**** 2006/09/20 ******************************************** ☆★ EE Club mail magazine ★☆ ~英語を“楽習”しましょ~ ******************************************** 第41号!***** 今日から秋彼岸に入ります。気づかぬ間に季節は移り変わって ゆきますね。 目標をもって日々過ごしていきたいものです。 http://www.asahipress.com/ ■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ contents ━━━━ 【1】 明日締め切り!「EE Club 英検第4回」 【2】 東儀秀樹さん、インタビュー裏話 【3】 連載= Express Yourself 【4】 あとがき ♯運命のくじ引き ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■ 【1】 明日締め切り!「EE Club 英検第4回」 「EE Club 英検」では、隔週でネイティブがよく使うフレーズを取 り上げて行きます。ヒントと例文を参考にご解答頂き、正解者には 抽選で書籍・グッズをプレゼントします♪ ★…---…---…---…---…---…---…☆ 明日(9/21)、応募締め切り! ☆…---…---…---…---…---…---…★   正解者から抽選で3名に書籍・グッズをプレゼント!             ▼ ▼ https://club.asahipress.com/member/customer/quiz/index.php ▼▽━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【2】 東儀秀樹さん、インタビュー裏話 EE10月号の巻頭インタビューは、雅楽師として活躍中の東儀秀樹 さんです。“18歳の帰国子女”という変わった経歴で宮内庁学部の 雅楽の世界に飛び込んだ東儀さんは、典雅な古典音楽の世界を表現 する一方で、皮ジャンに身を包み、エレキギターでロックを演奏す るという、幅広い音楽活動を続けています。お邪魔したご自宅のお 部屋は、センスよく飾られた楽器やアジアン小物、コンピューター 類、CD、MD がぎっしり。 東儀さんの創作世界をそのまま形にした ような趣きでした。 2004年、東儀さんは自ら上海におもむき、中国民族楽器の演奏家を 探してプロデュース。それが「TOGI + BAO」のユニットです。 今年も7月から待望のツアーが行われました。メルマガでは、本誌 ではご紹介できなかったこのユニットのお話です。 …………………………… (以下、東儀秀樹さんインタビュー) 雅楽を演奏することによって、僕は、世界のさまざまな民族音楽や 文化に対して、興味や敬意を持つようになったのだと思います。自 分の未知なる音楽を求めて上海に行き、上海民族音楽団の若者たち と出会いました。彼らの高度な技量にわくわくし、新しい音楽表現 に出合え、彼らの中から6人を選んでユニットを結成しました。音 楽は言葉を超えるとよくいわれますが、彼らとの活動を体験すると、 それが実感できます。 技術が素晴らしければ、いいコラボレーションになる、とは限りま せん。一番大切なのは人間関係です。気が合う、この人と演奏した い、そういった空気が大切で、それがいいコミュニケーションとな り、いい信頼関係が結べるのです。それが外国人同士なら、自然と 国際親善として実っていきます。僕たちは音楽を通じて、政治家が できないような国際交流をしているのかもしれません。そう思うと、 「音楽の力ってすごい。音楽家でよかったなあ」と、あらためてう れしくなってしまうのです。 $--…---…---…---…---…---…---…---…---…-…---…--$  EEを友達にすすめてアフィリエイト報酬をゲットしよう!     ◎詳しくはこちら ⇒ http://ee.asahipress.com/ $--…---…---…---…---…---…---…---…---…-…---…--$ ▼▽━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【3】 連載= Express Yourself <ビミョ~>な日本語、英語で言ってみよう! 〔 第2回 ★ アメリカから日本を見る〕 こんにちは。まだどっこい生き残っている残暑の余波と秋の兆しが 綱引きをしているような気候ですね。街では、半そでのブラウスを 着ながらも、足元はブーツでいち早く秋をファッションに取り込ん でいる女性の姿をちらほらとみかけるようになりました。 さて、今回は“Corporate America”についてですね。 日本では、間もなく「安倍新政権誕生」の運びのようですけれど、 安倍官房長官は「格差社会」において「負け組」となってしまった 人のための「再チャレンジ推進」を提唱しています。 「機会の平等」を保障し、そして「再チャレンジ」を可能にする、 そうです。 「機会の平等」なんて聞くと、 アメリカの“Equal Opportunity” ※1(本文に続く“Tips”参照)論争を思い出してしまい、これが 本当に日本の政策議論なのかしらと自分の耳を疑ってしまいます。 でもまぁ、 “No wonder.” (それもそのはず。不思議=“wonder”なことは何もなく)    竹中平蔵経済財政担当大臣が中心となり推進してきた日本の経済改 革は、アメリカ型の自由な市場を目指すということが根幹にあった のですから。 日本の金融市場における外資の台頭は目覚ましく、海外のヘッジフ ァンドの日本市場の投資は特に今年に入ってから劇的に増加してい ます。金融各社は世界中から日本に人材をかき集めています。 ニューヨーク証券取引所の値が届く瞬間に合わせて出社すると遅く とも朝7時には会社に入る。帰宅時間は午前2時、3時が当たり前 で、オフィスでは英語が飛び交い、屈強なアメリカ人トレーダーと 金融商品の値段をめぐって口角沫を飛ばしてやり合っているアナリ ストの友人が何人もいます。彼らの姿を眺めながら私は 「これは“Corporate America”だ」 と思いました。 コーポレート・アメリカ。これは「日本株式会社」のようにアメリ カの企業文化を表す言葉として多用されます。教育の最終目的は、 MBA取得。ネクタイをきっちり締め、少し時間が空いたら隣のビ ルのジムに行って体を鍛え、ひたすら年俸アップを目指してがむし ゃらに働くカルチャー、それが“Corporate America”です。 社会 人になって数年間をそんなふうに過ごしたら、郊外に家を購入、子 どもにも自分と同じような教育を受けさせる。 そうやってアメリカ式「勝ち組」が再生産されていく。 “I'm part of Corporate America myself, but...” (私はコーポレート・アメリカの一員だが…) という前置きをよく聞きます。その後に続く言葉は大抵ややそんな 人生のあり方に疑問を呈するたぐいのものが多いような印象を受け ます。皆、それがメインストリームだから仕方なくそのレールに乗 っているけれど、 “Maybe they themselves are wondering whether  they are leading humane lives or not.” (「果たしてこれが本当に人間的な生きかたなのか」と  自問自答しているのかもしれません) “Corporate America”を、 「労働者の権利」を歴史上守り続けて いるフランスが自国に持ち込もうとしました。ところが、肝心の労 働者の猛反発にあい、政府は若者の雇用促進法を撤回しました。そ れは、先進国の中では驚くほど手厚い「労働者保護」の包囲網を少 し解いて、雇用の「流動化」を促進させようとするものでした。一 方で高度なビジネス教育を受けた若者がどんどん国外流出していっ ています。日本はこれからどんな道を選択していくのでしょうか。 “Corporate America”に似た日本語として思い浮かぶのが、 「日 本株式会社」=“Japan Co.”ですが、 両者の経済のあり方は正反 対ですから、注意しなくてはなりません。 “Corporate America” が弱肉強食の自由市場主義であるとするな ら、「日本株式会社」はともすると「社会主義」と揶揄(やゆ)さ れることもある、国民一丸となって経済発展を遂げ、その利益を公 平に分配するというものだからです。そして、過去10年間にわたる 日本の経済改革は、『脱「日本株式会社」入「コーポレート・ジャ パン」』と言うべきものでした。 ただ“Corporate America”を無反省に模倣するものではなく、 あ るいはジパングでも大日本帝国でもなく “Corporate Japan”を模 索すること、「アジアの中の日本」について考えることが必要なの ではないでしょうか。 “Just what kind of‘society’this‘re-challenge’(plan)  is urging the‘losers’to challenge for,  that is the question.※2” (この「再チャレンジ(推進計画)」が、「負け組」にチャレンジ  させようとしているその「社会」とはどんな「社会」なのか、そ  のあり方が問われます) 「変えなければならない」とばかり思ってしまう「社会」ですけれ ども、「なにかが変わるかもしれない」と思えることも起きます。 先日のラジオの番組でロイター通信から入ってきたニュースは “It's natural when you come to think of it, but it still is a surprising news.” (考えてみれば当然だけれど※3、それでも驚きなニュースです) でした。「当選すればアメリカ初のイスラム教徒連邦議会議員誕生 か、ミネソタ州議会議員の Keith Ellison(キース・エリソン)、 民主党予備選挙で勝利」というニュースを、私は伝えました。 新聞の見出しではこんな文句が踊りました。 “Historic Primary Takes Shape In Minnesota” (ミネソタで歴史的な予備選挙) 60年代の“Black Power Movement”=「ブラックパワームーブメン ト」でも、イスラム教の影響力は強力だったし、モハメド・アリに なったカシアス・クレイだって改宗したわけだし、イスラム教徒っ てアメリカにたくさんいると思ってはいたので、今まで連邦レベル の議員にイスラム教徒がいなかったというのは、ちょっと驚きだっ たわけです。 イスラム教徒ってアメリカ合衆国にどれくらいいるのでしょう? 一説には、50万人から80万人くらいだとも言われています。でも実 際には、その数を把握するのは難しいそうです。「移民」としての イスラム教徒と、アメリカ市民が改宗してイスラム教徒となった場 合では所属団体なども含めてだいぶ違いますし、不法移民として世 界各地からやってきている場合は数えたくても数えようがない。 ミネソタ州予備選挙で正式に連邦下院の民主党候補に選出されたエ リソン氏は、“African American”=「アフリカ系アメリカ人」で す。しかも彼は、当選すればアメリカ初のイスラム系下院議員にな るだけでなくミネソタ州から選出される初の“African American” の議員になるかもしれないんです。 彼は “diversity”=「多様性」の象徴として移民層を中心として 強い支持を得ているようです。 前回のメールマガジンでは、 アメリカの“class society”=「階 級社会」は「人種」と切っても切れない関係にあるため、単純に日 本の「格差社会」あるいは「階級が生まれつつあるように見える」 日本での現象をアメリカの “class society”と並列して考えるこ とはできないといったことをお伝えしました。 エリソン氏の登場は非常に大きな驚き、そして期待をもって迎えら れています。この期待とは、イラク戦争や移民対策といったさまざ まな大きな政策に対する、宗教と人種間の「違い」が強調されがち な昨今のアメリカにおいて、 「違いを乗り越えていく」 “get over the differences” (乗り越える、に近い) “overcome the differences” (超克する、克服する、に近い) “go beyond the differences”(むしろ<超越する>に近い) ことへの期待です。 ただ、忘れてはならないのは、アメリカ合衆国では「富」は、 “dividing factor”  階級格差といった「『分裂を生む』ファクター」 である一方で、 “unifying factor”  「富」を求めて誰もが公平に競争に参加するという次元において  「『統一への』ファクター」 でもあることです。 多民族から構成されるアメリカ合衆国では「統一」という言葉は非 常に特別な響きを持っています。 何か大きな問題があると、 “America divided”=「分断されたアメリカ」 “America unified”=「統一されたアメリカ」 というようにすぐ人々の意見、あるいは気持ちが「まとまって」い るのか、それとも「ばらばら」なのかどうかが議論の対象になりま す。イラク戦争ならびにイラクにおける米軍の関与においては、当 初“divided”であったものが、 最近では「反対」という方向に、 “unified”されつつあります。 英語では例えばこのように表現します; “Americans used to be divided over the Iraq War, but now they are unified in opposing the continuing presence of the U.S. army in Iraq.” (アメリカ国民はイラク戦争に関してばらばらの意見を持っていた  が<「意見」という単語は省略されます>、今では米軍のイラク  駐留継続に対して<一致団結して>あるいは<まとまって>反対 している) ブッシュ政権の支持率が下がってゆくにつれ、アメリカ合衆国は本 来の自国の外交政策の基本にあった“non intervention”=「非介 入」に立ち戻るべく “unified”=「統一され」つつあるように見 受けられます。一方で、日本社会をむしばむ「格差」=“economic gap”、“economic divide”や、「高齢化問題」=“the problem of aging society”、「財政赤字」=“budget deficit”といった 諸問題は日本をより一層の「分裂」=“division”へと向かわせて いるようです。 たしかに「改革」をせずに「増税」でごまかそうとする方や、内外 政策(domestic and foreign policies)ともにネオコンの親分気取 りの方に比べますと、内政ではどっちつかず※4の安倍官房長官の ほうがまだマシなのかしらむ、などと思ったりもします。 それでも彼の圧倒的な強さを見るにつけ、どうも自由民主党は明日 の “division”のために“unified”されているような気がしてな りません。 ◆◇Tips◇◆ ※1“Equal Opportunity” “Affirmative Action”=「積極的差別是正措置」(有色人種がよ りよい大学や会社組織に入ることができることを保障するため、一 定数の入学・採用を強制する政策)が導入されると、措置が白人に 対する逆差別であり機会の平等が失われるといった反対意見も出て きました。その一方で、それでもアメリカは「結果の平等」を追い 求めるべきなのだ、という姿勢からこの法律は長らく多くの少数民 族出身のアメリカ市民に対し、 よりよい教育への“opportunity” =「機会」を与えてきました。 ※2“That is the question.” “That is at stake.”とも言えます。 “at stake”の辞書的な意 味は「賭けられて、危険にさらされて」ですが、一般的に用いられ る場合は「問題となって」という形で使われることのほうが多いよ うです。 ~例文~  “What is at stake in the North Korean missile crisis,  is Japan's security.” (北朝鮮ミサイル危機で「問題となって」いるのは、  日本の安全保障である) ※3【考えてみれば当然だけれど】  =“It's natural when you come to think of it” ●“come to think of”=「考えてみれば」 “come to think of”は、「について考えるに『達すると』」とい う雰囲気があります。ということで、「考えてみれば」「考えをめ ぐらせると」あるいは「考えるに至ると」になります。 ●「当然」 「当然」はこのほか“course of nature”、“rightly so”(It's rightly so when you come to think of it...)、“reasonably so”、“justly so”などがあります。 “so”は付けなくても意味は通じますが、「そのようになるのは」 がこの“so“に省略されるので意味が全体として通じやすくなりま す。 ※4【どっちつかず】=“Jack on both sides”  やや古い表現ですが、政治的な「日和見主義」あるいは「風見鶏」 的な雰囲気を最もよく表すのは、この表現のような気がします。 “Jack of all trades”ですと、「マルチタレント」という感じで 何でもできるよい意味が出てきますが、「どっちつかず」ですと、 “Jack on both sides”が適切でしょう。 「どっちつかず」なのは彼が提案している「美しい国」が「内政」 では一体何を目指しているのかわからないからなのですが、ここで 一つ疑問があります。 「美しい国」は“A Beautiful Nation”でしょうか、 それとも“The Beautiful Nation”? どちらの訳を安倍官房長官は選ばれるでしょうか? 不定冠詞“a”ですと、 「複数ある美しい国の中の一つ」としての 「日本」、定冠詞“the”ですと、 まさに「唯一無二」の、これぞ 「美しい国の象徴」ともいうべき「美しい国=日本」になります。 ◇◆執筆者プロフィール◇七尾藍佳◇◆ コラムニスト(得意分野は国際関係&文学) TOKYO FM「Eyes on Japan」(Mon-Fri、5:00am~8:30am) にてキャスターをつとめるほか、各誌で書評やエッセーを連載中。 昭和53年5月26日 アメリカ合衆国ワシントンD.C.生まれ。 日本とスイス、韓国、チリ、サンフランシスコなどで生活。 東京大学教養学部地域文化研究科アメリカ文化卒業。チリに留学し て「南から北アメリカを考える」ほどの「アメリカ」オタク。 双子座O型、趣味はダイエットおよび美容全般。常に新しいダイエ ット法を考案。現在は「フルーツ」と「野菜スープ」を中心とした 「インセクト(=<虫>のような食生活ということで…)ダイエッ ト」を実践中、結構効果あり。 http://nanaoaika.com/ ∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥☆SBS ELT NEWS☆    ~ 最新の輸入英語教材をご紹介 ~ http://www.schoolbookservice.com/ ☆SBS ELT NEWS☆‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵ ■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【4】 あとがき プロ野球の高校生ドラフト会議が間近です。 甲子園優勝投手の斉藤投手は大学進学を表明しましたが、 駒大苫小牧の田中投手、愛工大名電の堂上選手、鷲宮の増 渕投手など、注目選手は目白押しです。 中でも注目は駒大苫小牧の田中投手。巨人をはじめ、複数 球団からの指名が予想されます。甲子園での激投はもちろ ん、抑えとして登板した日米親善野球での活躍も評価され ているようです。 さて、どの球団が引当てるか。 指名権のない高校生にとって、こればかりは運命に身を委 ねるばかりですが、後悔のない選択ができるといいですね。 (橋) □■今号の一冊・・・ 『未来はあなたの中に』 http://www.asahipress.com/new2/future/ --------------------- ◆次号は10月4日配信予定です。 ◆当メルマガへのご意見・ご感想は担当の橋本までお寄せください。 → hashimoto@asahipress.com ◆バックナンバーはこちら → http://www.asahipress.com/eeclub/mm.html ────────────────────────────── メルマガの『文字や記号がずれて読みづらい』方は・・ Outlook Express をお使いの場合、 (オプション)-(読み取り)-(フォント) で[MS明朝]や[MSゴシック]に設定して下さい。Mac や他のメー ラーをお使いの場合Osaka等倍など「等倍フォント」をお勧めします。 ────────────────────────────── ◆当メールは、EE Club にご登録いただき、配信を希望された方に 配信しています。 当メールの配信先変更/配信中止は、下記 URL よりログインして いただき、「会員情報変更」にてお願いします。 https://club.asahipress.com/ 朝日出版社:営業部 〒101-0065 東京都千代田区西神田3-3-5 TEL  :03-3263-3321 FAX  :03-5226-9599 E-MAIL:eeclub@asahipress.com http://www.asahipress.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━