**** 2009/09/16 ******************************************** ☆★ EE Club mail magazine ★☆ ~英語を“楽習”しましょ~ ******************************************* 第113号!**** この間の日曜日は、TOEIC 公開テストが実施されました。暑さも だいぶ和らいできましたので、英語学習に一層身が入りますね。 http://ee.asahipress.com/ ■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ contents ━━━━ 【1】 売行良好書、トークイベント開催のお知らせ 【2】 アンナ・コーレンさん、インタビュー裏話 【3】 連載= Express Yourself 政権「移行」、その瞬間の英語 【4】 あとがき ♯Living Legend ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■ 【1】 売行良好書、トークイベント開催のお知らせ □『単純な脳、複雑な「私」』 池谷裕二=著 定価1,785円 http://www.asahipress.com/bookdetail_norm/9784255004327/ ―『進化しすぎた脳』を超える興奮! ため息が出るほど巧妙な脳のシステム。私とは何か。心はなぜ生ま れるのか。高校生とともに脳科学の深海へ一気にダイブ。「今まで で一番好きな作品」と自らが語る感動の講義録。 ◎まったく新しい読書のスタイル!  動画特設サイトはこちら ⇒ http://www.asahipress.com/brain/ …………………………… <トークイベント開催 : 近藤良平×池谷裕二> 『単純な脳、複雑な「私」』、著者の池谷裕二さんが、「サラリー マン体操」「にゅー盆踊り」――カラダを使って日常に革命を起こ し続ける、近藤良平さん(コンドルズ主宰・振付家・ダンサー)と トークイベントを行ないます。 「カラダ代表選手」の近藤さんと、「脳専門ハカセ」の池谷さんが、 「脳とカラダ」をめぐって、楽しく組み合い語り合います。「脳は カラダで考える?」「カラダが気持ちいいってどういうこと?」な どなど、驚きと笑いのなかで、アタマとカラダが見たことも感じた こともない形でくっつき始めてきます! ■日時:2009年10月4日(日)19:00~(開場18:30) ■会場:青山ブックセンター本店内・カルチャーサロン青山 ■定員:120名様 ■入場料:1,000円(税込) ■お問合せ:青山ブックセンター本店  03-5485-5511 http://www.aoyamabc.co.jp/10/10_200910/dttky_2009_condors100403.html ▼▽━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【2】 アンナ・コーレンさん、インタビュー裏話 EE10月号の巻頭インタビューは、スペシャル版として「CNN トゥデ イ」のアンカーで、ENGLISH EXPRESS のニュース・セレクションに もたびたび登場しているアンナ・コーレンさんです。 オーストラリア出身のコーレンさんは同国のネットワークで10年以 上のキャリアを積んだ後、2008年末に CNN に入局し、 現在、香港 から放送するニュース番組「CNN トゥデイ」のアンカー兼リポータ ーを務めています。 今回は、9月に CNN が放送中の「エコ・ソリ ューションズ Japan Now」 日本特集の取材のために来日したもの で、日本における企業や個人の環境問題へのさまざまな取り組みを 精力的に取材しました。 本誌では美人アンカーとして人気が高いコーレンさんに、今回の日 本取材の印象などを中心に話してもらいましたが、ここでは今まで の取材経験の中で最も印象に残っている人物について聞きました。 …………………………… (以下、アンナ・コーレンさんインタビュー) CNN に入局する前に、オーストラリアのネットワークでドキュメン タリー番組を担当していたときに、乳がんにかかった女性のドキュ メンタリーを制作したことがありました。私はリポーターとして、 彼女の人生の最後の6カ月を伝えました。 彼女には家庭があり、2人の子どもがいました。私は、その6カ月 の間、取材のためほとんど毎日のように彼女と接し、さまざまなこ とを聞きました。彼女は自分が死にゆく運命にあるということを知 っていましたし、もちろん私も……。そうした日々を過ごすうちに、 私たちは取材される者と取材する者という関係以上に親密になりま した。 もう1人の女性もやはり同じ番組で取り上げたのですが、彼女は十 代のときに暴行を受けました。犯人はその時には捕まらなかったの ですが、20年後に警察が逮捕し、裁判で彼女に証言するよう求めた のでした。 彼女には家庭があり、子どももいました。裁判で証言することは、 彼女にとって思い出したくない過去が公にされ、マスコミに取り上 げられることを意味しました。しかし、悩んだ末、彼女は証言台に 立ちました。私たちは、勇気をもって裁判に臨んだ彼女の姿を伝え ました。彼女の証言のおかげで、その犯人は有罪となり、現在も服 役しています。 どちらも感情的に非常につらい取材でしたが、これらの経験を通し て、ジャーナリストとして伝えるべきことを正直に伝えることの大 切さを学んだ気がします。 ★…---…---…---…---…---…---…---…---…---☆ CNN ENGLISH EXPRESS のホームページ! 英語上達に効果抜群のコンテンツが盛りだくさん! http://ee.asahipress.com/ ☆…---…---…---…---…---…---…---…---…---★ ▼▽━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【3】 連載= Express Yourself      <ビミョ~>な日本語、英語で言ってみよう! 〔 第73回 ★ 政権「移行」、その瞬間の英語〕 私の手元に「記者手帳」があります。ここには、取材現場でのメモ がところ狭しと書き込まれていますが、中には英語もあります。一 番最近では、選挙で勝利し、政権交代前夜を迎えた民主党本部での メモ。 本日16日に首班指名が行われ、正式に政権与党となる民主党本部 で、連日のように取材しています。財界や役所のトップクラスが、 これから「政府与党」として交渉することになる党幹部と我先にと 面会するため、ひっきりなしに訪れていました。中でも目立ったの が、ルース駐日アメリカ大使の表敬訪問でした。 月刊誌 『Voice』 に鳩山代表が発表した論文の英語訳が New York Times の電子版に掲載され、日本の次期政権は「反米的なのでは?」 との憶測を呼び、アメリカ国務省高官が「火消し」を行うほどの事 態に発展した中、アメリカ大使の発言に注目が集まっていたのです。 政治取材用語で「ぶら下がり」というものがあります。文字通り記 者が政治家などに「ぶら下がって」インタビューすること。英語で は「立って」行うので と言います。 ルース大使の「ぶら下がり」が発生するかと思ったら、大使は記者 の前に「立って」自分の意見を話し終えるとすぐ車に乗り込んでし まい、質問はできませんでした。 次期政権が実際にどのような外交を展開するのか未知数の現段階で は、へたに事を荒立てるような発言はせず、静観して新しい政府の 出方を見守りたい、というのが大使の考えなのかもしれません。 一方で、日本に駐留する米軍に関する取り決めである「日米地位協 定」― Japan-US Status of Forces Agreement ― の「見直し」な いし「改訂」を民主・社民・国民新党による連立政権は「提起して ゆく」ことに合意しました。大使訪問は連立政権の合意文書が署名 される前でしたが、社民党は日本にあるアメリカ軍の基地の「閉鎖 ・移設」を求める党であること、また民主党もこれまでとは違う形 の対米関係を模索したいと考える議員が多い党であることは当然な がらアメリカ側も知っている状態です。これに関してルース大使は 次のように発言しています: ┌───────────────────────────── "Just to make it abundantly clear - both the U.S. and Japan at the government-to-government level have made it absolutely clear that these agreements have been signed, agreed to and are going forward." http://www.npr.org/templates/story/story.php?storyId=112445057 (「誤解の無いように充分に確認(明確に)しておこう―政府対政   府のレベルにおいて、日米両国はこれらの合意(日米地位協定)   はすでに署名され、合意され、実行されているものであること   を寸分の曇りもなく明確に(表明)している」) └───────────────────────────── 弁護士出身のルース大使らしく、伝えたいことを強調するボキャブ ラリーが豊富です。abundant は「豊富」「豊か」「(資源などが) 充分に、たっぷりある」という意味ですが、それが「明白にする、 確認する」 という 「make...clear」 にかかっているのです。 こ れは、 これ以上は無いほど明らかなことだよ、 と日本側に対して 念を押しているのです。「すでに取り交わされた在日米軍をめぐる 合意」の「日米地位協定」が「既定路線」でありつづけることは、 「絶対的に明白」という単語まで使って強調し ています。 これは従来のアメリカ政府の姿勢を繰り返した形ですが、このまま ですと、「日米地位協定の改訂を提起」すると明記された次期連立 政権の「合意文書」とかなり隔たりがあります。そこで日本の政治 に起きた大きな変化をストレートにぶつけ、それを受けた大使の考 えを聞くことが重要になります。私のメモには、以下の質問が走り 書きされています: ┌───────────────────────────── "Your government has gone through 【transition】 and "change" in America. In Japan, the governing party is about to change for almost the first time in more than half of a century. Wouldn't this historical shift of power, or "change" in Japan give any incentive on the US side to "change" its stance on some of the controversial Japan-US security issues? (「大使の(国の)政府、アメリカでも【移行】と、そして「チェ ンジ」を経験しました。日本では、半世紀以上もの間ほとんど ど代わらなかった政権与党が代わろうとしています。この歴史 的な権力の移譲、あるいは日本における「チェンジ」が、懸案   となっている日米安全保障のいくつかの事項に対するアメリカ   側の姿勢に 「チェンジ」 を促す動機を与えることはあるので しょうか?」 └───────────────────────────── ここではあえて「政権交代」に という言葉を使いま した。transition は「移行」という意味ですが、 それ以上の含意 が込められています。アメリカ合衆国では大統領の所属政党が代わ ると即座に transition team が発足し、 各政府機関の幹部クラス の ― 「政治任用」も含め、二ヶ月かけ て3500人もの膨大な人事を決定して行きます。次期外務大臣の岡田 克也氏が代表時代から提唱している「政権移行チーム」も、このア メリカの transition team を参考にして発案されたものでしょう。 ルース氏の駐日大使への起用もアメリカの「政権移行チーム」の枠 組みの中で決められたものです。これまで駐日大使のポストには、 大物政治家でもあったマンスフィールド元大使のような、東アジア 外交に精通した「知日派」が起用されることが多くありました。と ころが、ルース氏はシリコン・バレーの弁護士で外交は門外漢です。 「ベルトウェイ」(ワシントン政界の通称)の中でも比較的「未知 数」とされているルース氏が選ばれたのは、選挙戦初期からオバマ 候補を支援してきた功労を評価されたからだと言われています。い わばアメリカ型「政治主導」の象徴のような人事です。「政治の主 導」を目指す民主党に対し、オバマ大統領を間近で見つめ、支えて きたジョン・ルース氏「人間個人」としては思うところがあるので はないでしょうか。 おそらくルース大使自身が深い思いを抱いているであろう「アメリ カのチェンジ」に 「日本のチェンジ」 をからめて質問することに より、「対日外交のチェンジの可能性」 について、 硬直的な「外 交プロトコル」の枠組みを超えた、何らかの「その人自身の言葉」 が引き出せるのではないか? と考えました。 今回は残念ながら、質問自体が受け付けられませんでしたが、いつ かインタビューの機会があれば、ふたたび聞いてみたいと思います。 なかなか答えづらい繊細な問題に関して聞くときは、その人物の懐 にぐっと踏み込み、その人の「本質」に立脚して語ってもらう工夫 を質問自体に組み込めば、相手が本音を語ってくれる可能性が高く なります。それは英語でも日本語でも同じ。英語は特に、キーワー ドとなる単語の選択と使い方で、無限大の ―「含 意」を込めることができる言語です。英語で質問をする際は、選ぶ 単語に気を遣えば、思ってもみなかった ―「よ い反応」が相手から響いてくるかもしれません。 ◇◆執筆者プロフィール◇七尾藍佳◇◆ 日本テレビ系列、『NEWS ZERO』フィールドキャスター。 2002年東京大学教養学部卒。 1978年ワシントンDC生まれ。 東京大学在学中には、チリ、カトリカ大学へ交換留学。 公式ブログ→ http://ameblo.jp/nanao-aika/ ウェブコラム「Salut!」→ http://www.bloomingmarket.com/ (リンク先ページ左下【Salut! Nana's Fashion Tribute】より) 公式ホームページ→ http://www.blooming-net.com/ 新メルマガ「七尾藍佳の最強恋愛論」 → http://premium.mag2.com/mmf/P0/00/78/P0007808.html ◆当連載へのご意見・ご感想は下記までお寄せください。  → nihongi★asahipress.com   ( お手数ですが、★を@ に変えてお送り下さい) ◇『Express Youself』WEB 版はこちら【◎ URLが変わりました!】  → http://blog.asahipress.com/express_yourself/ ☆ CNN.co.jp ☆‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥☆ CNN.co.jp ☆ CNNの最新ニュース、話題の事件、こぼれ話などを配信中! http://www.cnn.co.jp >>ブログやホームページに貼り付けてCNN最新ニュースを 受け取れるウィジェットサービスも開始! http://www.cnn.co.jp/widget/instruction.html ☆ CNN.co.jp ☆‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥☆ CNN.co.jp ☆ ■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【4】 あとがき イチロー選手がメジャー史上初となる、 9年連続200安打を 達成しました。 まさに日々の鍛錬の成果。同じ日本人として、という考えは あまり好きではありませんが、本当に勇気をもらいました。 技術的なことは素人にはわかりかねますが、一野球ファンと していつも思うのは、イチロー選手の徹底的な自己管理能力・ 自己を客観視する姿勢のすごさです。 シーズンオフの密着取材やインタビューを見ていても、発す る言葉の端々に先を見据えたビジョン、それを実現するため、 日々やるべきことに確信を持っていることが感じられます。 1打席、1試合、1シーズン…。その積み重ねで生まれた、 前人未踏の記録。もはや生きる伝説ですね。(橋) □■今号の一冊・・・ 『文体練習』 http://www.asahipress.com/bookdetail_norm/9784255960296/ --------------------- ◆次号は10月7日配信予定です。 ◆当メルマガへのご意見・ご感想は担当の橋本までお寄せください。 → hashimoto@asahipress.com ◆バックナンバーはこちら → http://ee.asahipress.com/eeclub/easy.html ────────────────────────────── メルマガの『文字や記号がずれて読みづらい』方は・・ Outlook Express をお使いの場合、 (オプション)-(読み取り)-(フォント) で[MS明朝]や[MSゴシック]に設定して下さい。Mac や他のメー ラーをお使いの場合Osaka等幅など「等幅フォント」をお勧めします。 ────────────────────────────── ◆当メールは、EE Club にご登録いただき、配信を希望された方に 配信しています。 当メールの配信先変更/配信中止は、下記 URL よりログインして いただき、「会員情報変更」にてお願いします。 https://club.asahipress.com/ 朝日出版社:営業部 〒101-0065 東京都千代田区西神田3-3-5 TEL  :03-3263-3321 FAX  :03-5226-9599 E-MAIL:eeclub@asahipress.com http://www.asahipress.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━