で、議論の「まとめ」のように使 われます。 日本でも「今日は大変いいお話ができました」と打ち合わせの最後 に言うことがありますが、それと同じです。 “wrap up”はこんなふうにも使います: ┌──────────────────────────── “Let's wrap things up!” (これで仕上げよう!/終わりにしよう!/話をまとめよう!) └──────────────────────────── 企画会議などで、議論が煮詰まってきたときに、「結論を出そう、 まとめよう」という時に使われます。“wrap up”は「包装する」 という意味ですが、「包み上げてまとめる」というふうに覚えれば 簡単ですね。 ビジネスにおいてアメリカ人が好んで使う略語があります; “YTD, YOY, LTM.” それぞれ何の頭文字を取ったものかわかりますか? まず“YTD”は… “Year To Date”。 つまり「1月1日から今日まで、その年が始まってから今日現在ま で」を意味します。 ┌──────────────────────────── “What's the YTD sales of this company?” (この会社の今日までの今年の売り上げはいくら?) └──────────────────────────── というように使われます。 “YOY”は“Year On Year”の略です。ロイターズの金融用語グロ ッサリーでは、“Year-on-Year Rate”が紹介されています。 → http://glossary.reuters.com/index.php/Year-on-Year_Rate 「ある四半期や月の企業収益などを前の年の同じ頃と比較したレー ト(割合)」とあるように、「毎年の比較」という意味で用いられ ます。 “LTM”は“Last Twelve Months”の略で、要するに「過去一年間」 ということです。 わざわざ「これまでの12か月」という言い方をするのは、西洋人は 日本人よりも「カレンダー」に忠実であるからなのかもしれません (日本人は4月を区切りとした “Fiscal Year”=「財政年度」に より忠実です)。 “To wrap things up!”…話をまとめますと! “year”や“day”にまつわる表現を見てゆくと、 日本と西洋では 社会システムと「暦」の違いからくる意識の差はあるものの、「年 月」への感慨は同じだということがわかります。アメリカのクリス マスも、日本のお正月も、本来は「家族」とあたたかく過ごすもの。 寒い季節に、木々が枯れ、野原が雪に覆われ、いったん生命が終わ りを迎える。その中でいま自分が大いなる自然に生かされていると いうことに畏敬(いけい)の念を抱く。そして家族やコミュニティ の絆を確かめ合う…そこに普遍的な祈りが生まれるのではないでし ょうか。 ・゜゜・*:.。. .。.:*・゜゜・*:.。..。:*・゜゜・*:.。..。:   “I wish the beauty of this joyous season fills your heart and home with happiness!    Season's greetings to you!”   (この楽しい季節の美しさがあなたのハートとご自宅を    幸せいっぱいにしますように、お祝いを申しあげます!)   ☆    ▲   Sincerely yours,   ▲▲   Aika Nanao .。.┸・゜゜・*:.。. .。.:*・゜゜・*:.。..。:*・゜゜・*:・ ◇◆執筆者プロフィール◇七尾藍佳◇◆ コラムニスト(得意分野は国際関係&文学)。 東京大学教養学部地域文化研究科アメリカ文化卒業。 1978年5月26日 アメリカ合衆国ワシントンD.C.生まれ。 幼少期から大学までの11年間を日本の他、ジュネーブ、ソウル、 サンフランシスコなどで過ごす。 東京大学在学中には、交換留学生としてチリのカトリカ大学へ留学。 2003年4月より3年半、TOKYO FM 朝の番組でパーソナリティ。 現在は、日本テレビ夜の報道番組『NEWS ZERO』(月‐金)にて フィールドキャスターとして活躍中。 七尾藍佳公式HP→http://www.blooming-net.com/ (リンク先ページ右【七尾藍佳】アイコンより) ウェブコラム「Salut!」→ http://www.bloomingmarket.com/ (リンク先ページ左下【Salut! Nana's Fashion Tribute】より) ブログ→ http://ameblo.jp/nanao-aika/ ◆当連載へのご意見・ご感想は下記までお寄せください。  → yonezawa@asahipress.com ◇『Express Youself』WEB 版はこちら  → http://www.asahipress.com/serial/expressyourself/ ■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【4】 あとがき 師走も中旬。今年も残すところ十日あまりとなりました。 日本漢字能力検定協会が毎年全国公募のうえ発表している “今年の漢字”には「偽」が選ばれました。次から次へと 明るみにされた食品偽装問題や、あまりのずさんさに言葉 を失った年金記録問題など…。たしかに一年を表した一字 だなと納得。 2位以降に選ばれた漢字も、「食」「嘘」「疑」「謝」と なんだかぞっとしないものばかりでした。慣例のように行 われる謝罪会見をテレビ越しに見ながら、この人たちは何 に対して謝っているのだろうと疑問に思うことが多かった です。 そんな一年も残りわずか。新しい年を気持ちよく迎えるた めにも、一日一日大事に過ごしたいものですね。(橋) □■今号の一冊・・・ 『夢に迷う脳 夜ごと心はどこへ行く?』 http://www.asahipress.com/2007/yume.html --------------------- ◆次号は1月9日配信予定です。 ◆当メルマガへのご意見・ご感想は担当の橋本までお寄せください。 → hashimoto@asahipress.com ◆バックナンバーはこちら → http://www.asahipress.com/eeclub/mm.html ────────────────────────────── メルマガの『文字や記号がずれて読みづらい』方は・・ Outlook Express をお使いの場合、 (オプション)-(読み取り)-(フォント) で[MS明朝]や[MSゴシック]に設定して下さい。Mac や他のメー ラーをお使いの場合Osaka等倍など「等倍フォント」をお勧めします。 ────────────────────────────── ◆当メールは、EE Club にご登録いただき、配信を希望された方に 配信しています。 当メールの配信先変更/配信中止は、下記 URL よりログインして いただき、「会員情報変更」にてお願いします。 https://club.asahipress.com/ 朝日出版社:営業部 〒101-0065 東京都千代田区西神田3-3-5 TEL  :03-3263-3321 FAX  :03-5226-9599 E-MAIL:eeclub@asahipress.com http://www.asahipress.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━