┏┓ ┗■ 笑える英語の実践講座 vol.55 2006/09/27  └──────────────────────── _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 当メルマガは、英語および英米文化のツボを、ジョークを 通じてモノにしようというものです。「へ~」と思わずう なってしまうウンチクもてんこ盛り。しらずしらずのうち に英語力がつく、ちょっとエンタな英語講座です。 _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ http://www.asahipress.com/ ---------------------------------------------------- ■□ 第5回実施中!「EE Club 英検」 ---------------------------------------------------- 「EE Club 英検」では隔週でネイティブがよく使うフレー ズを取り上げて行きます。ヒントと例文を参考にご解答頂 き、正解者には抽選で書籍・グッズをプレゼントします♪ https://club.asahipress.com/member/customer/quiz/index.php ---------------------------------------------------- ■□ 第55回 □■ 本日のテーマ:Bush's Intelligence Quiz          (ブッシュの知能クイズ) ブッシュ大統領が英国を訪問したとき、エリザベス女王に 治世の秘訣を聞くと、女王は「賢人たちを側近に配するこ とです」と答えました。 ブッシュが「賢人であることをどう見抜くのですか」と問 うと、女王は「そのための、いい質問があるのです。それ を披露しましょう」と言い、とブレア首相に電話を入れま す。以下は英語で…… She says, "Mr. Prime Minister, please answer this question: Your mother has a child, and your father has a child, and this child is not your brother or sister. Who is it?" Tony Blair responds, "It's me, ma'am." "Correct," says the Queen, "Did you get that, Mr. Bush?" Upon returning to Washington, Bush decides he'd better put Senator Jesse Helms to the test. Helms hems and haws and finally asks, "Can I think about it and get back to you?" He immediately calls a meeting of other senior senators, but nobody can come up with an answer. Finally, in desperation, Helms calls Condoleezza Rice at the State Department and asks the same question. Rice answers immediately, "It's me, of course." Much relieved, Helms rushes back to the White House and exclaims, "I know the answer, sir! It's Condoleezza Rice!" And Bush replies in disgust, "Wrong, you dumb ass, It's Tony Blair!" ★【語句と和訳】 put ~ to the test 「~を試す」 Jesse Helms 「ジェシー・ヘルムズ(上院外交委員長、1995-2001)」 hem and haw 「口ごもる」 come up with 「~を思いつく、考え出す」 in desperation 「せっぱつまって、必至の思いで」 Condoleezza Rice 「コンドリーザ・ライス(国務長官)」 State Department 「国務省」 much relieved 「ホッとして」 rush back 「急いで帰る」 in disgust 「うんざりして」 dumb ass 「ばか者」 (女王は言います。「首相、次の質問に答えてください。 あなたのお母さん、お父さんに子供が一人います。でもあ なたの兄弟でも姉妹でもありません。それは誰でしょう」 「陛下、それは私です」とブレア。「そうです」と女王。 「お分かりになりました、ブッシュさん?」  ワシントンに帰るとブッシュは、ジェッシー・ヘルムズ上 院議員を試してみるべきだと心に決めます。 ヘルムズは口ごもり、「考えさせて頂いてからでいいです か」。彼はすぐに古参上院議員たちを集めて会議を開きま すが、誰も答えられません。 とうとう絶望して、国務省のコンドリーツァ・ライス長官 に電話して同じ質問をします。「もちろんそれは私です」 胸をなでおろしたヘルムズはホワイトハウスに駆け戻り、 大声で言います。「大統領、答えが分かりました。それは ライス長官です」。 ブッシュはうんざりして答えます。「バカたれが!大間違 いだ。正解はトニー・ブレアだぞ!」 ★【笑いのポイント】 これはもう直感で分かって頂かないと、くどくど説明した ら面白さは消失してしまいます。「でも分からん」という 人は、失礼ながらブッシュさん並の知能ということで(!) ブレア首相やライス長官が "It's me." と答えたのは「聞 かれている本人のことを指している」という意味で、これ を「ブレアという人」「ライスという人」という特定の人 と誤解したズレに面白さがあるのです。 「最初から分かっている、くどくど言うな!」と怒るあな たは、ブレア首相、ライス長官に匹敵する頭脳の持ち主で あることが分かったのですから、そう怒らないで! ★【ちょっとウンチク】 ライス国務長官の first name である、Condoleezza は珍 しい名前です。音楽好きだった父親がイタリア語の音楽用 語 con dolcezza(=with sweetness) から取ったといい ます。 長ったらしいので、親しい人の間では Condi と呼 ばれています。 ブッシュ大統領の full name は、George Walker Bush で すが、父親の元大統領は George Walker Herbert Bush で す。George Walker Herbert というのは、名門である母方 の祖父の名前で、それをそっくりもらい、本来の family name である Bush を最後につけたのです。 祖先の姓にこだわるのは、名門ではよくあることです。第 2代大統領は John Adams で、その息子の第6代大統領は John Quincy Adams でした。 Bush 親子の場合、 名前だけでは区別がややこしいので、 父親の第41代大統領を "forty-one"、息子を "forty-three" というあだ名で呼ぶことがひそかにはやっているといいま す。 そこに最近 "forty-four" が登場しているのですが、これ が何とライス国務長官のことです。そのココロは、次の第 44代大統領ということです。ライス長官は「世界で最も力 を持つ女性」として共和党員の間では人気が高く、2年後 の大統領選の有力候補と言われています。 かたや民主党ではクリントン前大統領の妻のヒラリー上院 議員の呼び声が高く、次回の大統領選では両党の女性エー スの熱い戦いが見られるかも知れません。 ┏━┓┏━┓┏━┓┏━┓ ┃▼┃┃余┃┃談┃┃▼┃ ┗━┛┗━┛┗━┛┗━┛ 今週から何回か、 怒りなど感情に関する idiom を紹介し ます。 ● let it all hang out 「くつろいで楽しく過ごす」 (例文)When I'm on holiday I like to let it all hang out. (休暇の時はのびのび楽しく過ごしたい) (注)これが I'm going to allow it all to hang out. という文章になると、意味はまったく違ったものに なります。 この場合、hang out は「洗濯物を外に 干す」という意味で、「洗濯物を全部外に干そうと しているところ」ということです。 ● hot under the collar 「かんかんに怒って」 (例文)Because I told him there's no more money to spend, he got a bit hot under the collar thins morning. (もう使う金は無いわよと言ったので、今朝、彼は 少々おかんむりだった) --------------------------------------------------- ■□ 笑えるバックナンバーを公開中! □■ http://www.asahipress.com/eeclub/mm.html **************************************************** 筆者:宮本倫好(みやもと・のりよし) 略歴:神戸外国語大学卒業。コロンビア大学大学院修了。 産経新聞ロンドン、ニューヨーク特派員などを経て文教大 学教授。国際学部長、副学長を経て現在名誉教授。元日本 時事英語学会長。英語関連著書多数。 **************************************************** ---------------------------------------------------- ■好評既刊!『歴代アメリカ大統領ベスト・スピーチ集』 ---------------------------------------------------- フランクリン・D・ルーズベルトから、現ジョージ・W・ ブッシュまで、12 人の大統領の名演説を肉声で収録! リスニング/シャドーイングに「本物」の迫力と感動を! 格調高く語られる英語の中に現代史の息づかいが聞こえる! ◎詳しい情報はこちら ⇒http://www.asahipress.com/2006/speech.html ---------------------------------------------------- ────────────────────────── メルマガの『文字や記号がずれて読みづらい』方は・・ Outlook Express をお使いの場合、(オプション)-(読み取 り)-(フォント)で[MS明朝]や[MSゴシック]に設定して 下さい。Mac や他のメーラーをお使いの場合Osaka等倍など 「等倍フォント」をお勧めします。 ────────────────────────── ◆当メルマガに関する感想やご意見を寄せください。 相互紹介も募集しています。 murakami@asahipress.com ◆当メールは、EE Club にご登録いただき、配信を希望さ れた方に配信しております。 当メールの配信先変更/配信中止は、下記 URL よりログ インしていただき、「会員情報変更」にてお願いします。 https://club.asahipress.com/ 朝日出版社:営業部 〒101-0065 東京都千代田区西神田3-3-5 TEL  :03-3263-3321 FAX  :03-5226-9599 http://www.asahipress.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━