**** 2012/01/25 ******************************************** ☆★ EE Club mail magazine ★☆ ~英語を“楽習”しましょ~ ******************************************* 第168号!**** 今度の日曜日に TOEIC 公開テストが実施されますね。今年最初の 英語力チェック。冬休みの学習成果を発揮する、いい舞台ですね。 http://ee.asahipress.com/?uiaid=easy1 ■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ contents ━━━━ 【1】 大増刷出来! 新シリーズ「アイデアインク」 【2】 竹岡広信さん、インタビュー裏話 【3】 連載= Empire State of Mind ―― NYから英語小話 【4】 あとがき ♯1月25日 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■ 【1】 大増刷出来! 新シリーズ「アイデアインク」 □『アイデアインク01 情報の呼吸法』 ☆4刷出来!   津田大介=著 定価 987円(税込) http://www.asahipress.com/bookdetail_norm/9784255006215/?uiaid=e11 ―『Twitter 社会論』以来2年ぶりとなる待望の単著! ツイッターフォロワーは20万人弱、ソーシャルメディアの最前線を 疾走する、メディア・アクティビスト津田大介による、超情報時代 を楽しむための情報の「吸い込み方と吐き出し方」。発信しなけれ ば、得るものはない。 ………………………………… □『アイデアインク02 ソーシャルデザイン』 ☆2刷出来!   グリーンズ=編著 定価 987円(税込) http://www.asahipress.com/bookdetail_norm/9784255006222/?uiaid=e12 ― 社会の問題は、楽しく解決できる。 毎日の暮らしも世界の問題も、たったひとつの思いつきで「楽しく」 変えられる。おばあちゃんを元気にするニットブランド、街を賑わ す「うわさ」の貼り紙。月間読者12万人、毎日更新されるいま大注 目のウェブマガジンを営むグリーンズが、社会を変えた伝説のアイ デアを世界中から紹介。 ▼▽━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【2】 竹岡広信さん、インタビュー裏話 EE2月号の巻頭インタビューは、英語講師の竹岡広信さん。京都府 亀岡市で竹岡塾を主宰するほか、駿台予備学校、洛南高校などでも 講師を務め、従来の日本の英語教育にとらわれない独自の講義で人 気を博しています。 人気漫画『ドラゴン桜』(講談社)の英語講師のモデルになったこ とでも知られ、2006年3月には NHK「プロフェッショナル仕事の流 儀」にも出演しました。今でこそ超人気英語講師の竹岡さんですが、 学生時代は英語が嫌い。京都大学工学部在学中に実家の塾で英語を 教えたことがきっかけで、自分が勉強してきた英語教育に疑問を持 ち、それを壊すことから独自の英語教育法を作り上げました。 そのお話は、本誌でたっぷり語っていただきましたので、メルマガ 会員の皆様には本誌に書ききれなかったお話をご紹介します。 …………………………… (以下、竹岡広信さんインタビュー) 生徒が変わる瞬間というのは、自分でやる気になったときですね。 やらされている間は英語力は伸びない。タバコやめたい、でもやめ られないというのと一緒やね(笑)。本当に禁煙したいと思わない とやめられない。僕、ヘビースモーカーやったんです。タバコはし ゃべり過ぎで、のどにポリープができてやめました。それまでは1 日3箱。講義の間の10分休憩に2本も吸うくらいやったんです。 ところがポリープの手術で耳鼻咽喉科に入院していたとき、夜に患 者さんのうめき声が聞こえきたんです。タバコを吸えないから苦し くてうめき声が出る。それを1週間聞いていたら、パッとやめられ ました。禁煙グッズもなにも使いませんよ、強いきっかけがあれば やめられるんですね。 僕はすごく意志が弱いので iPod でリスニング用に英語を聴くとい うのもやめちゃいました。朝通勤のときに iPod で英語を聴こうと 思って持っていくでしょ、でも「朝から英語なんてしんどいな」と 思うと J-pop を聴いてしまうんやね。 仕事して、帰りに新幹線で 「今日のごほうび」にまた J-pop を聴いてしまう(笑)。 だから 今は CD プレーヤーです。 CD プレーヤーだと1枚しか入らないか ら英語を聴かざるを得ない。自分を追い込む! これ大事です。 ★…---…---…---…---…---…---…---…---…---☆ CNN ENGLISH EXPRESS のホームページ! 英語上達に効果抜群のコンテンツが盛りだくさん! http://ee.asahipress.com/?uiaid=easy1 ☆…---…---…---…---…---…---…---…---…---★ ▼▽━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【3】 連載= Empire State of Mind ―― NYから英語小話                        執筆/大原ケイ [#09] アメリカ大統領選と「宗教」 1.タブーだからこそ、知っておきたい宗教の話 英会話のマナーの本をひもとくと、パーティーでの話題にふさわし くないトピックとして、「宗教」がよく挙げられています。確かに アメリカ人にとっても宗教はセンシティブな問題で、軽い気持ちで 語るものではないということは容易に想像がつきます。 一方でこれは、アメリカ人と個人的なつながりを持とうとすれば、 あるいはアメリカという国の歴史や政治を知ろうとすれば、避けて 通れないテーマでもあります。ニューヨークのような「人種のるつ ぼ」と言われる都市であっても、表面上は人種も宗教も混じり合っ てゴチャゴチャしているように見えても、国勢調査で宗教別に見る ときちんと分かれて住んでいることが分かります。 アメリカ全体で見るとやはりキリスト教徒、その中でもプロテスタ ントが圧倒的に多いですが、南米やヨーロッパ出身の人も多いニュ ーヨーク市はカトリックが多くなります。信仰の度合いにかかわら ず、ギリシャ系の人はやっぱり正教会[注1] だし、アイルランド系 の人はカトリックなのです。そして、ニューヨークはユダヤ教徒の 比率も高く、前回のメルマガでも書いたとおり「メリークリスマス」 とあいさつされるのにも抵抗感があります。 ------------------- [注1] 正教会:ギリシャ正教もしくは東方正教会とも呼ばれる、キ リスト教の教派のひとつ。 ------------------- 相手の宗教について知らないと、知らないうちに相手を侮辱してし まったり、傷つけたりといったこともあるかもしれませんし、パー ティーでの話題にはしないまでも、十分に理解しておくことはムダ ではないでしょう。 もちろん、何の知識もなければ、偏見の持ちようもないわけで、ま っさらな状態で「あなたの宗教は?」と聞くのもアリですが、それ は少なくとも同じ質問をされて、自分の宗教は何なのか、それがど ういう信仰なのかを答えられる知識を備えていることが最低限のマ ナーという気がします。「無宗教」というのは答えになりません。 【atheist】(無神論者) というのは、それはそれで強固な信念の 裏打ちが必要とされますから。 正月は初詣でで始まり、2月と10月にバレンタインとハロウィー ンに浮かれ、12月にはクリスマスを祝って締める1年を過ごして いると、宗教に無頓着になりがちですが、他の国ではそれは通じま せん。 2.大統領選と「宗教」というタブー 年が明け、アメリカでは11月の大統領選挙に向けて、野党である 【Republicans】(共和党) が候補を決めるのにてんやわんやして いますが、おそらく、宗教というタブー領域に踏み込まなければな らない時期がやってきそうです。というのも、最有力候補とされて いるミット・ロムニー氏がモルモン教[注2]徒だからです。 ------------------- [注2] モルモン教:末日聖徒イエス・キリスト教会の俗称。アメリ カで1830年に立ち上げられた新興宗教。古代アメリカ大陸で記 録された「モルモン書」を「聖書」と共に聖典とする。 ------------------- かつてジョン・F・ケネディ大統領が当選したときも、皆が驚いた のは43歳という若い大統領が誕生したということよりも、初のカ トリック教徒ということがあったのです。それ以外は(現在に至る まで)ずっとプロテスタントの大統領でしたから。 ▽────────────────────────────▽  As the Republican voting moves South, with primaries in  South Carolina on Saturday and in Florida on Jan. 31,  the religion of Mitt Romney, the front-runner, may be an  inescapable issue in many voters' minds. In South  Carolina, where about 60 percent of Republican voters  are evangelical Christians, Mr. Romney, a devout Mormon  and a former bishop in the church, faces an electorate  that has been exposed over the years to preachers like  Mr. Roberts who teach that the Mormon faith is apostasy.  Many evangelicals have numerous reasons, other than  religion, for objecting to Mr. Romney. But to understand  just how hard it is for some to coalesce around his  candidacy, it is important to understand the gravity of  their theological qualms.  土曜日にサウスカロライナ州、1月31日にフロリダ州で予備  選が行われ、共和党の投票が南下するに従って、最有力候補の  ミット・ロムニー氏の宗教の問題が、多くの有権者の心に引っ  掛かってくることは避けられないだろう。共和党の有権者の約  60パーセントが福音主義キリスト教徒であるサウスカロライ  ナ州において、敬虔(けいけん)なモルモン教徒であり、教会  のビショップであったロムニー氏は、モルモンの教義を背教だ  と説くロバーツ氏のような牧師に長年にわたって接してきた有  権者に立ち向かうことになる。  福音派たちの多くは、宗教以外にもロムニー氏に反対する理由  には事欠かない。しかしながら、彼らの神学上の不安の大きさ  を理解することによって、ロムニー氏を党の候補とすることを  軸に結集するのが一部の人たちにとってはいかに困難かという  ことだけは理解できるはずだ。  △────────────────────────────△  ・ Republican: ①共和党の ②共和党員  ・ primary: (大統領選候補指名争いの)予備選挙  ・ religion: 宗教、宗派  ・ inescapable issue: 逃れられない問題  ・ evangelical Christian: 福音主義キリスト教徒(聖書を重    視するプロテスタントを指す)  ・ devout: 信心深い、敬虔な  ・ bishop: (カトリックの)司教、(モルモン教の)ビショッ   プ  ・ electorate: 有権者、選挙区  ・ be exposed to: ~にさらされる、触れる  ・ preacher:(プロテスタントの)牧師  ・ faith: 教義  ・ apostasy: 背教  ・ numerous: 多数の  ・ object to: ~に反対する  ・ coalesce: 連合する、まとまる  ・ candidacy: 立候補  ・ gravity: 重大さ  ・ theological qualms: 神学上の不安    [出典] The New York Times. January 14, 2012      http://nyti.ms/x8c0L6   年が明けて一気に始まる予備選では、アイオワ州、ニューハンプシ ャー州の次に、サウスカロライナ州、フロリダ州と続くので、 【move South】(南下する)という表現を使っています。[S]が大 文字になっているのは、 【the South】(南部)という土地を指し ているからです。アメリカ南部は 【evangelical Christian】(福 音主義キリスト教徒)、あるいは【Evangelist】(福音派)と呼ば れる保守派の人が多いので、なおさら大問題というわけです。 【front-runner】は「先頭を走る人」、つまり最有力候補のこと。 この【runner】という言葉があるので、【runner-up】が「2番手」 になるわけですね。この後「3位」が【second runner-up】、4位 が【third runner-up】となるので、ややこしいかもしれません。 【electorate】(有権者)は、 [L] と [R] の発音が難しい日本人 にとっては【elect】(~を選出する)を【erect】(勃起する)と 言ってしまう、という下ネタジョークがありますが、苦手なものは しょうがないですよね。ですから [L] と [R] が両方入ったこの単 語も避けたいところです。同じ意味の【voter】【voter district】 と言い換えればいいでしょう。 【theological qualms】(神学・宗教上の不安)の【qualms】は単 数形で使われることはほとんどないので、このまま複数形で覚えて しまう方が楽でしょう。「疑惑」とも訳されますが、要するに「心 に引っ掛かること」という意味です。 3.モルモン教はキリスト教? モルモン教徒たちは国内外での布教活動を義務づけられているので、 日本でもモルモンの宣教師や布教活動中のボランティアの信徒たち と接触する機会はあると思いますが、彼らの正式名は 【Church of Jesus Christ of Latter-day Saints】 (末日聖徒イエス・キリス ト教会)と言います。キリストは神ですが、教祖はジョセフ・スミ スという開拓民で、根本的なところで、ドイツ系移民の宗教集団の 【Amish】(アーミッシュ) よりも「異端」と見なされることが多 いのです。 ▽────────────────────────────▽  Mormons consider themselves Christians ― as denoted in  the church's name, the Church of Jesus Christ of  Latter-day Saints. Yet the theological differences  between Mormonism and traditional Christianity are so  fundamental, experts in both say, that they encompass  the very understanding of God and Jesus, what counts as  Scripture and what happens when people die.  “Mormonism is a distinctive religion,”David Campbell,  a Mormon and an associate professor of political science  at the University of Notre Dame who specializes in  religion and politics.“It's not the same as  Presbyterianism or Methodism. But at the same time, there  have been efforts on the part of the church to emphasize  the commonality with other Christian faiths, and that's  a tricky balance to strike for the church.”  モルモン教徒は「末日聖徒イエス・キリスト教会」という教会  の名称にも示されているように、自分たちをキリスト教徒と見  なしている。しかし、モルモン教と伝統的なキリスト教の神学  上の違いはあまりに根源的で、その相違点には、何を聖典と見  なすかや人間は死んだらどうなるかといった、まさしく神とイ  エスの理解そのものまで含まれていると、双方の専門家たちは  述べている。  「モルモン教は独特の宗教です」と言うのは、ノートルダム大  学で宗教と政治を専門とし、政治学を教えているモルモン教徒  のデイビッド・キャンベル准教授だ。「長老派やメソジスト派  とは違います。しかしその一方で、教会側でも他のキリスト教  教義との共通点を強調する努力がなされてきており、教会にと  っては微妙なバランスを取ることを意味します」 △────────────────────────────△  ・ consider oneself: 自分を~と考える  ・ denote: ~を表示する、示す  ・ fundamental: 根本的な、根源の  ・ encompass: ~を含む  ・ count as:(主語を)~と見なす、~として教える  ・ Scripture: 聖書、聖典  ・ distinctive: 独特な  ・ associate professor: 准教授  ・ specialize in: ~を専門に扱う、専攻する  ・ Presbyterianism: 長老派(プロテスタントのカルヴァン派    の教派)  ・ Methodism: メソジスト派(プロテスタントの教派)  ・ at the same time: その一方で、それと同時に  ・ on the part of: ~の側の  ・ emphasize: ~を強調する、目立たせる  ・ commonality: 共通点  ・ tricky balance: 微妙なバランス  ・ strike (a balance): 釣り合いを取る    [出典] The New York Times. January 14, 2012      http://nyti.ms/x8c0L6 その基本理念もそうですが、しばしば問題視されるのが、モルモン 教成立時の【polygamy】(一夫多妻制)です。ロムニー家のルーツ を探った本では、彼の曾祖父(そうそふ)は、アメリカで問題視さ れつつあった、この一夫多妻制を守るために国境を越え、メキシコ に移住したとしています。 ▽────────────────────────────▽  As for the prominent role the Romney family has played  in Mormon history, the book's authors say this is little  known outside the church because“Mitt rarely talked  about the special legacy of his ancestors.”When he did,  he often offered a truncated version: his book “Turnaround,”Mr. Kranish and Mr. Helman write, recounted  the story of his great-grandfather Miles's dramatic  journey to Mexico in the 1880s,“but left out most of the  details, with no mention of Miles's multiple wives or his  perilous assignment to create a sanctuary for polygamy  across the border.”  モルモン教の歴史においてロムニー家が果たしてきた大きな役  割については、教会以外ではあまり知られていないと、この本  の著者たちは述べている。その理由については「ミット(・ロ  ムニー)は自らの祖先による特殊な遺産については、ほとんど  語らなかった」からで、語ったとしても、多くの場合ごく短く  省略された説明であったとしている。ロムニー氏自身の著書、  『Turnaround』では、1880年代に彼の曾祖父マイルスがメ  キシコへ感動的な旅をした物語が詳しく語られているが、「詳  細はほとんど省かれ、マイルスの何人もの妻や、国境を越えた  一夫多妻制の聖域を築くという危険な使命については、何も触  れていない」と、著者のクラニシュ氏とヘルマン氏は書いてい  る。 △────────────────────────────△  ・ as for: ~に関しては  ・ prominent role: 大きな役割  ・ rarely: めったに~しない  ・ special legacy: 特殊な遺産  ・ ancestor: 先祖、祖先  ・ truncated version: 省略された説明  ・ turnaround:(会社などの)再建、立て直し   ・ recount: ~を詳しく話す、物語る  ・ multiple: 複数の、多数の  ・ perilous: 危険な、冒険的な  ・ assignment: 任務、使命  ・ sanctuary: 神聖な場所、聖域  ・ across the border: 国境を越えて    [出典] The New York Times. January 16, 2012      http://nyti.ms/zDIlmW 【special legacy】(特殊な遺産)の【legacy】という言葉、日本 語でピッタリくる訳語がない気がするのですが、つまりは歴史を振 り返ったときの評価のことを指します。偉業、風評、伝説……どれ もしっくりきません。 結局、ロムニー氏のご先祖様は、メキシコで戦争が始まり、それを 逃れて再びアメリカに帰ってきたというわけです。 ほかにもモルモン教独特の風習として【temple garment】と呼ばれ る下着を着ける、というものがあります。神の教えを守る約束の印 として身につけるのですが、色は白で、上は半袖で下はひざの上ま ですっぽり覆い隠す肌着で、防寒用ではありません。モルモン教徒 以外の人が手に入れるのは難しく、オークションサイトに出されて もすぐに削除されてしまいます。 モルモン教をバカにするときに「マジック・アンダーウェア」と揶 揄(やゆ)されることもあります。これを着ることによって彼らは 貞節が守られると信じているんだろう、というわけです。これこそ、 知ってはいても誰も表向きには語らない、宗教の闇の部分かもしれ ません。 4.不協和音とハーモニーの街 では、ミット・ロムニーの対立候補として、共和党の保守派をまと められる人はいるのでしょうか? 今のところ、リック・サントラ ムとニュート・ギングリッチが有力ですが、どうなっていくのでし ょう。 ▽────────────────────────────▽  With new calls on Monday for Republicans to rally around  Mitt Romney as their presidential nominee, some  conservatives showed new signs of fracturing despite a  vote over the weekend by religious leaders to coalesce  behind Rick Santorum as an anti-Romney alternative.  党の大統領候補としてミット・ロムニー氏の下に結集しようと  いう新たな呼び掛けが月曜日に共和党員に向けてなされたこと  で、週末に宗教的指導者たちが反ロムニーの選択肢としてリッ  ク・サントラム氏の下に団結することを投票で決めたにもかか  わらず、保守派の一部に新たに分裂の兆しが見えた。 △────────────────────────────△  ・ rally around: ~に下に結集する  ・ presidential nominee: 大統領候補  ・ conservative: 保守派  ・ fracture: 割れる  ・ despite: ~にもかかわらず  ・ anti-Romney alternative: 反ロムニーの選択肢    [出典] The New York Times. January 16, 2012      http://nyti.ms/zZ2mLH 【coalesce behind】(~の下に団結する)は 【rally around】と ほぼ同じ意味ですが、【coalesce】の方が政治的な意味合いが強く なります。 そもそも、アメリカの憲法は【separation of church and state】 (宗教と政治の独立)をうたっており、これは建国の父であり、第 3代大統領であるトーマス・ジェファーソンの宣言からきています。 クリスマスについて書いた昨年暮れのメルマガとかぶってしまう話 になってしまいましたが、こうしたことを踏まえて見ていくと、自 由で進歩的のように見えていたアメリカという国の風景が違ったも のに見えてくるかもしれません。そして、その中でも雑多な人種や 価値観が集約され、不協和音のように軋(きし)みながらも独特の ハーモニーを奏でるニューヨークという街の魅力を伝えていこうと 思っていますので、これからもよろしくお願いいたします。 5.オマケ 日本発の英語コンテンツで気になるのが、「’」(アポストロフィ ー)の使い過ぎです。日本語の「~の」という感覚で使うのはダメ です。日本語の方を「~が所有するところの、~のものである」と 言い換えてみて違和感がないときのみ、使うべきです。基本的に、 フレーズが短ければ短いほど、的確にピタッと語感まで伝えるのは 難しくなります。ちなみに「クール・ジャパン」のロゴとして使わ れている「Japan Next」も相当変です。 |||--□■ 大原ケイ・OHARA Kay ■□--||| NYはマンハッタン在住の文芸エージェント。自称・元祖帰国子女。 アメリカの書籍出版業界の裏表に通じるが、特に電子書籍事情に詳 しく、各種メディアに寄稿。NYのローカルネタ、ネコ画像、全米 の馬鹿ニュース、日米文化比較、ネイティブの英語などにも日々、 関心を払っている。 近著は『ルポ 電子書籍大国アメリカ』 (アスキー新書) 。 ツイッター→ http://twitter.com/Lingualina ブログ→ http://oharakay.com ☆ CNN.co.jp ☆‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥☆ CNN.co.jp ☆ CNNの最新ニュース、話題の事件、こぼれ話などを配信中! http://www.cnn.co.jp ☆ CNN.co.jp ☆‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥☆ CNN.co.jp ☆ ■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【4】 あとがき 『こよみのページ』によると、本日は「左遷の日」「お詫びの日」 だそうです。前者は菅原道真が醍醐天皇に左遷されたこと、後者は 神聖ローマ皇帝ハインリヒ4世がローマ教皇グレゴリウス7世に許 しを乞うた、「カノッサの屈辱」が由来のようです。 (こよみのページ http://koyomi.vis.ne.jp/ ) なんだか、うつむき加減な一日のように思ってしまいますが、本日 オーストラリアで行われるスポーツの結果によっては1月25日と いう日の歴史が塗りかえられるかもしれません。 そう、テニス全豪オープンでベスト8に進出した錦織圭選手の試合 です。準々決勝の相手はアンディ・マリー選手。手強すぎる相手で はありますが、昨年からの錦織選手の躍動をみていると勝利を信じ たくなってしまいます。 歴史的な瞬間の目撃者になれることを祈りつつ! (橋) □■今号の一冊・・・ 「紀伊國屋じんぶん大賞2011」大賞受賞!/『暇と退屈の倫理学』 http://www.kinokuniya.co.jp/20120121100050.html --------------------- ◆次号は2月8日配信予定です。 ◆当メルマガへのご意見・ご感想は以下アドレスにお寄せください。 → eeclub@asahipress.com ◆バックナンバーはこちら → http://ee.asahipress.com/eeclub/easy.html?uiaid=easy4 ────────────────────────────── メルマガの『文字や記号がずれて読みづらい』方は・・ Outlook Express をお使いの場合、 (オプション)-(読み取り)-(フォント) で[MS明朝]や[MSゴシック]に設定して下さい。Mac や他のメー ラーをお使いの場合Osaka等幅など「等幅フォント」をお勧めします。 ────────────────────────────── 朝日出版社:営業部 〒101-0065 東京都千代田区西神田3-3-5 TEL  :03-3263-3321 FAX  :03-5226-9599 E-MAIL:eeclub@asahipress.com http://www.asahipress.com/?uiaid=easy0 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━