**** 2006/05/17 ******************************************** ☆★ EE Club mail magazine ★☆ ~英語を“楽習”しましょ~ ******************************************** 第33号!***** 5月だというのに、じっとりした日が続きます。 梅雨の足音が聞こえるようですね。 http://www.asahipress.com/ ■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ contents ━━━━ 【1】 好評既刊のご案内 【2】 佐々木かをりさん、インタビュー裏話 【3】 連載=日本人英語につける薬 【4】 あとがき ♯復帰を祈って ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■ 【1】 好評既刊のご案内 <新 TOEIC テスト実施間近!> □『邪道よ、退け! TOEIC TEST 攻略の王道【リスニング編】』 新 TOEIC テスト実施間近!(5月28日実施) 米国・英国・カナダ・オーストラリアのネイティブが録音した CD2枚付き!(新 TOEIC テストでは4種類の発音が採用) ⇒http://www.asahipress.com/2005/toeic_test.html □『歴代アメリカ大統領ベスト・スピーチ集』 フランクリン・D・ルーズベルトから、現ジョージ・W・ブッシュ まで、12 人の大統領の名演説を肉声で収録! リスニング/シャドーイングに「本物」の迫力と感動を! 格調高く語られる英語の中に、現代史の息づかいが聞こえる! ⇒http://www.asahipress.com/2006/speech.html 【EE Club 優待会員の方には特別割引価格でご提供】 ⇒https://club.asahipress.com/member/customer/member.html ▼▽━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【2】 佐々木かをりさん、インタビュー裏話 EE6号の巻頭インタビューは、(株)イー・ウーマン、(株)ユ ニカルインターナショナルの社長を兼務しながら、さまざまな委員 会の委員、TVでのコメンテイターとして活躍中の佐々木かをりさ んです。海外渡航歴は約 30 カ国。'96 年には、来日したヒラリー・ クリントンさんとのプライベート昼食会に、日本で活躍する女性 13 人の1人として招かれました。 女性の持つ大きな可能性を具現化しているような佐々木さん、英語 に関してもユニークな道を歩んできました。その話は本誌に譲り、 ここでは誌面では紹介できなかった佐々木さんのお話をメルマガ読 者にご紹介します! …………………………… (以下、佐々木かをりさんインタビュー) アメリカ人と結婚していた叔母の子どもたちに、初めて英語を使い ました。彼らの家の2階には夢のようなトイ・ルームがあって、そ こで遊びたかったんです。それで、「2階へ行こうって、英語でど う言うの?」と父に聞いたら、“Let's go upstairs.”だと教えて くれたので、車の中でこの言葉をずっと唱えていました。叔母の家 に着いたとたん、 “Hello, let's go upstairs.” って言ったら、 “Yes.”と言われて、階段を登っていったのを今でも覚えています。 父は英語を話す人で、私が小学生のころ、ものすごく高い英語のブ リタニカの百科事典を買ってきたんです。大人用と子ども用のフル セットでした。私が日本語の百科事典を買ってくれと言うと、「あ れを読め」と言われ、まだ英語が読めないころはすごく苦労しまし た。でも大学に入ってからはとても役に立って、読める喜びも感じ ました。父は、「社会なんて勉強しなくていい。教科書に書いてあ る歴史や内容はどんどん変わるから。だが、国語と算数と英語だけ はしっかり勉強しておけ」というような人でしたから、私に海外と 関係のある人になってほしいと思っていたようですね。 $--…---…---…---…---…---…---…---…---…-…---…--$  EEを友達にすすめてアフィリエイト報酬をゲットしよう!     ◎詳しくはこちら ⇒ http://ee.asahipress.com/ $--…---…---…---…---…---…---…---…---…-…---…--$ ▼▽━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【3】 連載=日本人英語につける薬 〔 第30回 ● あいまいさを避ける--その2 〕 今回は、バッサリ切ります。 という宣言を読んで、この「切る」は英語でどう言うか、などと日本 語の単語にとらわれた考えをしないこと。訳すのなら、文意をとり、 次のようにするのがよいだろう。 “I'll go ahead and be critical this time. I am not pulling any punches.” (厳しくいくよ。容赦しないよ) さて、前回取り上げた“ambiguity”(あいまいさ)については、それ もよいとする考えが日本では根強いようだ。しかし、私はそうは思わ ない(I disagree!)。少なくとも、国際舞台でのコミュニケーション ではよくない。 これに関した読者からの意見を紹介する。Kさんは次の意見を送って くれた。 「英語のあいまいな表現ならば、たとえば “Won't you come to the party?”(パーティーに来ない?) と聞かれたときにやんわりと断る “I'll think about it.”(考えておきます)のような表現があたる と思うのですが、いかがでしょうか」 これについては、まず、上の文は誘い方としてはカジュアルすぎる。 やわらかく、“Would you like to come to the party?”と聞くのが 普通だ。そして、“I'll think about it.”はまったく「やんわり」 ではない。これは「行く気はない」ということなのだ。正直言って、 大変に無礼(rude)な答え方である。 というのも、パーティーのホストには準備を行う必要があるからだ。 つまり、だれが来るのか、そしてその人数も知りたいのだ。丁寧に、 正確に答える必要がある。だから、 “I'd love to. But I'm afraid I have a previous engagement.” (ぜひ行きたいけど、先約があるんだ) という断り方こそが「やんわり」なのだ。意味をぼかす必要はまった くない。 あいまいさからは離れるが、パーティーのお誘いに対する答え方の例 をもうひとつ。 あるカナダ人家庭のホームパーティーによばれた日本人の女性は、英 語のかなりできる人であったが、“I'll come if I can.”と答えた。 これは、 日本式の「行けたら行く」という言い方の訳だったらしい。 ところが、これを聞いたホストは顔を真っ赤にして怒り、第三者の私 にまで、“That's unbelievable. I will never invite her again.” (なんという答えだ。もう二度と招待しない)と言っていた。 その怒りはもっともだと、私は思う。それに、日本式の「行けたら行 く」という言い方自体も、変ではないだろうか。 話を戻そう。 あいまいさを避ける理由はいろいろあるが、なかでも大きいのが相手 に対する“respect”である。 相手に「言わんとすることを伝える」 のがコミュニケーションであり、「相手には、その内容を正確に知る 権利がある」と思うのがリスペクトだ。 それでは、私の職業の例を出す。通訳者は“interpreter”で、 翻訳 者は“translator”である。ところが、翻訳・通訳のサービスや作業 は“translation and interpreting”というのが現在の呼び方である。 この話をしたら、編集者が下記のように伝えてくれた。 「Google 検索しましたところ “translation and interpreting”で 515,000 件、 “translation and interpretation”で 666,000 件と なり、 (中略)必ずしも“interpreting”が優勢だとは言い切れない と思うのですが、(後略)」 この件についての説明として、次を読まれたい。 “interpretation”のもともとの意味は「解釈」である。その動詞の “interpret”を使って、“How do you interpret this?”と言えば、 「これをどのように解釈するか?」ということだ。 これらの語は、芸術や音楽に関した文脈では、「表現(する)」とい う意味にも使われる。“Ozawa's interpretation of Beethoven”(小 沢流に解釈したベートーベン音楽の表現)というように。 以上が、現在の“interpretation”の使い方のほとんどである。 それでは、言葉や単語を「通訳する」ときにどのように言うかという と、例えば「寿司はどう通訳しますか?」ということを伝えたいとき には、“How do you translate‘sushi’?”と言う。つまり、「翻訳 する」が「通訳する」を兼ねてくれるのだ(ところで、この質問に対 する私の答えは、“You don't.”=「訳さない」だ)。 これは日本人には驚きかもしれないが(This may surprise you, but)、 “Longman Advanced American Dictionary”など多くの英英辞典では、 “interpretation”を引いても、「通訳」つまり“oral translation” という定義はいまや出ていない。 また、私の経験では、アメリカやカナダの一流といわれる翻訳・通訳 会社の名刺には、“Translation and Interpreting”となっている。 私の属する通訳・翻訳のチームでも、スタッフを紹介するときには、 “For translation, we have Mr. Toda. And for interpreting, Mr. Suzuki and Mr. Seki.”などと言う。“interpretation”という語は 使わず、必ず、“translation and interpreting”なのだ。 このように、“interpretation”と“interpreting”という2つの語 は、棲み分けをし始めている。 ということで、 時代の先を行くことになるが、 編集者への私の答え は、 「上記の 666,000 件のエントリーは現在の使用についてきてい ない」である。私の予想では、“translation and interpreting”の ほうにどんどん流れていく。そのほうが、意味が単純で分かりやすい からだ。 “An interpreting company which interprets its services as interpretation is not interpreting up-to-dately and therefore should be interpreted as outdated.”  (通訳会社で自社のサービスを「解釈」と表現している会社は、  最新の解釈をしていないので、時代遅れとみなされるべきだ) クリスという英国人のコンサルタントと遊びながら作ってみた。ひね くれた文章だが、文意は、あいまいさなく伝わる。 “What's your interpretation of this column?” (みなさんはこのコラムをどう解釈しますか?) ◆ Shawn's Words (ショーンのひと言)◆ “ambiguity”は「両義性があってはっきりしないこと」ですが、 一 般に「はっきりしない」という意味で使われる言葉には、そのほかに “vague”や“obscure”などがあります。 これらが表しているのは、 “lacking clarityof meaning”(意味の明確さが不足している)とい うことです。 “ambiguity”について、もうひと言。 私の職場のプロジェクトマネ ージャーが、たった今、質問に答えてこう言いました。 “Is my answer, in anyway, ambiguous?” これは、“Is it clear?”(はっきり分かりましたか?)を少し硬く した感じの言い方ですが、 説明や返答には“ambiguous”はダメだと いうことが当然のこと(Tha's a given.)として含意されています。 ◆ Classified: Position Wanted ◆ Seeking an interpreting (E/J)and/or teaching (English) position. Well experienced with solid track records in both fields. Japanese male, age 50, in excellent health. Based in Tokyo but will travel. If interested, please contact Shawn at number or address below. == 執筆者プロフィル Shawn Seki (ショーン・セキ) 30 年を北米で、20 年を日本で過ごす。和洋を行ったり来たりの人 生。自称「本邦初の現代口語英語評論家」。持論は、「英語は生き ている」、「英語はからだにイイ」。 現在、通訳・翻訳者として自動車業界の英国系コンサルティング会 社に勤務のほか、英語講師として活動中。 最近、外資系企業で、外国人社員のための日本語講師も始めた。 本人へのご意見・ご連絡は下記まで。 ご意見お待ちしております。 PHONE : 090-9291-4085 E-MAIL : skiskiski2000@hotmail.com ∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥☆SBS ELT NEWS☆    ~ 最新の輸入英語教材をご紹介 ~ http://www.schoolbookservice.com/ ☆SBS ELT NEWS☆‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵ ■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【4】 あとがき 左手首骨折の大怪我を負った、ヤンキース松井秀喜選手の 会見が今朝行なわれました。 手術の疲れ、精神面の消耗からか表情には疲れがにじんで いましたが、記者からの質問にはっきりと答える姿をみて、 少し安心しました。 星陵高校時代から、グランド内の全力プレーはもちろんの こと、グランド外での真摯な対応に、勇気づけられたもの です。 怪我をしたのも打撃の際でなく、守備機会でのこと。 バッティングの調子に波はあっても、走ること・守ること ではつねにチームに貢献できる、そんな信念から起きてし まった怪我のように思います。 連続試合出場が途絶えてしまったのは残念ですが、じっく り治療に専念して、完治するのを祈るばかりです。(橋) □■今号のおすすめ・・・ 『調理場という戦場』 http://www.asahipress.com/hobo/saisu.html --------------------- ◆次号は6月7日配信予定です。 ◆当メルマガへのご意見・ご感想は担当の橋本までお寄せください。 → hashimoto@asahipress.com ◆バックナンバーはこちら → http://www.asahipress.com/eeclub/mm.html ────────────────────────────── メルマガの『文字や記号がずれて読みづらい』方は・・ Outlook Express をお使いの場合、(オプション)-(読み取り)-(フォント) で[MS明朝]や[MSゴシック]に設定して下さい。Mac や他のメー ラーをお使いの場合Osaka等倍など「等倍フォント」をお勧めします。 ────────────────────────────── ◆当メールは、EE Club にご登録いただき、配信を希望された方に 配信しています。 当メールの配信先変更/配信中止は、下記 URL よりログインして いただき、「会員情報変更」にてお願いします。 https://club.asahipress.com/ 朝日出版社:営業部 〒101-0065 東京都千代田区西神田3-3-5 TEL  :03-3263-3321 FAX  :03-5226-9599 E-MAIL:eeclub@asahipress.com http://www.asahipress.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━