**** 2007/02/21 ******************************************** ☆★ EE Club mail magazine ★☆ ~英語を“楽習”しましょ~ ******************************************** 第51号!***** ついこの間新年になったと思ったのに、気づけば2月も中旬過ぎ。 春を気持ちよく迎えられるよう、がんばりたい時期ですね。 http://www.asahipress.com/ ■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ contents ━━━━ 【1】「u-CAT」紹介サイト開設中! 【2】 井形慶子さん、インタビュー裏話 【3】 連載= Express Yourself 【4】 あとがき ♯東京マラソン2007 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■ 【1】「u-CAT」紹介サイト開設中! 小社がこの4月にスタートさせようと準備を進めている「u-CAT」。 どこかでうわさを聞きつけ、「ユーキャットってどういうものです か?」というご質問を下さる方も次第に増えてきました。 正式スタートに先立って「u-CAT」についてご紹介するサイトが、 開設されています(http://www.asahipress.com/u-cat/)。 実は、 「u-CAT」は新 TOEIC TEST 対策に特化したeラーニング・ システムなのですが、2,800円(税別)という低価格で、 類のない 高機能をご利用いただけるという、常識破りのサービスになってい ます。その詳細を、ぜひご覧になってみてください。 ◎「u-CAT」ご紹介サイト開設中! ⇒ http://www.asahipress.com/u-cat/ ▼▽━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【2】 井形慶子さん、インタビュー裏話 EE 3月号の巻頭インタビューは、 渡英回数は70回にも及び、“英 国通”として、イギリスをテーマにした著作で知られる井形慶子さ んです。 『HIRAGANA TIMES』創刊で話題になり、その後、作家活動をしつつ、 英国のライフスタイルや個性的な暮らしをテーマにした情報誌『mr. partner』の経営者・編集長という仕事もこなす井形さんは、 英語 とは切っては切れない縁があります。英語力の基礎は中学・高校時 代にさかのぼりますが、英語を使って仕事を発展させている現在も 進化中。英語との関係は本誌でご紹介していますが、ここでは、井 形さんが感じている「非国際人」のお話をご紹介しましょう。 …………………………… (以下、井形慶子さんインタビュー) 英語力のあるなしにかかわらず、国際人の条件は、人間や文化への 興味への尽きない興味や関心の深さを持っていることだと思うんで す。TOEIC 高得点者で外資系企業に勤めてます、みたいな30代の男 性に多いんですが、自分のしゃべる英語に酔ってしまっているよう な人はちょっと……、という感じですよね。 最悪なのが、海外の日本大使館に勤務している女性たちです。 『HIRAGANA TIMES』をやっていたときから感じていたんですが、パ ーティーなどに行くと、彼女たちは欧米人とは楽しそうに話してい るのに、日本人が話しかけると、すごいつっけんどんなんです。 『HIRAGANA TIMES』時代、多くの人から同じ感想を聞きました。彼 女たちは国際的職業というのをはきちがえているのではないかと思 います。英語を流ちょうに操れることが一つの特権だと思っている。 こういうのは非国際人の極みと言っていいのではないでしょうか。 $--…---…---…---…---…---…---…---…---…-…---…--$  EEを友達にすすめてアフィリエイト報酬をゲットしよう!     ◎詳しくはこちら ⇒ http://ee.asahipress.com/ $--…---…---…---…---…---…---…---…---…-…---…--$ ▼▽━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【3】 連載= Express Yourself   <ビミョ~>な日本語、英語で言ってみよう! 〔 第12回 ★ <間>は英語でも日本語でも<ビミョー>?〕 ●「間(ま)」をもたせることば●━━━━… さてさてさて。 “Well, well, well. ” 話を始めるときに使う、意味のない言葉や表現がありますが、日本 語の「さて」は英語の“well”にあたります。ここに少し驚きが入 る場合は“My my my”。こちらはむしろ、「これはこれは」に近い かもしれません。 慣れない外国語で話すとき、お目当ての単語が思いつかず「う~、 あ~、え~っとぉ」と日本人が使う「音声(?)」を発してしまい ますが、日本語でもとうとうと話すことは難しいです。 ●「間」を感じさせない話●━━━━… 「とうとうと」は英語でどのように言えばいいでしょうか。 それが「美しさ」を伴う場合は、こうなります。 「彼はとうとうと話した。」=“He spoke eloquently.”     “eloquent”は「雄弁な」「感銘を与える」という意味で「言葉」 や「話し方」に用いられることが多い単語です。ギリシャ文明にお いて「修辞学」=“rhetoric”という弁舌の美しさを競う学問の一 派=ソフィストたちが隆盛を極めた時代がありました。これは言葉 の表面的な出来・不出来を競うだけで、浅薄(せんぱく)、要する に「詭弁(きべん)」に過ぎないとプラトンに批判され、現代でも そのような認識が広く共有されています。 でも、実はソフィストたちは偉大な遺産を西洋文明に残しているの です。今、民主党大統領候補としてにわかに注目されているバラク 氏も、その「巧みな演説」が人気の秘密だと言われています。 この「巧みな」には、 “sophist”=「ソフィスト」からくる形容 詞“sophisticated”=「洗練された」、 をあててもいいかもしれ ません。 言葉の「美しさ」、それこそが「知性」の輝きであるとしたソフィ ストがいなければ、英文学の最高峰と言われるシェイクスピア作品 だって生まれなかったかもしれないのです(なんてったってシェイ クスピアの醍醐味(だいごみ)はハムレットの独白などの「スピー チ」ですからね)。 “eloquent”に話すことができること、それはつまり教養豊かでエ レガントな紳士淑女であるためには必要不可欠な条件なのです。 発された言葉に「人を動かす力があり、美しい」場合、 “an eloquent speech”=「すばらしいスピーチ」 といった形で使われます。「えー、あのー」が少なく、区切れがな く美しい話し方の場合は“eloquent”でいいのですが、「休み」な くただひたすらしゃべり続けている場合の「とうとうと話す」は “He spoke endlessly.” (彼はえんえんとしゃべっていた) “He spoke without a single break.” (彼は休みなく[ひとつの“break”=「中断」もなく]  しゃべっていた) などと言った方がよいでしょう。 ●「えー、あのー」をなくすと「間」が生まれる●━━━━… 私は昨年までラジオのパーソナリティをしていました。番組を聞い ていた母は、「えー」と「あのー」が多いからこれからは一切言う な、と言いました。母は若い頃テレビやラジオで司会などの仕事を していましたから、 “My mother is very 【picky】 about the way I talk.” (母は私の話し方についてとても「うるさい」) ここでの「うるさい」は「騒々しい」の“noisy”ではなく、 「細 かいことを指摘して、 小言がましい」を意味する形容詞“picky” を使うとよいでしょう。“pick”は「つまむ」という意味ですが、 細かいことをまるでピンセットでつまんで指摘するように「うるさ い」という感じを表しているのでしょう。 母の「小言」を実現するのはとても難しいことでしたが、「えー、 あのー」を言わないように心がけると、そのぶん、「間」ができて 視聴者の方に「次はどんな言葉が出るのか、楽しみです」とか「七 尾さんの間が独特で好きです」と言われるようになりました。 母は偉大なり、です。 ●「間」と“room”●━━━━… 「間」は、幅広い日本語ですね。ただの「空間」というだけでなく 心の「ゆとり」から「時間」まで。 これに近い英語ですと“space”もしくは“room”、 があるのかも しれません。 もちろん、「間」を“space”や“room”に訳すこと はあんまりありませんが、その背後にある「考え方」=“the idea behind it”が似ているような気がします。 たとえばつきあっている2人の男女がケンカをしているとします。 常に自分が何をしているのかチェックされることに業を煮やした彼 女が言います――「窒息しそうよ!すこしは自由にさせてよ!」   “I feel like I can't breathe!     I need some more room of my own!” “suffocating(窒息する)”としなかったのは、 英語だときつす ぎる印象を与えるからです。後半部分は直訳すると「もっと自分の 部屋がほしい」ですが、別に同棲しているマンションが狭くて自分 の部屋がほしいと主張しているわけではありません。 「もっと自由にさせてほしい、自分の時間がほしい」と、抽象的な 「空間(room/space)」がほしい、と訴えているのです。 “room”はこのようにただ「部屋」というだけでなく“space”、 つまり「空きスペース」「余剰な空間」という意味でも使われ、そ れは比喩的に「ゆとり」ともなるんですね。    ■■■■■■■■■■■■■■     ■ I need some more room! ■     ■■■■■■■■■■■■■■ は心の叫びなのです。これは「間」を重んじる日本家屋にある日本 人の「こころ」と通じるものかもしれません。 一つ一つの必要な動作の間に、それこそ「間」をおくことで相手へ の敬意を表す「茶道」の動きや、落語や歌舞伎などで重要な「間」 そして「間合い」。 「間」は和洋を問わずそれは「文化」にとってとても重要な感覚な のかもしれません。 ┏━━┓□2/7配信のメルマガで取り上げた「英語には存在しない ┃\/┃■あいさつ」についてメールをいただきました。 ┗━━┛□................................................■ 「これからも(今後とも)よろしくお願いいたします」を英訳した ときの違和感から、欧米と日本の文化の違いを説明しました。 ↓【配信テキストは下のリンクで確認できます】 http://www.asahipress.com/eeclub/easy.html      *==========Iさんからのメールの一部引用============*    英語的な観点からおかしな単語の羅列として引っ込め、    英語による比較的似た場面での慣用句で代替えするより    英語的におかしくても直訳的に表現し、英語にはない観    念を伝えることも必要ではないでしょうか。    *=================================================*  海外にお住まいの方からメールをいただきました。このメルマガ も世界中の方に向けて配信されているのだということを改めて感じ 入った次第です。  日本に住んでいますと、ただ漫然と「日本という国にただ住んで いる」という感じで特に「日本人」を意識する機会はあまり多くは ありません。ですが、一度海外に出ますと、ちょくちょくその国の 方に「日本人として」の意見を求められます。そんなときに、改め て日本文化、日本の歴史、そしてそれを英語なりフランス語なり、 日本語でない言葉で伝えることの難しさに直面される方も多いでし ょう。時には、翻訳が不可能だと思われる日本独自の習慣や、概念 にぶつかることがあります。ただ、そういったものこそ真に「日本 的」なもので、海外の方は興味津々になられることが多いのです。  では、どう伝えるのか。  その場合、ただ機械的に「訳す」だけではなく、その文化的背景 もあわせて手短かに伝えて「説明」する、すなわち自分なりに「表 現」することが求められます。そんなときには、私たちひとりひと りが「表現者」だということを実感できると思います。  一方で、思ってもいないところで日本とそっくりなところを海外 で発見することもあります。まったく海外にはないだろうと思って いた「ナマハゲ」についてスイス人に説明していたときのこと。 「ナマハゲ」にそっくりなお祭りが、スイスのドイツ語圏のアルプ スで昔からあるということなのです。その「鬼」たちもまた、春の 訪れを雪深い山間の村に告げに来るそうです。キリスト教化される 以前の異教的な伝統の中には<自然>と<人間>の普遍的な関わり 合いが濃厚だからこそ、スイスと日本にも似たような「ナマハゲ」 がいるのかもしれません。  異文化交流というのは、相手と自分が異なることをまず知った上 で、相手を敬うところから始まり、その上でお互いの共通点を発見 して喜んだり、あるいは相違点を発見して学ぶことなのでしょう。                        (七尾藍佳) ※日本のナマハゲにそっくりの、スイスのチェゲッテの写真は  こちらのリンク(スイス政府観光局HP)からご覧になれます。 http://www.myswiss.jp/tradition/fest/carnival/cnv_tschaggata.htm □........................................................■ ◇◆執筆者プロフィール◇七尾藍佳◇◆ コラムニスト(得意分野は国際関係&文学)。 2003年4月より3年半、TOKYO FM 朝の番組でパーソナリティ。 2006年10月より日本テレビ夜の報道番組『NEWS ZERO』(月-金)にて フィールドキャスターとして活躍中。http://nanaoaika.com/ 昭和53年5月26日 アメリカ合衆国ワシントンD.C.生まれ。 日本とスイス、韓国、チリ、サンフランシスコなどで生活。 東京大学教養学部地域文化研究科アメリカ文化卒業。チリに留学し て「南から北アメリカを考える」ほどの「アメリカ」オタク。 双子座O型、趣味はダイエットおよび美容全般。チクワ好き。 ◆当連載へのご意見・ご感想は下記までお寄せください。  → yonezawa@asahipress.com ■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【4】 あとがき 東京マラソン2007が先日開催されました。 参加者3万人という、世界的にも最大規模のシティマラ ソンには、定員を大幅に超える参加希望者が募ったとの ことです。雨の中、招待選手とともに都内を駆け抜けた 市民ランナーたちは、喜びをかみしめていたのではない でしょうか。 今回の開催にあたり、大規模な交通規制による混乱や、 運営管理の首尾が懸念されましたが、大きな混乱もなく 成功裏に終わったと言えるでしょう。 運営の中心となった東京都はもちろん、ボランティアと して携わった人たちが舞台を支えました。そして何より、 コース周辺で生活する人たち、仕事の基盤を置く人たち の理解なくしては開催までこぎつけなかったはずです。 規制による様々な影響で、マイナス面も少なからずあっ たでしょうが、そこは江戸っ子気質。お祭りをサポート する風土ならではかと。 毎年の風物詩となるよう、今後に期待ですね。 (橋) □■今号の一冊・・・ 『未来への地図 新しい一歩を踏み出すあなたに』 http://www.asahipress.com/2005/mirai.html --------------------- ◆次号は3月7日配信予定です。 ◆当メルマガへのご意見・ご感想は担当の橋本までお寄せください。 → hashimoto@asahipress.com ◆バックナンバーはこちら → http://www.asahipress.com/eeclub/mm.html ────────────────────────────── メルマガの『文字や記号がずれて読みづらい』方は・・ Outlook Express をお使いの場合、 (オプション)-(読み取り)-(フォント) で[MS明朝]や[MSゴシック]に設定して下さい。Mac や他のメー ラーをお使いの場合Osaka等倍など「等倍フォント」をお勧めします。 ────────────────────────────── ◆当メールは、EE Club にご登録いただき、配信を希望された方に 配信しています。 当メールの配信先変更/配信中止は、下記 URL よりログインして いただき、「会員情報変更」にてお願いします。 https://club.asahipress.com/ 朝日出版社:営業部 〒101-0065 東京都千代田区西神田3-3-5 TEL  :03-3263-3321 FAX  :03-5226-9599 E-MAIL:eeclub@asahipress.com http://www.asahipress.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━