**** 2011/01/19 ******************************************** ☆★ EE Club mail magazine ★☆ ~英語を“楽習”しましょ~ ******************************************* 第145号!**** 今月末には、本年初となる TOEIC 公開テストが行われます。年末 年始も休まず学習に励んできた方に、いい結果が出ますことを♪ http://ee.asahipress.com/?uiaid=easy1 ■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ contents ━━━━ 【1】 増刷出来! 売行き良好商品のご案内 【2】 和田秀樹さん、インタビュー裏話 【3】 連載= Express Yourself 「番記者」と 【4】 あとがき ♯待望の一冊 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■ 【1】 増刷出来! 売行き良好商品のご案内 □『モギケンの英語シャワーBOX 実践版』   茂木健一郎=著 定価 2,940円(税込) http://www.asahipress.com/bookdetail_lang/9784255005546/?uiaid=e11 ― 基礎の次はこれ! 音楽を聴くように英語を楽しもう! 英語の 達人・茂木健一郎による、脳から見た英語上達CD&BOOK! ネイティブの音声による英語のシャワーを浴びて、脳に英語のエピ ソードが蓄積できる最新学習法。茂木健一郎セレクトによる、「ピ ーターラビットのおはなし」「赤毛のアン」「風と共に去りぬ」等、 感動できる、良質の英文だけを集めました。 初級者にはうれしい、辞書を引かずにすらすら読める単語ルビ訳つ き、飛躍的に英語力がつく3ステップCD(3枚)つき、やる気ス イッチが入るバロック音楽収録です。 ………………………………… □『英語ネゴシエーションの基本スキル』 フィリップ・ディーン、ケビン・レイノルズ=著   定価 2,940円(税込) http://www.asahipress.com/bookdetail_lang/9784255002644/?uiaid=e12 ― これで外国人との交渉に自信が持てる! 大手企業・政府機関などの研修で「実践的!」と話題になったビジ ネス・ネゴシエーションのテクニックを初公開。ステップ方式で、 すぐ身につき、交渉力アップ! <好評シリーズ> □『英語プレゼンテーションの基本スキル』 一流企業で実施された国際プレゼンテーションスキル研修に基づく 実践的テクニックを網羅。CDに例文を多数収録。 http://www.asahipress.com/bookdetail_lang/9784255001623/?uiaid=e13 □『英語ミーティングの基本スキル』 準備の万全な整え方から会議進行の裏ワザまで。この一冊があれば 英語ですごい会議ができる! http://www.asahipress.com/bookdetail_lang/9784255003597/?uiaid=e14 ▼▽━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【2】 和田秀樹さん、インタビュー裏話 EE2月号の巻頭インタビューは、精神科医で教育評論家の和田秀樹 さんです。和田さんは灘中学、同高等学校を卒業後、東大医学部に 進学。卒業後は東京大学附属病院精神神経科助手、米国カール・メ ニンガー精神医学学校国際フェローを経て、精神科医となられまし た。 受験技術研究家としての顔も持ち、独自の受験指導を行っています。 また、映画監督としても活躍し、2007年に監督した映画『受験のシ ンデレラ』は、第4回モナコ国際映画祭:最優秀作品賞、最優秀主 演男優賞(豊原功補)、最優秀主演女優賞(寺島咲)、最優秀脚本 賞(武田樹里)を受賞しています。 本誌では、和田さんが効果的と思える英語学習法についてじっくり とお話をうかがっています。メルマガ会員の皆さんには、掲載しな かった翻訳の話をご紹介します。 …………………………… (以下、和田秀樹さんインタビュー) 昨年秋に精神分析の学術書*を1冊翻訳しました。 1日に12~13時 間は集中して翻訳作業に当てました。今回はハイデッカーの哲学を 多く含む内容だったので、翻訳には非常に苦労しましたね。ハイデ ッカーの原書を英語に翻訳したものは結構読みやすいんですが、日 本ではハイデッカーの定訳がすでにあるんですね。そのため、あえ て英語から日本語に翻訳すると相当な意訳になってしまうわけです。 それで、訳語としてどんな言葉を選ぼうかと悩んだ結果、今回は日 本語の定訳で有名な翻訳書に当たり、そこで使われている訳語を使 用しました。哲学書を何冊か買い込み、英語版も買って言葉を比べ たりする作業も行いました。哲学に関しては不勉強だったので苦労 しましたが、時々はこのようにまじめに英語に取り組むように心が けています。 *ロバート・D・ストロロウ著 和田秀樹訳『トラウマの精神分析』 (岩崎学術出版社、2500円+税) ★…---…---…---…---…---…---…---…---…---☆ CNN ENGLISH EXPRESS のホームページ! 英語上達に効果抜群のコンテンツが盛りだくさん! http://ee.asahipress.com/?uiaid=easy1 ☆…---…---…---…---…---…---…---…---…---★ ▼▽━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【3】 連載= Express Yourself      <ビミョ~>な日本語、英語で言ってみよう! 〔 第103回 ★「番記者」と の違いについて考え る 〕 2011年最初の“Express Yourself”です。本年もよろしくお願 い申し上げます。この年末年始は、在東京の外国メディアの方々と 情報交換を行い、これまでの私自身の活動を英語で伝えたり、日本 のメディアの状況について英語で考える機会が多くありました。そ の中で気になった単語があります。それは ┏━━━┓ ┃ beat ┃ ┗━━━┛ です。 と言えばマイケル・ジャクソンの“Beat It”を連想 される方が多いかと思いますが、 果たして「報道」とこの 、 どんな関係があるのでしょうか? ジャーナリズムにおける は、記者が取材する専門分野のこ とです。金融であれば: ┌───────────────────────────── My 【beat】 is finance. (私は金融が【専門】の記者です) └───────────────────────────── となります。日本語では に相当するものがありません。た とえば、新聞社やテレビ局の報道では大きく「経済部」、「政治部」、 「社会部」に分けられています。経済部にいる記者を「経済記者」 と言ったりしますから、その記者が所属する部署が だとも 言えます。また、それぞれの「取材部」には「記者クラブ」があり、 各関係団体・機関に報道各社で形成するクラブがあります。経済部 であれば、さらにその中で担当する企業、政治部であれば担当する 政治家によって「番記者」がいます。「番」は日本国語大辞典によ ると「かわるがわる勤めに当たること・順番によって行う勤め・当 番」を意味します。内閣総理大臣は、政治ニュースの中心なので、 一挙手一投足が記者によってフォローされます。でも、一人でずっ と「寝ずの番」をするわけにもいかないので、大手新聞社は三名ほ どで「かわるがわる勤めに当たる」、まさに「番」記者制を敷いて います。 一方、英語メディアにおける は以下のような使い方があり ます: ┌───────────────────────────── I met him on my 【beat】 and he is a great financial analyst.  Let me introduce him. └───────────────────────────── 日本語に直すと「自分の【専門分野】で取材中にすばらしい金融ア ナリストに会ったから彼を紹介させてくれ」となります。ただ、こ の はかなり奥深い単語で、アメリカのジャーナリスト養成 機関の“Poynter”は次のように について書いています: ┌───────────────────────────── “Probably the hardest part of being a beat reporter is  staying on top of things and dealing with sources you have  to return to every day even if you've written a story they  don't like. Unlike other journalists, beat reporters every  day face the challenge of encountering sources who may not  be pleased with their reporting. That experience, although  sometimes painful, helps instill the quality of persistence  that defines good reporters.” (「おそらく であることの一番難しいところは、   取材源・取材対象者にとっては好ましくない記事を書いたとし   ても、日々彼らのもとに通って関係を築き、すべての情報を把   握し続けることだ。 他のジャーナリスト (記者) と違って、   たちは、彼らの報道の仕方を喜ばしくないと   思うかもしれない取材源と対峙するという困難と毎日向き合わ   なければならない。その経験は、時にはつらいものだが、よい   記者の条件である粘り強さを叩き込んでくれる」) └───────────────────────────── ※encounter ……………………… ~と対決する ※instill ………………………… ~を染み込ませる ※persistence …………………… 根気強さ、忍耐力 URL: http://bit.ly/hAikFO もともと名詞の はイギリスの狩猟における言葉で、オッ クスフォード現代英英辞典を引くと以下のように出てきます: ┌───────────────────────────── “a person employed to drive birds and animals out of bushes, etc... into the open, so they can be shot for sport.” (「スポーツとしての狩猟で、草むらなどから動物や鳥を開かれた   場所で撃ち取ることができるように追いやるために雇われた人」) └───────────────────────────── ※drive ……………………… ~を狩り立てる、追い詰める なぜそれが なのかというと、棒を使って草むらを叩いて 回ることからだと言われています。おそらくここから派生して、警 察官が担当する地域のことを と言うようになったと言われ ています。日本で言う「所轄」と近いですね。報道における特定の 取材対象範囲を と呼ぶのも、ここから援用されたのが始ま りとする説が有力です。 興味深いのは、“Poynter”が の重要な使命とし て挙げているのが、「取材対象者と密接に関わりつつも、必要であ れば批判的な記事を書く」ということ。その語源が「獲物を撃ち取 る」狩猟用語から来ているのも興味深いですね。日本の「番記者制 度」は、 取材する側とされる側の間に、 批判をいとわないという 本来必要な緊張関係がないと批判されることがよくあります。ただ 「かわるがわる番をする」だけではなく、何か異常があれば声を上 げて知らせる 「見張り番」 としての 「番」 の割合が、文化的な 背景もあってか欧米よりは小さいと言えるでしょう。狩猟における ほどに攻撃的である必要はありませんが、 立ち位置とし ては日本の「番記者」と同じであると言える に、 そもそもなぜ という単語が使われるようになったかを考え てみると、ジャーナリズムのあるべき姿について気づかされること が多いように思います。 ◇◆執筆者プロフィール◇七尾藍佳◇◆ フリーライター(比較文化、語学、ファッション、時事問題etc)、 日本テレビ系列、『NEWS ZERO』毎金曜日キャスター。 2002年東京大学教養学部卒。 1978年ワシントンDC生まれ。 東京大学在学中には、チリ、カトリカ大学へ交換留学。 公式ブログ→ http://ameblo.jp/nanao-aika/ 公式ホームページ→ http://www.blooming-net.com/ Time Out Tokyo 「ステージ&伝統芸能」連載 → http://www.timeout.jp/ja/tokyo/performingarts ◆当連載へのご意見・ご感想は下記までお寄せください。  → nihongi★asahipress.com   ( お手数ですが、★を@ に変えてお送り下さい) ◇『Express Youself』WEB 版はこちら  → http://blog.asahipress.com/express_yourself/ ☆ CNN.co.jp ☆‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥☆ CNN.co.jp ☆ CNNの最新ニュース、話題の事件、こぼれ話などを配信中! http://www.cnn.co.jp ☆ CNN.co.jp ☆‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥☆ CNN.co.jp ☆ ■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【4】 あとがき 2011年も動きだしたし、なにか一つくらい今年の自分に投資を したいなと、以前から気になっていた本を購入。 新聞広告でタイトルを見かけてから、ずっと手元に置きたいと 思っていたその本は、岩波書店『日本語 語感の辞典』。 「ことばを伝える 人が伝わる」なるコピーに一目惚れ。 以来、 店頭で見るたびに欲しいな欲しいなと思いを募らせていたので、 今は頁を繰るたびににんまりとしています。 言葉の微妙なニュアンスの違いというのは、考えだすと迷路に 入り込んだような感覚にもなりますが、そこがまた味わい深い ところ。 重いけど、通勤のおともにしたいと思います。(橋) □■今号の一冊・・・ 『日本語 語感の辞典』 http://www.iwanami.co.jp/moreinfo/0803130/index.html --------------------- ◆次号は2月2日配信予定です。 ◆当メルマガへのご意見・ご感想は以下アドレスにお寄せください。 → eeclub@asahipress.com ◆バックナンバーはこちら → http://ee.asahipress.com/eeclub/easy.html?uiaid=easy4 ────────────────────────────── メルマガの『文字や記号がずれて読みづらい』方は・・ Outlook Express をお使いの場合、 (オプション)-(読み取り)-(フォント) で[MS明朝]や[MSゴシック]に設定して下さい。Mac や他のメー ラーをお使いの場合Osaka等幅など「等幅フォント」をお勧めします。 ────────────────────────────── 朝日出版社:営業部 〒101-0065 東京都千代田区西神田3-3-5 TEL  :03-3263-3321 FAX  :03-5226-9599 E-MAIL:eeclub@asahipress.com http://www.asahipress.com/?uiaid=easy0 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━